Snow Man　物語（あべさく）

佐久間side

阿部ちゃんを頼るのは俺だけじゃない。

最年少だけどしっかりしてるから、頼りがいあるし…。

だから、みんな阿部ちゃんを頼りにしてて、いろんな星座を聞く。

皆に質問されて、大変そうだけど、楽しげなひとつ隣の阿部ちゃん。

見慣れてる光景だけど、今日は手を繋いでるはずなのに、遠くに感じる。

ねぇ、阿部ちゃん。俺のことも見てよ。

俺のことを見てほしくて、声をかけたけど、何も言えなくて。

俺、バカだから、この気持ちが何なのかまだわからなかった。

でも、何故か本当は、ずっと阿部ちゃんのこと、どこかでわかっているような気がした。

見つかったって届きはしない彦星さまのように、こんなに近くにいて、手を繋いでいたとしても、阿部ちゃんには届きはしない。

そう思うと、切なくなった。

何で泣きそうになるんだろう？？

ダメだよ。今、泣いたら阿部ちゃんにバレる。お願いだから泣かないで。

最後はそう必死に言い聞かせてた。

舘さまの一言で帰ることになった。

今日はずっと甘えていたい気分なのかな？

阿部ちゃん家に帰ってから、ずっと阿部ちゃんにくっついていた。