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TELLERのお題

第12話 - 好きでした。

50

2020年01月13日

#恋愛

#ホラー

#コメディ

#お題

#百合

紅茶

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彩乃

木崎くん

彩乃

ごめんね、急に呼んで

健斗

ううん、別に

彩乃

…予定あった？

健斗

……

健斗

まあ、あるけど

健斗

でも大丈夫だよ

彩乃

ん…

彩乃

あのね

健斗

うん

彩乃

私、木崎くんのこと、ずっと前から好きだった

彩乃

…だから

彩乃

だから、私と付き合ってください

健斗

……

健斗

ごめん

彩乃

彩乃

…あ

健斗

…ごめん、松岡

健斗

俺、好きな人いるから

彩乃

……

彩乃

そっか

彩乃

ごめんね、おかしなこと言って

健斗

謝らなくても…

健斗

松岡は悪くないよ

彩乃

ううん、私が悪いの

彩乃

悪いのは私だから

健斗

…松岡

健斗

ごめんな、本当に

彩乃

木崎くんは悪くないよ！

彩乃

ね、そんな顔しないで

彩乃

忘れて、今日のこと

健斗

……

彩乃

明日は…いつも通りに過ごそうよ

彩乃

気まずくなっちゃう

健斗

…うん

健斗

またな、松岡

彩乃

またね、木崎くん

彩乃

…っ、

美織

真緒、今いい？

美織

相談があるの

真緒

相談？いいよ

真緒

どしたの美織

美織

あのね

美織

私、好きな人いるの

真緒

え、嘘！

真緒

だれだれ？

美織

木崎健斗くん

美織

真緒と同じクラスの…

真緒

真緒

え、

真緒

い…いつから？

美織

1年生の、後期の委員会で

美織

一緒になって、話す機会が増えて…

美織

それから、ずっと好き

真緒

…っ、

真緒

そうなんだ…

美織

それでね、その

美織

…告白したくて

美織

明日…

真緒

……

美織

真緒、木崎くんとよく話してたよね

美織

仲良さそうだから

美織

だから、協力してほしくて…

真緒

…あ、

真緒

そ、そっか！

真緒

いーよ、協力してあげる

美織

ほんと？

真緒

当たり前じゃん

真緒

だってあたしたち、親友でしょ？

美織

ありがとう…！

真緒

うんうん！

真緒

意外だな、美織が木崎のこと好きなんて

真緒

あたし、応援するよ

美織

うん…

美織

ありがとう、真緒

真緒

どういたしまして

真緒

……

真緒

頑張って、美織

健斗

っ、は…

健斗

いた

健斗

宮原！

真緒

真緒

き、木崎？

真緒

何、そんな息切らして

真緒

大丈夫？

健斗

…あの、さ

真緒

うん

健斗

俺、宮原にずっと言いたかったことがあって

真緒

え…？

健斗

宮原のこと、ずっと前から好きだった

健斗

俺と、付き合ってください

真緒

…！

真緒

あ、あたしも

健斗

！

真緒

あたしも、木崎が好き

真緒

…好きだった

真緒

ずっと前から

健斗

それって…

真緒

でも、ごめん

真緒

付き合えない

健斗

え、

真緒

木崎のこと、好きだよ

真緒

でも…ダメ

真緒

裏切りたくない

健斗

みや、はら

真緒

木崎、ごめんね

真緒

…ばいばい

健斗

あ…

健斗

待って、

健斗

宮原！

美織

…？

美織

真緒と…木崎くん

美織

あ、そっか

美織

真緒、話してくれるんだ

美織

美織

…え？

祐介

あー、疲れた…

祐介

課題終わらせないとな

祐介

祐介

…うわ！

美織

あ…っ

祐介

あ、ぶな

祐介

…！

祐介

た、高島さん

美織

…田代くん？

祐介

え、と

祐介

偶然だね、こんなところで

祐介

どうしたの…

美織

っ、…ふ

祐介

え

美織

ひ…っく

美織

うぅ…っ

祐介

高島さん、

美織

ごめ、なさ

美織

私…

祐介

……

祐介

高島さん、これ

祐介

ハンカチ

美織

ありがとう…

祐介

…何かあったの？

祐介

話したくないなら、無理に聞かないけど…

美織

…ううん、話す

美織

私ね…

祐介

…うん

美織

好きな人がいて

祐介

！

美織

明日、告白するつもりだったの

祐介

…そ、

祐介

そうなんだ、

美織

うん…

祐介

それで、どうしたの？

美織

親友に…真緒っていうんだけど

美織

協力してほしくて、そう約束したの

美織

でも、

美織

ついさっき聞いちゃって…

祐介

…何を？

美織

…その人ね、真緒のこと好きだったんだって

美織

真緒も、その人のこと好きで…

美織

私、聞きたくなくて

美織

逃げてきちゃった…

祐介

……

美織

私はずっと、ずっと好きで

美織

だけど真緒も同じくらい、その人が好きで…

美織

最低なことしたよね

美織

気づけばよかったのに…っ

祐介

…高島さん

祐介

泣かないで

美織

田代くん、

祐介

高島さんは最低じゃないよ

祐介

…明日、告白するの？

美織

……

美織

わからない

美織

きっと、振られちゃうから…

祐介

…そっか

祐介

あのさ、高島さん

美織

…？

祐介

俺も、失恋したんだ

美織

え…

祐介

ずっと前から好きだった

祐介

でもダメだったよ

美織

…田代くん

祐介

その人はすごく優しくて

祐介

何も悪くないのに、自分を責めてしまう

祐介

…高島さんみたいに

美織

私みたいに？

祐介

そう

美織

でも、私が悪いのに

祐介

ううん

祐介

悪くない

美織

でも…

祐介

俺は、好きな人が悲しむ顔、見たくないよ

美織

…！

美織

それ、

美織

それって

祐介

だから！

祐介

…また明日、話してみたらどうかな

祐介

その、親友って人に

美織

…でも、気まずいよ

祐介

大丈夫

祐介

きっとまた、元通りになるはずだよ

美織

そう…？

祐介

そうだよ

祐介

…失恋した者同士、お互いに頑張ろうよ

美織

…田代くん

美織

それは…

祐介

俺、そろそろ帰らないと

祐介

課題あるんだ

美織

課題？

祐介

そう

祐介

だから早く帰らないと

美織

…そっか

祐介

高島さん、またね

美織

うん

美織

またね、田代くん

美織

…ありがとう。

亮太

…おい、なんでここにいんの

亮太

勝手に部屋あがんなよ

亮太

彩乃

彩乃

いいでしょ別に

彩乃

幼馴染なんだし

亮太

そうだけどさ…

亮太

まあいいや

亮太

なんか飲む？

彩乃

いらない

亮太

ん、おっけ

亮太

……

彩乃

……

亮太

…なんかあった

彩乃

え？

亮太

珍しいじゃん、お前がだんまりなんて

彩乃

別に…

彩乃

なんもないよ

亮太

嘘つけ

彩乃

嘘じゃないってば

亮太

どんだけお前のこと見てきたと思ってんの

亮太

幼馴染ナメんなよ

彩乃

……

彩乃

ごめん

亮太

謝んな

亮太

…で、何があった

彩乃

ん…

彩乃

あのさ、

亮太

うん

彩乃

亮太は知ってると思うけど

彩乃

私、告白したの

亮太

…うん

彩乃

それで、

彩乃

…まあ、振られた

亮太

……

彩乃

ずっと好きだったんだけど

彩乃

好きな子、いるんだって

彩乃

木崎くん

亮太

…そうか

彩乃

そりゃそうだよね

彩乃

あんなにかっこいいんだもん

彩乃

好きな子くらいいて当たり前じゃんね

亮太

よく平気でいられるな

彩乃

まーね

彩乃

振られたくらいで落ち込んでる暇ないし

亮太

へえ

彩乃

さーてと

彩乃

新しい恋でも始めますか！

亮太

……

亮太

なあ

彩乃

んー？

亮太

なんでお前、泣いてんの

彩乃

彩乃

…え

彩乃

嘘

彩乃

なんで、わたし

亮太

…好きだったんだろ

亮太

本気で

亮太

なら、泣いていいよ

彩乃

…っ、

彩乃

りょうた、

亮太

何？

彩乃

肩、貸して

亮太

…ん

彩乃

ありがと、

彩乃

っ、うう

彩乃

ぐす…っ

亮太

……

亮太

…あのさ

彩乃

…？

亮太

正直に言っていい？

彩乃

いいよ…

彩乃

何？

亮太

俺さ

亮太

俺、彩乃が好きだよ

彩乃

……

彩乃

…いつから？

亮太

ずっと前から好き

亮太

なのに、好きなやついてさ

亮太

俺に相談されて…

亮太

諦めようとしてた

彩乃

……

亮太

彩乃はさ

亮太

俺がどんな気持ちか、知ってた？

彩乃

…知ってた

亮太

あっそ

彩乃

知ってた、けど

彩乃

好きな人いたし

彩乃

それに…

亮太

それに？

彩乃

…亮太は、そんな風に見れなかった

亮太

……

彩乃

ごめん

彩乃

私、ひどいね

亮太

ひどくないよ

亮太

俺はそう思えない

彩乃

でも…

亮太

彩乃

亮太

好きだよ

彩乃

…うん

彩乃

知ってるよ

亮太

好きだったから

亮太

…だから、泣くな

彩乃

…っ、

彩乃

バカじゃないの？

彩乃

さっき、泣いていいって言ったくせに

亮太

言ったよ

彩乃

じゃあ、泣かせてよ

亮太

うん

亮太

でも、そろそろ笑ってほしい

彩乃

…何それ

彩乃

変なの…

彩乃

バカ

亮太

知ってる

彩乃

バーカ

亮太

知ってる

彩乃

……

彩乃

亮太

亮太

ん？

彩乃

好きになってくれて、ありがとう

彩乃

嬉しかった

亮太

…うん

亮太

なあ、彩乃

彩乃

ん？

亮太

そろそろ帰った方がよくないか？

亮太

夕飯食べてないだろ

彩乃

あ、そっか

彩乃

さっきからお腹減ってるなって思ってたんだよね

亮太

じゃあ早く戻れ

彩乃

ん…そうする

亮太

送ってこうか？

彩乃

大丈夫、すぐそこだし

亮太

じゃあ、玄関まで行く

彩乃

…好きにすれば

彩乃

わ、暗いな

亮太

冬だからな

彩乃

やっぱ夕飯食べてから来ればよかったかも

亮太

だな

彩乃

…じゃあ、またね

亮太

彩乃、課題やったのか？

彩乃

へ？

彩乃

……

亮太

忘れてたな…

彩乃

どうしよ、やばいんだけど

亮太

祐介に頼めば写させてくれるんじゃないか？

彩乃

田代くんにかー

彩乃

一応頼んでみるね

亮太

おう

彩乃

…じゃあ、またね

亮太

ああ

亮太

またな

彩乃

…あとね

亮太

ん？

彩乃

そういう意味とは違うけどさ

彩乃

私、亮太のこと大好きだよ

亮太

…うん

亮太

ありがとう

彩乃

ん

彩乃

また明日ね、亮太

亮太

また明日、彩乃

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