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「少し休憩しよっか」
霧のように 白く冷たい息を吐きながら 君は俺にそう言った
近くにあったベンチに座ると
「ねえ見て、あの水溜り!」
と、君ははしゃいで指を指す
氷雪
「霜になってるよ!」
ああ、なるほど
氷結した水溜りには光が差し込み ところどころが きらきらと乱反射している
氷雪
「うん!」
共感を得られて満足気に笑う君は いつもより愛おしく見えた
「冬って、氷雪くんの季節だね」
氷雪
「そうだよ、冷たいけど優しくて」
「私が1番好きな季節」
氷雪
なんと答えたらいいか分からず しばらく沈黙が続く
「…氷雪くんは、私のこと好き?」
氷雪
「ちゃんと好きって言って」
氷雪
「氷雪くーん?」
氷雪
「そういう問題じゃないのに〜…」
なんとなく照れくさくて その日は結局言えなかった
…いや、その後もずっと言えなかった
そしてこれからも 君に愛を伝えることは叶わない
何故なら君はもう
霧島
氷雪
医者
新見
医者
ガチャン
霧島
氷雪
霧島
氷雪
霧島
新見
霧島
霧島
氷雪
氷雪
新見
新見
霧島
氷雪
霧島
霧島
氷雪
霧島
新見
氷雪
霧島
氷雪
氷雪
霧島
新見
霧島
新見
氷雪
霧島
新見
新見
霧島
新見
霧島
氷雪
新見
霧島
新見
氷雪
新見
新見
霧島
新見
ガチャン
氷雪
霧島
氷雪
霧島
霧島
氷雪
霧島
氷雪
霧島
霧島
氷雪
霧島
霧島
氷雪
霧島
氷雪
霧島
霧島
霧島
氷雪
霧島
霧島
霧島
氷雪
霧島
霧島
霧島
氷雪
霧島
氷雪
霧島
霧島
新見
霧島
新見
霧島
霧島
新見
霧島
霧島
新見
霧島
新見
霧島
新見
霧島
霧島
新見
霧島
新見
霧島
新見
霧島
氷雪
氷雪
2人との会話や情景を いくら探そうとも 思い当たるものは見つからない
が…正直彼らのことは どうでもよかった
それよりも もっと大切で記憶に鮮明な彼女は
氷雪
声も顔も瞳の色も 全てこぼさずに覚えている
彼女がくれた言葉も料理の味も 思い出の場所も…電話番号だって…
氷雪
氷雪
病室を出てすぐの所に 誰でも使える電話が置いてあった
俺は迷いもなくそれを手に取る
氷雪
一つずつ慎重に数字を入れていくと 古そうな電話はピッポッと 気の抜ける音を出した
氷雪
プルルルル プルルルル
氷雪
もし繋がったら何を話そうか
もう彼女が 俺の恋人じゃなくたっていいんだ 声が聞きたい
起きたら急に病院のベッドで 知らない人間に囲まれて 思い出さないとなんて焦りに追われて
疲れたんだ 助けてくれ、癒してくれ
プルルルル プルルルル
氷雪
プル
氷雪
おかけになった電話番号は 現在使われておりません
氷雪
氷雪
氷雪
事故と記憶喪失のせいで 身も心もすり減っている俺の 唯一の希望である彼女と話せたら…
そんな期待を裏切り 非常にも音声はそのフレーズを 繰り返す
おかけになった電話番号は 現在使われておりません
氷雪
氷雪
氷雪
霧島
氷雪
霧島
霧島
氷雪
霧島
氷雪
氷雪
氷雪
霧島
霧島
氷雪
霧島
霧島
〜Continue to next time〜