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あなたがここにいる奇跡

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あなたがここにいる奇跡

1 - あなたがここにいる奇跡

♥

14

2019年04月09日

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ある日の事

自殺しようとしてる僕の前に

たくさんの僕が現れた…

優一(1)

はじめまして、僕

優一

!?!?!?

優一

誰!?!?

優一

僕!?!?

優一(1)

そーそー、僕は優一

優一(1)

君の名前は?

優一

優一(1)

あ、優一か!

優一(2)

何一人で漫才やってるの、僕

優一

!?!?

優一

(また僕!?)

優一(1)

いや、つい

優一(2)

ついじゃないでしょ!

優一(1)

きびしーなぁ僕は

優一(3)

うるさいんだけど…

優一

(また!どんだけいるんだ…)

優一(1)

ちなみにもっといるよ

優一(2)

優一大量発生中だから

優一(3)

全部優一のせいだけどね…

優一(1)

え、僕?

優一(3)

違うよばか!

優一(3)

『生まれた』優一だよ!

優一

えっと…

優一

僕ってこと??

優一(2)

それ以外ないよね

優一(3)

僕たちは生まれてないから

優一

意味がわからないんだけど…

優一

君たちは誰?

優一(1)

だから優一だってばー

優一

優一は僕だよ!!

優一

なんなのさ

優一

みんなして同じ顔して

優一(2)

したくてこの顔してる訳じゃないよ

優一(3)

そうだよ、生まれつきこの顔だよ

優一(1)

いや、生まれてないんだけどね(笑)

優一(2)優一(3)

『黙ってて』

優一

何言ってるかさっぱりだよ!

優一

僕だけが本物の優一だよ!

優一(3)

知ってるよ

優一(3)

君だけが本物の優一だよ

優一

!?

優一

(急に認めた?)

優一(1)

じゃあさ、それ知ってる上で聞くけど

優一(1)

僕たちはなんだと思う?

優一

何って…

優一(2)

僕たちは間違いなく優一だ

優一(2)

でも正確には

優一(2)

優一に『なるはずだった』何かだ

優一(3)

僕たちは『誰か』になることが許されなかった『何か』だよ

優一

僕、頭良くないから

優一

理解ができない…

優一(1)優一(2)優一(3)

『知ってる(笑)』

優一

(笑)て…

優一(1)

僕は、野球選手

優一(2)

僕は医師

優一(3)

僕は…お花屋さん

優一(1)

可愛い♡

優一(3)

黙って

優一

急に、何の話?

優一(1)

なりたかったって話さ

優一

なればいいじゃないか

優一

今からでもできるだろう

優一(1)

だから、できないんだって笑

優一(2)

そもそも僕たちは生まれてもいないんだから

優一(3)

生まれる前に死んでしまってるから

優一

(あ…)

優一

(そういうことか…)

優一(1)

優一代表、今理解した模様です

優一(2)

ちょっと遅かったね

優一(3)

こんなもんでしょ

優一(1)

で、どうする?

優一

え、どうするって…何を?

優一(1)

あれ、まだ理解してない?

優一

してると、思う…

優一

いや、してる

優一

でもどうするって…

優一(1)優一(2)優一(3)

『死ぬの?死なないの?』

優一

!?

優一

…………

優一

もう少し、頑張る…

優一(1)

そうだね!それがいいと思うよ

優一(3)

345276801体の『何か』もそれを望んでる

優一(2)

僕たちは本来、意思を持たない

優一(2)

持てない

優一(3)

持つ前に死んでしまうから

優一

うん

優一

ごめん、僕

優一

生まれたのは当たり前だって

優一

生きてるのも当たり前だって思ってた

優一(1)

無理もないさ

優一(1)

人間て、そういうものだから

優一(2)

でも、気づけてよかったね

優一

うん

優一

気づかせてくれてありがとう

優一

僕は野球選手にも医者にも、花屋にも

優一(1)

ぷっ

優一(3)

笑うな!

優一

なれない…

優一(1)

コソッ(花屋は今からでもなれそうだよね)

優一(2)

コソッ(なりたくないんでしょ)

優一(3)

聞こえてるぞ(怒)

優一

あはは

優一

僕はなりたいものがない

優一

大した人にはなれないや

優一(1)

いいんだよ、ならなくて

優一(1)

もう十分大したことしてるから

優一(2)

そーだね

優一(2)

生まれて来る確率は運じゃないと思う

優一(3)

優一代表が頑張ったからだね

優一(1)

だから、もう十分だよ

優一(3)

そんな甘っちょろいことが許されない世界なのは確かで

優一(3)

何か学がなければ世の中生きていけない

優一(2)

でも、生まれた優一代表はまだこれからたくさん人生あるじゃん

優一(1)

ここで終わらせたら意味がないね

優一(1)優一(2)優一(3)

『生きていれば、なんだってできる』

優一

ありがとう…

優一

ありがとう!!!

優一(1)

まだ間に合うよ

優一(2)

大声をだして

優一(3)

君ならいけるよ

優一(1)優一(2)優一(3)

『優一!』

僕は目を覚ます

あたり一面真っ赤な血

切れた手首から痛みが走る

僕は叫んだ

優一

誰か!

優一

助けて!!!

優一

僕は

優一

生きたい!

ドアが開いた

涙が出るほど眩しかった

覚えているはずがないけど

生まれた時の記憶が

僕の脳内で再生された気がした

この作品はいかがでしたか?

14

コメント

1

ユーザー

とても感動しました うちはいま、自☆☆☆ようとして友達に止められてたんです その時にこの話を読んでとても感動しました😭

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