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ザーッと、屋根を叩く雨音。
あの日の景色は、今も消えない。
まだ高校生だった俺は、自宅の玄関前に立っていた。
雨の中、パトカーが何台も並び、見慣れた家がやけに遠く感じた。
らん君、こっちへ
声をかけてきたのは父の同僚の警察官。
手を引かれた瞬間、家の中から ストレッチャーが二つ運ばれてくるのが見えた。
🌸(少年時代)
返事はない。
白い布の端から、母の髪が雨に濡れてのぞいていた。
事情を聞かされたのは、その夜だった。
——父は現役の警察官だった。
ある事件の逮捕で逆恨みされ、家に押し入られた。
殺されるならと、 母は父と一緒に...そのまま。
🌸(少年時代)
雨の匂いと、胸を締めつける空虚さだけが残った。
今、川沿いを歩きながら、俺は小さく息を吐く。
こさめの横顔を見て、ふっと笑った。
🌸
あの日の雨の冷たさは、今も消えない。
🌸
🌸
最後に、絶対に守れって、
らしくないよ、
こさめ
こさめを庇ったらんくんは殉職した
全部全部こさめのせい。
でも、守り抜くから、
ぬし
ぬし
ぬし