【🍣🤪💎】さよなら､ありがとう

🤪→俺 🍣→友達 💎→友達

本人様とは関係ありません 死ネタ(感動系？)です 苦手な方は↻

病院のベッドに横たわる｢彼｣

その姿を見て､静かに泣く｢友｣

彼...ないこは病気で入院している

長くて､あと1ヶ月だとか

だから､毎日のようにお見舞いに来ているのだ

お見舞いに来る度に､泣き出すほとけ

その姿を､眺めることしか出来ない俺

虚しさか込み上げてくる

何か出来る事があるはずなのに、、

自分の無力さに腹が立つ

ほとけの大きな瞳から､無数の涙が零れ落ちる

俺は､その涙を優しくぬぐった

そうか....ほとけは､そんなふうに思ってたんだ...

確かに...大切な友達が死ぬかもしれないのに...

涙の1滴さえ出ないなんて....俺は薄情者だな、、

そう､俺は普通の人より情が薄い

自覚はしている、、

嘘泣きでもしてやろうかと思ったが、、

やはり...涙が出ない.....

ほとけの言う通りだ、、俺は酷い人間だよ...

ないこの手を握る､ほとけ

どれだけ待っても､ないこは目を覚まさない

ほとけが焦る気持ちも分かる

俺だって､内心は焦っているのだ

だが、、

同時に､ひどく冷静で....

果たして､俺の心はそんなに冷えているのだろうか...

バタン

1人､病室に取り残された俺

いや､正確に言うと...2人きりか...

ないこの横顔をじっと見つめる

返事は返ってこない

振り返り､もう一度ないこの姿を確認してから 俺は病室を後にした

次の日も､また次の日も.....

ないこが目を覚ます事はなかった

そして､ある日.....

ないこは静かに息を引きとった

泣き叫ぶ ほとけ

その姿に､胸がきゅっと締め付けられる

心の中では､悲しさと悔しさが渦巻いているのに..

俺は､涙も出ない

なぜ､こんなにも落ち着いているのだろうか

すると､ほとけが俺の肩を揺さぶる

答えが分からない

こういう時は なんて言えばいいのだろう、、

最低

俺は最低、、

なんで､優しいないこが死んで 俺なんかが生きているのだろう

反対だったら良かったのに、、

ないこ､俺はどうしたらいいんかな？

俺､分からへんわ.....

結局...

その場で静かに､ないこを眺めることしか出来なかった

数日後

ないこのお葬式が開かれた

ないこの親､ほとけ､親戚もが涙する

なのに、、

結局､お葬式でも泣けへんのか、、

俺は､ほんとに情薄やな....

『大丈夫､気持ちは伝わってるから』

だ､誰？

な､いこ？.....のわけないよな、、

『大好きだったよ､いふまろ』

確かにないこの声が聞こえた気がする

気のせいか､ないこが少し笑った気がした

最後くらい笑顔でいてやるよ

みんな泣いてるなら､俺は笑顔でいてやる

俺は､ないこのとなりに 白いカーネーションを添えた

花言葉は ＿＿＿

その日､俺とほとけは 気晴らしに散歩をした

ほとけの瞳から大粒の涙が溢れだす

ぎゅっ

ほとけを優しく包みこむ

ほとけは､泣き叫んだ

俺の腕の中で､ずっと泣いていた

これで､少しでも気持ちが楽になればいい

『ありがとう』

ないこの嬉しそうな声が聞こえた気がした

さよなら､ありがとう

～END～