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ししおどしの、乾いた音。
その後に流れる清水の音
幼少期から耳が慣れたこの音は、
僕をいつも正しくしてくれる
聖
聖
母
父
また、父からの言葉はなく
僕には背を向けたままだった
聖
僕の家は由緒正しい家柄で、
いつも僕の家には張り詰めていた空気が充ちていた
昔ながらの引き戸で少し建付けが悪かった
いつも通る通学路
木の間を縫うように流れる風が心地よくて
僕の心にあるぐちゃぐちゃに絡まった糸が
ゆっくりと解きほぐされていくような感じがする
聖
聖
聖
聖
聖
僕は動揺して思わず拍子抜けの声が出てしまった
不思議な雰囲気を纏った青年だった
荒々しさの中にどこか可憐な、儚げな表情が見える
道端に咲いている花、どこか可憐な雰囲気がある花。
聖
聖
聖
聖
僕を見たことがある?
真っ先に浮かんだ、僕のことを知っているなんて
この人は僕と同じような家系なのだろうか
そんな気はしないけど……
聖
聖
聖
聖
聖
聖
聖
聖
霧生…聞いたことある名前だ。
僕はその時、この名前を聞いた時
綺麗な名前だなと感じていた。
聖
照翔
照翔
聖
聖
照翔
聖
聖
聖
照翔
照翔
照翔
つい言葉に出てしまった。
僕が幼かった時、初めて
由緒正しい、厳粛な場
その時、張り詰めた、ちょっと気を緩めたら切れてしまいそうな糸
その糸を一瞬だけ弛ませるような風が流れた