TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

僕のSOS

一覧ページ

「僕のSOS」のメインビジュアル

僕のSOS

16 - 期待だけはさせてね

♥

2,030

2025年03月15日

シェアするシェアする
報告する

藤澤が悪夢に魘された日から、 約1週間が経ち、会話も出来るように。

ただまだ俺のことも、部署の事を 思い出した訳じゃないけど。

今日も藤澤のお見舞い。 最近は固形物が飲み込めるようになり、 ゼリーなどを持って行ってる。

シャー(カーテン

滉斗

おはよ、藤澤

涼架

あ!若井さん!

俯いていた顔を上げ、 ぱっと明るくなった表情を浮かべる。

そういうところが愛らしくて堪らない。

でも、そんなこと言ったって…

滉斗

(覚えてないもんな…

ゼリーを食べるため、飲食場に向かう。

涼架

いつもありがとうございます。

滉斗

俺がしたいだけ

涼架

優しいですね、

涼架

「前から」ですけど、(微笑

滉斗

えっ、?

ゼリーの蓋を開ける手が止まる。

なに?「前から」って…

涼架

あれ、なんで…

藤澤も困惑しているようで お互い顔を合わせる。

滉斗

「前から」、?

涼架

ぼく、変だッ泣

いきなりの事に驚いたのか、 藤澤を涙を流している。

思い出して…来ているのか?

滉斗

藤…
涼架ッ、

涼架

わ”かいさっ、泣

両手を弱々しく伸ばしてくる「涼架」。

ぎゅっ

涼架

ふぁ、う”ッ泣

何かを噛み締めながら泣いている。

この間のが再発した訳でも無さそう…

滉斗

涼架、
分かる…?

涼架

(頷

涼架

若井さッ、泣

滉斗

どーした?

涼架

僕、僕はっ泣

藤澤涼架だよね、?

病室に戻って、定期検診を受ける。

涼架の症状が書かれた紙を渡される。

…医療用語ばかりでよく分からないけど

医者

おぉ!

医者

素晴らしい回復速度ですね…!

医者

好調ですよ、
安心して下さい

医者が言うなら大丈夫なのかな…

良かったな、なんて思って 涼架の方を見ると、

滉斗

涼、架…?

唖然した顔で、一筋の涙を流していた。

滉斗

どうした…?

涼架

いやっ、泣

涼架

良かったなぁって…泣

安堵の涙さえも、なんかあったのかな… なんて、心配になってしまう。

医者もホッと胸を撫で下ろす。

その後も医者から色々説明を受けた。

薬の量を減らすとか、 もっと記憶を刺激する必要とか…

藤澤も微笑みながら、医者の話を 聞いていた。

滉斗

終始、上着の袖を握られてたけど。

不安なのかな…なんてね。

藤澤side

病院食堂にて

記憶が戻って来てますよって言う 説明から1週間が経った日曜の朝。

悲しいことに、忙しいのか分からないが 若井さんがお見舞いに来てくれる頻度が 2日に1回とかに減ってしまった。

ちなみに一昨日から主張なんだって

それだからか、若井さんの代わりに 大森、 …元貴さんが来てくれた。

大森さんは来る度に、若井さんについて よく話してくれる。

元貴

涼ちゃんが
新入社員の時、

元貴

教育係だったの

元貴

いやぁ
懐かしいな~!

若井さんの事を話してくれる大森さんは 活き活きしていて、楽しそうだった。

そうしていく内に、感覚だけでも 二人の関係性や、僕との事が 少しだけ分かるようになった。

涼架

若井さんとは
幼馴染みなんですよね、?

涼架

仲良いのが
滲み出てます笑

元貴

え~?そう?

元貴

涼ちゃんの方が
仲良いでしょ?

涼架

うーん…

元貴

涼ちゃんさ、
若井の事 好き?

涼架

へっ、?
どういう…

元貴

恋愛感情的に!

涼架

えぇ、…

そう言われれば よくわからないな…

ぎゅーもしたし、、ドキドキしたし…

涼架

うーん、…

元貴

じゃあ
好きor嫌い は?

涼架

もちろん好きです!

涼架

辛いときとか
隣に居てくれるし、

涼架

ぎゅーしてくれるし!

元貴

(積極的だな…

涼架

っ!

涼架

言い過ぎました

涼架

すみません…

元貴

いや いいの!

元貴

じゃあそろそろ
帰ろうかな、

涼架

あっ

元貴

ん?

涼架

いえ、

涼架

気をつけて下さいね!

元貴

ありがとね!
ばいばーい!

大森さんは笑顔で帰って行った。

涼架

言えないよ、

若井さんには、いつ会えますか? なんて、

僕、若井さんのこと、、好きなのかな

一人で廊下を歩き、個室に戻る。

あー、スリッパ変えて貰おうかな…

底がすり減ってきちゃった…

「お姉ちゃーん!」

何処からか、男の子の声がする。

退院、出来たのかな…

「危ないよー!止めてー!」

涼架

へっ、?

急にシャーッと勢いの良い音がした。

振り返ってみれば、、 1つ車輪が取れてしまい壊れた車椅子が

勢い良く、転がって来ている

ここの廊下は、リハビリも兼ねており、 少し傾斜があるから…

涼架

って、やばい!

やっぱり考え事なんて良くないね、

立ち尽くしていた僕は、

轢かれて、頭から倒れてしまった。

涼架

い”ッ…

「お姉ちゃん、ごめ”んなさっ泣」

片足にギプスを付けた男の子が泣いてる

持ち主、なのかな…

涼架

大丈夫ッ、

涼架

怪我はない?

優しく話し掛けたつもりなのに… 怖がられちゃった?

涼架

ほらっ、泣か…

「泣かないで」、そう言いたいから、

後頭部を擦っていた手を前に差し出す。

涼架

ぇ…

生温く、とろっとしたものが 僕の手に纏わり付いていた。

「お姉ちゃん、血ぃ出てるよっ!泣」

どうも主です。

こちらのお話も久しぶりですねー!

なんか絶妙なところで切ってしまった…

さぁ、!この後どうなるやら!

私にも分かりません!(笑

❤…沢山欲しいなぁ!(圧

NEXT❤150👉

上回ってクレメンス

この作品はいかがでしたか?

2,030

コメント

2

ユーザー

さすがすぎるー!! ほんとに物語の順序が綺麗でスラスラ読める… つづきたのしみ!!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚