いつものように見れた、 綺麗な朝。
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
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私はマンションのベランダから見れる景色に向かって、 挨拶をした。
すると、お隣の人が 窓から顔を出した。
田中 七緒(タナカ ナオ)
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
田中 七緒さんは、 優しいお婆さんだ。
誰にでも挨拶するし、
困っていたら助けてくれるのだ。
私も家の鍵が無くなった時、七緒さんに助けてもらったことがある。
田中 七緒(タナカ ナオ)
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
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田中 七緒(タナカ ナオ)
田中 七緒(タナカ ナオ)
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
田中 七緒(タナカ ナオ)
七緒さんは笑顔で部屋に戻っていった。
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
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私は空を見て、部屋に戻った。
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
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私は読書をするのが好き だから、 本が沢山ある。
だけどこの頃忙しいので 読めていない本が沢山あることに気がついた。
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
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本を漁って何十分後、
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
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どれもその時の気分で買った物なのか
今は正直、読める気になれなかった。
もっと他にも無いか探そうと立ち上がると、
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
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周りの本とは少し違う、 赤い表紙の本があった。
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
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上にある本達をどかしてみると、
卒業アルバムだった。
それも中学のだ。
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
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私はすぐさまベッドにダイブして読み始めた。
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
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ちょっと見るだけのつもりだったが、
懐かしい過ぎて読み進めている自分がいた。
懐かしさに浸りながら、 クラスのページを見ると…
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
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神崎 結(カンザキ ユウ) という男子生徒を見つけた。
彼は私の初恋だ。
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
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そう、今はこの世に 彼はもう居ない。
中学生という若さで亡くなったが、 死因は水難事故だったか なんだったか…
とにかく その時のショックは かなりのものだった。
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
私は叶わない事を 心から願った。
ピコン♪
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
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ピコン♪ピコン♪
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音的にはLIMEだが、 とりあえず確認してみると
14:54
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
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メッセージを送っているのは高校からの友人たちで、
かなり仲が良く 社会人になってもたまに 遊んだりしている。
だから今日もただ盛り上がっているだけだろうと思い、 LIMEを開いた。
める
ℛ𓂃 𓈒𓏸◌
ⓐⓝⓐ☃
める
める
Meゆりん
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ⓐⓝⓐ☃
Meゆりん
める
ⓐⓝⓐ☃
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Meゆりん
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七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
私はすぐに準備をし、 部屋を飛び出した。
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
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七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
私は走って集合場所へ 向かっていた。
だが、
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
何故かアルバムを持っていた。
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
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私は元来た道を逆走した。
が、その時
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
田中 七緒(タナカ ナオ)
田中さんとぶつかってしまった。
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
田中 七緒(タナカ ナオ)
田中 七緒(タナカ ナオ)
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
そう言いながら、私は落ちたアルバムを拾うと、
田中 七緒(タナカ ナオ)
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
田中 七緒(タナカ ナオ)
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
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田中 七緒(タナカ ナオ)
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田中 七緒(タナカ ナオ)
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
私はまた走って 目的地に走り始めた。
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
田中 七緒(タナカ ナオ)
友達と遊んで来た帰り、 私は田中さんの部屋にお邪魔した。
部屋を見回すと、 テーブルに私のアルバムと 同じような本が置かれていた。
田中 七緒(タナカ ナオ)
そう言うと、田中さんは その本達を持ってきた。
田中 七緒(タナカ ナオ)
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
赤い表紙に金色の同じ文字、
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
田中 七緒(タナカ ナオ)
田中 七緒(タナカ ナオ)
田中さんは私に椅子に座るよう促すと
アルバムをめくり始め、 とあるクラスのページを開いた。
田中 七緒(タナカ ナオ)
田中 七緒(タナカ ナオ)
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
「神崎 結」
幻聴かと思った。
田中さんは、私の表情を見て知っていることが分かったようで 神崎 結の説明をし始めた。
田中 七緒(タナカ ナオ)
田中 七緒(タナカ ナオ)
田中 七緒(タナカ ナオ)
田中 七緒(タナカ ナオ)
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
徐々に思い出してきた。
結は脳死状態で病院に運ばれた事。
それを友達から聞いた事。
その後、脳死となり 臓器が色んな人に提供された事。
少しして、 私が心臓移植を受けた事。
私は思い出した事を田中さんに全て話した。
田中 七緒(タナカ ナオ)
田中 七緒(タナカ ナオ)
田中さんは下を向き、 泣いてしまった。
田中 七緒(タナカ ナオ)
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
すると 田中さんは涙を拭き、 私の顔を見てこう言った。
田中 七緒(タナカ ナオ)
田中 七緒(タナカ ナオ)
田中 七緒(タナカ ナオ)
数日後…
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
あれから私はいつものっぽいけど、
ちょっと違うような朝を迎えるようになった。
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
私の初恋の人はきっと
今日も臓器として、 誰かを助けているかもしれない。
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
私は卒業アルバムのあのクラスのページを開くと、 朝日に掲げた。
そして、こう呟いた。
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
七瀬 心優莉(ナナセ ミユリ)
好きな人に言われたみたいに、心臓が反応した気がした。
コメント
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絶対私の名前借りただろ( '-' )((((
めっちゃ面白いです!!!
タイトルも内容も 素敵でした✨