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レイ
シンジ、今日は何時に帰ってくる？
レイ
私、具合悪くて、アスカの面倒見てほしいんだけど・・・。
シンジ
今日？今日は、24時過ぎると思うわ。
シンジ
俺、今日飲み会なんだよね。
レイ
飲み会って絶対に行かなきゃいけないの？
シンジ
当たり前だろ？飲み会は仕事なんだから。
レイ
でも私、本当に具合悪くて・・・。
レイ
もしかしたらアスカに移しちゃうかもしれないし、帰ってきてシンジが見てくれたら楽なんだけど。
シンジ
なんで俺がお前の体調の管理不足で、早く帰らないといけないわけ？
シンジ
おかしくない？
レイ
それは申し訳ないと思ってるけど、私もまだ産後１ヵ月もたってないのに、
レイ
家事も育児も、夜泣きの対応も私が全部やってるんだよ？
シンジ
そんなこと言ったら俺だって、ずっと仕事してるけど？
シンジ
お前、今収入ないじゃん。だったらせめて家事と育児くらい一人でやってもいいだろ？
シンジ
そんなのもできないの？
シンジ
それとも、体調わるい～って言えば、手伝ってもらえるとでも思ってるの？
シンジ
それって甘えじゃない？
シンジ
それって、俺が仕事に行っていても、体調悪くて代わりに仕事やってください～って
シンジ
言ってるようなもんだろ？
シンジ
そんな無責任なことできなくない？
シンジ
俺は、体調悪くてもきちんと仕事はこなす。だって、社会人だし。
シンジ
俺も頑張ってるんだから、お前も頑張れよ。
レイ
私も頑張ってるよ？２４時間ずっとアスカのお世話して、家事もやってるでしょ？
シンジ
やってるけど、最近ごはん手抜きじゃない？
シンジ
よくあんなごはんで、家事やってるって豪語できるな。
レイ
そんなこと思ってたの？！ひどい。私だって一生懸命やってるんだよ？
シンジ
だって、簡単にできるものばっかりじゃん！オムライスとか、チャーハンとかばっかり。
シンジ
ハンバーグは俺の鉱物だからまだいいとして、出産おわったとたんこういうのばっかりだよ。
シンジ
付き合ってるときとかは３食、たくさんおかずがあって良かったのになあ・・・。
シンジ
それがレイのいいところだったのに、こんなの詐欺じゃん(笑)
レイ
詐欺って・・・。ひどい・・・。
レイ
私、一生懸命やってるんだけど、伝わってない？
シンジ
伝わってないんだからこうやって言ってやってるんだろ。
シンジ
まったく・・・。俺が言わないとこんなことにも気づけないの？(笑)
シンジ
ほんと、俺がいないとだめだな。(笑)
レイ
そんなこと言わないでよ。
シンジ
だって、食器あらいも掃除機も、洗濯物もたまにやってないときあるよ？
シンジ
風呂とかトイレの掃除も全然やってないから汚くなってくし。ちゃんとやれよ。
レイ
やる時間なんてないんだよ？私、まともに寝てないんだし・・・。
シンジ
え？よくそんな嘘言えるな。よく俺が帰ってきたとき寝てるじゃん。それは何？
レイ
それは、やっとアスカが寝てくれて３０分くらい寝てた時の話だよ。
レイ
そのあと、シンジがアスカの事起こしちゃって泣いちゃったから、すぐに私、おきたでしょ？
レイ
そのあともシンジは知らないふりして、早く泣き止ませてよって言ってたけど、
レイ
あなたが起こさなければ寝てたのに。私のせいみたいに言ってたじゃない。
シンジ
しょうがないだろ？俺だって、帰ってきたらわが子の笑った顔が見たいよ。
シンジ
お前はいつも一緒にいれるから見れてるだろうけどさ、俺は見れないんだから。
シンジ
俺が帰ってくるタイミングくらいに起きてるように管理するのもお前の仕事だろ？
レイ
そんなの無理だよ・・・。
レイ
あの時だって、何時間もあやして寝てもらったのに、それ以上頑張るなんてむり。
シンジ
はあ。やっぱり、お前は愚図だな。そのくらい世間のお母さんはできてるよ？
シンジ
お前、はずれだわ。はずれくじひいたー。
レイ
そんなこと言わなくてもいいじゃん。私だって一生懸命なんだよ。
シンジ
一生懸命だからいいとでも？
シンジ
家事なんて、昔と比べて機械さんがやってくれることの方が多いだろ？
シンジ
昔と比べてそんなに楽なのに、お前ができてないのってやばいよ？
シンジ
昔の人に、顔向けできないね(笑)
レイ
そんなこと言わないでよ。私、具合悪いっていってるのに、そんなに今責めること？
シンジ
お前が反抗してくるのが悪いんだろ。
シンジ
今、ゼロ次会終わって今から飲み会なんだから、邪魔すんなよ？
シンジ
電話とかもかけてくんなよ。
レイ
ゼロ次会・・・？今、仕事終わりとかじゃなかったの？
シンジ
仕事は早く切り上げて部下と話してたんだよ。
シンジ
これも仕事の一環だな。
レイ
私、熱はかったら４０度あるの。
シンジ
だから？
シンジ
俺は帰らないよ？
レイ
・・・。もうわかったよ。なるべく早く帰ってきてくれたらうれしい。
シンジ
ふん。まあ終わったら早く帰ってやるよ。
レイ
よろしく。
～数日後～
シンジ
おい！
シンジ
何時に帰ってくるんだ！？
シンジ
早く帰ってこい！！！
レイ
何時って、わからないよ。
レイ
今日はアスカの検診で、混んでてまだ呼ばれてないから全然わからない。
シンジ
早く帰ってこいよ！！
シンジ
俺、お前のせいで風邪ひいて３８度も熱でてるんだぞ！？！？
シンジ
具合も悪いし、早く帰って来いよ！！
レイ
そんなこと言われても、検診は行かなきゃいけないし、アスカが大事だから、絶対に受診するよ。
シンジ
俺の事は大事じゃないのか！？！？こんなにしんどいのに・・・。
レイ
そんなこと言われても・・・。ちゃんと飲み物とご飯は作っておいておいたじゃない。
レイ
大人なんだから、そのくらいできるでしょ？
シンジ
しんどくて布団からでるのもしんどいんだ。そんな中、家事なんてやらせるのか？
レイ
家事って言っても、自分の食べるご飯を温めるだけでしょ？
レイ
そのくらいならやってくれても・・・。
シンジ
うるさい！俺は風邪ひいてるんだぞ？！
シンジ
そんな俺にやらせるなんて、かわいそうだろ！！
レイ
でも、私も分身できるわけじゃないし、それくらいやってもらわないと・・・。
シンジ
いいから、早く帰ってきてくれ！！
シンジ
あと、俺が大好きなシュークリーム屋さんで、シュークリーム買って帰ってきてくれ！！
レイ
シュークリーム！？
レイ
でも、今月の食費雑費でもらってる５万は今日のアスカの検診でなくなっちゃうから、無理だよ。
シンジ
は！？じゃあアスカの検診終わってから家に帰ってまた買いに行って来いよ！！
レイ
じゃあ、アスカは置いていくから見ておいてくれるの？
シンジ
そんなの、アスカも一緒に連れて行けよ！！
シンジ
俺は、具合悪いんだ！そんな中面倒なんて見れるわけないだろ！？！？
レイ
でも、アスカがいるとまた１時間くらいかかっちゃうけどいいの？
シンジ
なんでだよ！もっと急げよ！！
シンジ
俺はお前の旦那だろ？困ってるときはお互い様っていうだろ！！
シンジ
こんな時くらい、役に立てよ！！
レイ
じゃあ聞くけど、今後私が具合悪いときはアスカの面倒みてくれるのよね？
シンジ
は？そんなの今は関係ない話だろ！？
シンジ
今は、俺が具合悪いんだよ！！
シンジ
お前、俺が具合悪いときにそんな話しなくたっていいだろ？
シンジ
そんなことよりまだ呼ばれないの？早くしてくれよ。
シンジ
アスカの検診なんて、本当に必要なのか？
シンジ
本当に必要じゃなければ、今日はキャンセルして別日に行って、俺のシュークリーム買って
シンジ
帰ってきてくれてもいいんじゃないのか？
レイ
なにそれ。もういい。今日から実家に帰らせていただきます。
シンジ
・・・へ？
レイ
シンジはさあ、さっきから言ってること、自分で見返して何か思うことはある？
シンジ
何かって、レイは、俺が具合悪くても関係ないんだなあって、俺のことなんてどうでもいいと
シンジ
思ってるのかなあって。
レイ
あとは？
シンジ
こんなに具合悪いのに、わかってくれないなあって。
レイ
あとは？
シンジ
具合悪くて布団から出れないって言ってるのに、これから実家に帰るだなんて、
シンジ
こんな冷たい対応してくるなんて、ひどいって思う。
レイ
あとは？
シンジ
あとは・・・。検診ってそんなに時間かかる？とかかな？
レイ
あとは？
シンジ
もうないけど・・・。なんだよ・・・。具合悪いって言ってるのに考えさせるなよ。
レイ
はあ。あなた、先日私も具合が悪くなったこと思い出したりしないの？
シンジ
あっ・・・。
レイ
私はあの時、４０度出てたんだよね。
レイ
それに、アスカのお世話で寝てもいなかった。
レイ
で、帰ってきてって言ったら、あなたはなんていったと思う？
シンジ
・・・飲み会。
レイ
そう。飲み会って言ったの。
レイ
飲み会も、仕事の一環だからって。
レイ
私は４０度でしんどい中、アスカの面倒もみて結局ろくに寝れなかった。
レイ
あなたさっき、具合が悪いのにアスカの面倒なんてみれるわけないって言ったわよね？
シンジ
・・・いった。
レイ
そう。あなたが無理って言ったことを私はせざるを得なかった。
レイ
だから頑張ってやった。しかも、あなた、ごはん温めるだけにしておいたのに、温めるのも
レイ
しんどいって言ったよね？
レイ
私はそんなしんどい中、家事もたくさんやらされて。
レイ
あなた、今、会社休んでるよね？
レイ
私があなたの立場だったら、仕事に行けって言われて行ってると思うけど？
レイ
そういうことだよね？
シンジ
・・・確かに。
レイ
しかも、私は飲み会なんか産後行ったことないし、アスカを連れてないとどこにも行ってない。
レイ
友達とご飯も行ってない。遊びにも行ってない。
レイ
しかも、今日は検診で、別に遊びに行ってるわけでもないし、自分のためでもなく、アスカのため。
レイ
その外出中にアスカよりも自分の世話しろっていってる人間。
レイ
私の方がはずれくじひいたって思っちゃった。
レイ
アスカのために我慢してたけど・・・。正直、これから帰ってあなたのお世話する気にならないわ。
レイ
今後の事ゆっくり考えたいし、このまま実家に帰ろうかなって。
シンジ
今後の事って、なんだよ！？
シンジ
俺は別れないぞ！？！？
レイ
あなたは別れないっていっても私はちゃんと考えたい。
レイ
今も全然寝れてないまま考えてるし、実家に帰って、ちゃんと寝てごはんも食べて、考えたい。
シンジ
そんなこと、うちでだってできるだろ？
シンジ
わざわざ実家帰らなくてもさ？な？
レイ
いや、うちでじゃ無理でしょう。
レイ
アスカのお世話、してくれないじゃん。シンジ。
レイ
しかも体調わるいんでしょ？
シンジ
そうだけど・・・。
レイ
だったら、アスカとシンジの世話しなきゃいけないじゃん。やっぱり無理。
レイ
このまま実家に帰りますから。あとは自分で何とかしてね。
シンジ
そ、そんなあ～！！
～後日談～
レイ
その後、私は実家に帰り、アスカの世話を両親にみてもらい、久しぶりにぐっすり眠ることが
レイ
できました！！
レイ
眠ることって、こんなに素晴らしいんですね。
レイ
シンジは、結局自分の親を呼んだらしく、私にシンジの親から連絡がありました。
レイ
ことの顛末を話したら、逆にシンジが怒られたそうで、お義母さんは私に謝ってくれました。
レイ
お義母さんも、離婚したら大好きな孫に会えなくなってしまうと思ったのか、
レイ
レイさんがゆっくりしてる間に、私がシンジの事を鍛えなおします！
レイ
だから、まだ離婚はしないであげて！
レイ
と、言われました。
レイ
今は、シンジも体調が治り、お義母さんにみっちりしごかれているそうです。
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
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