石井夏帆
日向!
岡日向
え?
石井夏帆
あの…放課後教室に残ってて!話があるから!
岡日向
お、おう…?
放課後
岡日向
で、なんだよ、話って?
石井夏帆
あの…私、朝陽が好きなんて嘘なの!
岡日向
え?
岡日向
そんな言い訳しなくていいよ
石井夏帆
…え?
岡日向
朝陽が好きなのはもういいって。頑張んなよ。変な言い訳すんなって
岡日向
俺もう行くから、じゃあね
石井夏帆
ま、待って!
このままじゃだめだと、ギュッて日向の手を掴む
しかし、男子の力強い手に振りほどかれた
岡日向
なぁ、お前、朝陽のこと好きなら思わせぶりな態度とるなよ
岡日向
簡単に男子に触るもんじゃない、寺島だってそうだ。もっと考えろ
日向はまた冷たく言い放つ…
石井夏帆
行っちゃダメ!
今度は怒鳴り声に近いような大声を出した
岡日向
な…なんだよ
石井夏帆
嘘つきでごめんね!ずっと前から好きでした!
岡日向
え…?
石井夏帆
私、嘘だって尽くし、部活で結果残せたわけじゃないし、顔も可愛くない、オシャレでもない
石井夏帆
こんな私だけど日向を思うつもりは誰よりも強いつもりだよ!
石井夏帆
だから付き合ってください!
日向がこっちに近づいてくる…
やっぱりダメなのかな…
フワッ…
石井夏帆
へ?
そっと日向に抱きしめられていることに気づく
石井夏帆
日向…?
岡日向
こちらこそ…よろしくお願いします
石井夏帆
嘘…
ぽろぽろ涙がこぼれ落ちる
その日、夏帆と日向は手を繋いでかえった。
それは誰が見ても幼なじみではなく、立派なカップルだった