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ある一室にて男が1人いた
ベン・ジョンソン
コンコン(ノック音)
ベン・ジョンソン
ガチャ(ドアが開く音)
川崎 りさこ
長袖、長ズボン姿の女が入ってきた
ベン・ジョンソン
ベン・ジョンソン
女は軽く礼をし、用意された椅子に腰かける
ベン・ジョンソン
ベン・ジョンソン
川崎 りさこ
ベン・ジョンソン
ベン・ジョンソン
川崎 りさこ
女は''何か''に気づくと、サッと手で顔を隠したのだ
ベン・ジョンソン
川崎 りさこ
川崎 りさこ
川崎 りさこ
川崎 りさこ
女の声が荒くなってき、呼吸も荒くなっているのが目で見てすぐに分かった
ベン・ジョンソン
ベン・ジョンソン
ギャギャ(ファスナーを閉める音)
ベン・ジョンソン
川崎 りさこ
川崎 りさこ
ベン・ジョンソン
そうして、女は目元を手で覆いながら口を開く...
川崎 りさこ
川崎 りさこ
川崎 りさこ
6月10日
時刻は17:30の夕方、某公園にて
ベンチに座っている女1人がいた
川崎 りさこ
女は今、仕事関係と人間関係で悩んでいるのだ
川崎 りさこ
カチッ(ビール缶を開ける音)
川崎 りさこ
女はどうやら、ビールで少し酔いたい気分なのだそうだ
川崎 りさこ
グビグビッと一気に飲み干す
冷たい液体が喉を通り越した...実に爽快な気分だ
飲み干し終わると、少しの間ボーッとしていた
川崎 りさこ
肝臓でアルコールの分解が始まったようだ
だが大量のアルコールの前に、肝臓だけでは分解しきれず
分解されないアルコールが心臓に..血管に...そして脳へと...
体がほんのりポカポカとしてきた
川崎 りさこ
公園にある遊具を1通り、何も考えずに見ていると
川崎 りさこ
公園の端、草むらにある茶色の直方体
川崎 りさこ
川崎 りさこ
女は気になってその箱に向かって歩みだす
近づいていくにつれて...その箱の全貌が明らかになる
川崎 りさこ
川崎 りさこ
サザッ、サザ(歩く音)
女とその箱の距離が2メートルぐらいになった
近づいてわかったことは、その箱は段ボールで出来ており
持ち手の部分に人差し指から小指の4本が入る程の横長の穴が開いていた
川崎 りさこ
女はその怪しげな雰囲気を醸しだしている箱の中身を見てみたいという好奇心から....
膝を曲げて、体勢を低く....目線と穴が平行になるまで....
川崎 りさこ
太陽が西へと沈み....
残酷にも
光が穴を照らし出す
ギ
ロ...
川崎 りさこ
ドッ!!!
心臓が1発殴られたような重い鼓動がした
鼓動が加速する
女は一歩、二歩...いや三歩四歩と後ずさる
川崎 りさこ
少し酔った頭に、''狂気''そのものをぶちこまれ
ナニガナンダカワカラナイ
女は走った
川崎 りさこ
ベン・ジョンソン
川崎 りさこ
ベン・ジョンソン
ベン・ジョンソン
川崎 りさこ
女は少しビクついた
川崎 りさこ
ゆっくりとゆっくりと....口を開ける
川崎 りさこ
''目''です
ベン・ジョンソン
川崎 りさこ
川崎 りさこ
目
です
ベン・ジョンソン
川崎 りさこ
ベン・ジョンソン
川崎 りさこ
川崎 りさこ
川崎 りさこ
6月12日
時刻は朝5:58、自宅にて
テレビ(ニュース)を見ながら朝食を食べていた
川崎 りさこ
ニュースキャスター
ニュースキャスター
川崎 りさこ
味噌汁が気管につまり、むせ返った
2日前に立ち寄ったあの、公園だ
ニュースキャスター
ニュースキャスター
ニュースキャスター
女はテレビを消した
川崎 りさこ
吐き気が...嗚咽が...
川崎 りさこ
やっと
やっと忘れかけていたってのに!!
川崎 りさこ
あの時の光景が嫌でも脳内に浮かびあがってきやがる
生きていた...なんて
女は発狂した
川崎 りさこ
川崎 りさこ
川崎 りさこ
川崎 りさこ
川崎 りさこ
川崎 りさこ
川崎 りさこ
ベン・ジョンソン
川崎 りさこ
ベン・ジョンソン
あの!!
ベン・ジョンソン
男の発言を遮るように、女は言葉を発した
川崎 りさこ
川崎 りさこ
女はそう言いながら、自分の鞄の中に手を伸ばす
ベン・ジョンソン
川崎 りさこ
川崎 りさこ
殺してください
ベン・ジョンソン
川崎 りさこ
ベン・ジョンソン
川崎 りさこ
川崎 りさこ
でも!!
女は震える手で自分の衣服のボタンを外していき、脱ぎはじめた
川崎 りさこ
ベン・ジョンソン
川崎 りさこ
ついにはブラジャーのホックも外し、上半身が露になった
女の上半身には、ナイフで切ったような線がいくつもあり
手首にもその線はびっしりとできあがっていた
川崎 りさこ
ナイフをテーブルに投げ捨てた
川崎 りさこ
さあ!!
ほらあ!!
ベン・ジョンソン
ベン・ジョンソン
川崎 りさこ
ベン・ジョンソン
川崎 りさこ
女はナイフの刃先を自分の首に当て、
ゆっくりとひいた
血が滴り落ちた
ベン・ジョンソン
男は我慢ならず、右手でナイフを掴む
川崎 りさこ
ガシッ!!
ベン・ジョンソン
女は男の手を掴み、強引に首を切らせようとした
川崎 りさこ
グググ!!
ベン・ジョンソン
ビリリ!!
川崎 りさこ
アアアアアアアアアアアア!
男は左手に持ったスタンガンで、女の額にあてた
カチャン(ナイフが床に落ちた)
女は気絶した
ベン・ジョンソン
男は全身の力が抜け、床に座り込んだ
バタン!!(ドアが開く音)
救護班A
救護班B
救護班C
女は担架に乗せられ、部屋の外へと連れ出される
救護班C
ベン・ジョンソン
救護班C
ベン・ジョンソン
ベン・ジョンソン
ベン・ジョンソン
私はこの仕事をして随分と長くなるが、ああいった人はさほど珍しくもない
皆、ここに来る人間の心の中には何かしらの闇を抱えている
もしその闇が心の器からちょっとでも溢れ落ちてしまうと...
ああいう風になってしまう
ベン・ジョンソン
男は勃起した
ベン・ジョンソン
ベン・ジョンソン
ベン・ジョンソン
ベン・ジョンソン
ベン・ジョンソン
ベン・ジョンソン
ベン・ジョンソン
俺も異常者だ