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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

翌日、アーロンはいつもの様に出社した

アーロン

おは……。

アーロン

う……な、なんだ……これ……。

会社の中は血の海だった

壁から天井まで赤い色で染まっていた

アーロン

血……血が……。

そこに

ジャック・ザ・リッパー

やっと会えました。

アーロン

はっ…?!

見たことの無い姿にアーロンは驚き、その場に尻もちを着いた

ジャック・ザ・リッパー

ジャック・ザ・リッパーと申します。

アーロン

殺……人鬼の…。

ジャック・ザ・リッパー

殺人鬼だなんてやめてください。

ジャック・ザ・リッパー

どうか、ジャックとお呼びください。

アーロン

僕の……会社が……。

アーロン

け、警察。

ジャック・ザ・リッパー

それは許されませんよ。

アーロン

っ……。

ジャック・ザ・リッパー

あなたは私と来るのです。人質として。カナダのビクトリアに。

ジャック・ザ・リッパー

大丈夫です。私はまだあなたを殺すつもりは無いです。人質なのですから。

アーロン

い……嫌だ…。

ジャック・ザ・リッパー

そうですか。

ジャック・ザ・リッパー

それでは、ここで死んでもらいます。

ジャックは着ているスーツの胸ポケットからピストルを出した

アーロン

うぅぅっ……。

アーロン

死にたく……ないぃぃ……。

ジャック・ザ・リッパー

ここにいるあなたの仲間たちは、そんな事思う間もなく死んでゆきました。

ジャック・ザ・リッパー

ピストルで頭を貫けば一瞬で死ねますよ。楽に死にたいでしょう??

アーロン

誰か……助けてぇ……。

ジャック・ザ・リッパー

命乞いですか。だったら私と来るのです。助かりたいのであれば。

ジャック・ザ・リッパー

10秒の猶予を与えます。答えを出してください。

アーロン

みんな……生き返って……。

ジャック・ザ・リッパー

(バカですね。)

ジャック・ザ・リッパー

10秒経ちましたよ。答えを教えてください。

アーロン

行きます…。行きますから…助けて。

ジャック・ザ・リッパー

分かりました。それでは今から出発します。

次にジャックはズボンのポケットからスタンガンを出した

(バチバチバチ)

アーロンはその場で気絶してしまった

ジャック・ザ・リッパー

少しの間寝ていてくださいね。

アーロンが目を覚ますと、飛行機のファーストクラスの席にいた

ジャック・ザ・リッパー

お目覚めのようですね。朝からグロテスクなものばかり見て疲れたでしょう??

アーロン

(ジャック……。)

ジャック・ザ・リッパー

どうかしました?私の顔になにか着いてますか?

アーロン

………。

ジャック・ザ・リッパー

なにか飲み物飲みますか??

アーロンは喋らずに首を横に振った

ジャック・ザ・リッパー

そうですか。なにか飲みたくなったら言ってくださいね。

アーロン

(くそ。頭が痛い…。思考が回らない。)

ジャック・ザ・リッパー

これから向かうカナダのビクトリアは私の故郷です。

ジャック・ザ・リッパー

私の家があります。

アーロン

僕……どうなるの…??

ジャック・ザ・リッパー

私と暮らします。私が捕えられるか、死ぬ時が来るまで。

アーロン

(何故か、今は冷静になれる。)

アーロン

なんで僕は殺さなかった??

ジャック・ザ・リッパー

何故って、あなたも殺す予定でした。しかし、あなたが昨日誰よりも早く帰宅してしまったため私の計画は変わってしまいました。

アーロン

残業してたら…死んでたのか…。

ジャック・ザ・リッパー

そういう事になりますね。

ジャック・ザ・リッパー

しかし、もしあなたが変な行動をするようであれば、私はすぐにあなたを殺しますよ。

ジャック・ザ・リッパー

今ここでもです。

アーロン

(流石、連続キラー。容赦なしか。)

ジャック・ザ・リッパー

しかし、人質は失いたくありません。極力あなたは殺したくない。そこの所は気を使ってくださいね。

アーロン

なぜ、飛行機はファーストクラスに??

ジャック・ザ・リッパー

私は金を腐るほど持っています。ファーストクラスを利用するくらい、平民がマーケットでじゃがいもを買っているのと同じくらいですよ。

アーロン

(ジャック。すごく嫌味な人だ……。こんな人を好きになる人はいないだろう。)

ジャック・ザ・リッパー

さぁ。もう少しで到着します。

それから30分ほど飛行機は飛び続け、目的地のカナダに着陸した

ジャック・ザ・リッパー

ここからは電車を利用しますよ。

アーロン

………。

2人は電車に乗り込んだ

昼であったため、人は全然いなかった

アーロン

うぅぅ……。

ジャック・ザ・リッパー

何をうなっているのです?

アーロン

僕……電車は苦手…。

ジャック・ザ・リッパー

酔ってしまったのですか??

アーロン

は……はい……。

ジャック・ザ・リッパー

人はいませんし、シートをベッド代わりに横になるといいですよ。

アーロン

で、でも……。

ジャック・ザ・リッパー

大丈夫ですよ。

アーロン

………。

アーロンは言われるがままにシートに横になった

ジャック・ザ・リッパー

枕があるといいのですが……。

アーロン

い、いいですよ……。そんなもの。

ジャック・ザ・リッパー

ならば、私の膝を枕代わりにどうぞ。

アーロン

?!?!

アーロン

い、いいですって……。

ジャック・ザ・リッパー

頭を上げておくほうが心が落ち着きます。少しは楽になります。

アーロン

(そ、そういえばこの人は、医者なんだっけ……。)

ジャック・ザ・リッパー

さぁ。どうぞ。

アーロンはジャックの膝に頭をのせた

アーロン

(いい匂い…。殺人鬼だとはなかなか思えない。)

ジャック・ザ・リッパー

ビクトリアまではあと1時間ほどかかります。そのまま寝ていて下さい。

アーロン

は、はい……。

ジャック・ザ・リッパー

……きて……さい。

アーロン

ん………。

ジャック・ザ・リッパー

起きて下さい。

アーロン

ん…。

ジャック・ザ・リッパー

到着しましたよ。

アーロン

うわぁぁ…。すごく綺麗な街。

ビクトリアはアーロンが住んでいたブレイディよりも綺麗な街だった

ジャック・ザ・リッパー

私の家はビクトリアの一番端にあります。

ジャック・ザ・リッパー

その辺には私以外誰も住んでいません。

ジャック・ザ・リッパー

殺人者の私には都合いい場所です。

アーロン

(そ、そうだった。この人が殺人鬼だってこと完全に忘れてた。)

アーロンは一気に恐怖感が襲った

ジャック・ザ・リッパー

少し歩きますがいいですか??

アーロン

はい……。

ジャック・ザ・リッパー

はぐれないように手を繋ぎましょう。

アーロン

だ、大丈夫ですよ……。

ジャック・ザ・リッパー

いいえ、あなたは小柄なので人混みの中ではぐれてしまったら見失ってしまいます。逃げられてしまっても困ります。

アーロン

逃げませんって…。どこだか知らない場所でどこに逃げるって言うんですか…。

ジャック・ザ・リッパー

それもそうですね。

ジャックは微笑みながら言った

アーロン

(笑ってる顔…素敵な人なのにな。)

アーロン

(人生をやり直せるなら僕はこの人をいい人に変えてあげたい。)

ジャック・ザ・リッパー

あ、ちなみに1時間ほど歩きますよ??

アーロン

い、1時間?!

ジャック・ザ・リッパー

何か問題でもありますか??

アーロン

僕……もう疲れました…。

ジャック・ザ・リッパー

大人なのですから頑張ってください。

アーロン

でも……。

ジャック・ザ・リッパー

30分ほど歩いたら休みましょうか。美味しいパンケーキ屋さんを知っています。そこで休みましょう。

アーロン

パ、パンケーキ?!

ジャック・ザ・リッパー

頑張って歩いてくれますか??

アーロン

もちろんです!!

2人は長い道を歩き始めた

その間、ジャックがアーロンにビクトリアの街を紹介していた

ジャック・ザ・リッパー

ここの噴水は終戦を記念して……

ジャック・ザ・リッパー

この公園では野生のアライグマに会えますよ。

ジャック・ザ・リッパー

ここのキャンディ屋さんは世界一です。

ジャック・ザ・リッパー

この博物館は恐竜の骨が見れますよ。

アーロン

いい所ですね。

ジャック・ザ・リッパー

もちろんです。

そしてパンケーキ屋に着いた

ジャック・ザ・リッパー

好きな物を頼んでいいですよ。

アーロン

や、やっぱりいいです……。

ジャック・ザ・リッパー

何故ですか?

アーロン

あなたが殺人鬼だって事を忘れてしまう。それは絶対にいけないことだと思うんです。僕、人質なのに……。

ジャック・ザ・リッパー

遠慮しているつもりですか?

ジャック・ザ・リッパー

それでは私はストロベリーがのったパンケーキを食べます。

ジャックはパンケーキを注文した

そしてパンケーキがテーブルに運ばれてきた

ジャック・ザ・リッパー

美味しそうですね。お先に頂きますね。

アーロン

………。

ジャック・ザ・リッパー

美味しいです。

アーロン

あ……。

ジャック・ザ・リッパー

甘党には最高のお店です…。

アーロン

う……。

ジャック・ザ・リッパー

………。

ジャック・ザ・リッパー

食べたいですか??

アーロン

は、はい……。

ジャック・ザ・リッパー

はい、食べさせてあげますよ。

ジャックはパンケーキを一口サイズに切り、アーロンの口元に運んだ

アーロン

い、頂きます……。

アーロンはパンケーキを食べた

アーロン

美味しいです…。

ジャック・ザ・リッパー

良かったです。

ジャック・ザ・リッパー

もっと食べますか??

アーロン

い、良いのですか?

ジャック・ザ・リッパー

遠慮しないでくださいね。

ジャック・ザ・リッパー

これから一緒に暮らすのですから。

アーロン

僕は…いつかあなたに殺されるのですか…??

アーロンは思い切って質問した

ジャック・ザ・リッパー

私の計画では、もし私の家に警察が押し寄せてきたら、警察をその場で殺す。それが不可能であればあなたを殺す。そして私も死ぬ。あなたは道ずれです。

アーロン

なぜ、人を殺すのです??

ジャック・ザ・リッパー

………。

ジャック・ザ・リッパー

話せば長いです。

ジャック・ザ・リッパー

今は、私の為。とでも言っておきましょう。

アーロン

………。

ジャック・ザ・リッパー

さぁ、そろそろ行きまますよ。

アーロン

はい……。

アーロンには何故かジャックが悲しんでいるように見えた

そしてジャックの家に着いた

ジャック・ザ・リッパー

ここが私の家です。

ジャックの家は海の近くにあった

道路はあるのに車は通らず、人も居ない

しかし、とてもいい場所だった

家はかなりの豪邸だった

アーロン

これって…テレビですか??

ジャック・ザ・リッパー

はい。テレビを見たことはないのですか?

アーロン

初めて見ました。

ジャック・ザ・リッパー

テレビはあらゆる映像が見れる面白いものですよ。

アーロンはジャックの家であるものを見た

アーロン

これ……なんですか……。

ジャック・ザ・リッパー

これですか?

ジャック・ザ・リッパー

武器庫ですよ。

ジャック・ザ・リッパー

銃から刃物まで。沢山ありますよ。

ジャック・ザ・リッパー

いつ警察が来てもいいように準備してあります。

アーロン

(この人……かなり危険だ。)

ジャック・ザ・リッパー

武器庫は立入禁止です。いいですね?

アーロン

はい…。

ジャック・ザ・リッパー

あなたの部屋はここです。

そう言って入れられたのはかなり広い部屋だった

ジャック・ザ・リッパー

ここは私の部屋でもあります。ここでは何をしてもかまいませんよ。

アーロン

僕はあなたと同じ部屋で寝るのですか??

ジャック・ザ・リッパー

その予定です。

ジャック・ザ・リッパー

あいにく空き部屋がないのです。

ジャック・ザ・リッパー

一部屋一部屋が大きすぎて部屋の数があまりないのです。

アーロン

(夜に突然殺されたり……そんなことないよね…??)

アーロンはさらに不安が増した

しかし、1日の疲れがありアーロンはベッドで寝てしまった

ジャック・ザ・リッパー

………。

ジャック・ザ・リッパー

この子こそが私の探し求めていた子だ。

ジャック・ザ・リッパー

やっと見つけましたよ。

ーendー

この作品はいかがでしたか?

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コメント

2

ユーザー

危険な恋……。こんな物語を書いてみたかったので。自分でも最高傑作な気がしてますよ。

ユーザー

この話の世界観が好きです。ジャックいいですね!敬語なの萌えます。

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