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コメント
1件
犬の名前が...ソラだって、、??! 今回も面白かったです!!
私たちは二人でテントを組み立て、 その中でトランプをして遊んだ
今は6月上旬、まだ日が沈むと少し寒い
優杏と私は追加で上着を羽織った
藤野 翠
広瀬 優杏
テントの中から外へ出て背伸びをする
風が思ったよりも冷たくて、身を縮める
もう日はほとんど落ちていた
そんな時に
ガサッ
藤野 翠
前の方で、何か音がした
見ると、袋いっぱいの夏野菜を 両手に下げたおじいちゃんが歩いてきている
藤野 翠
広瀬 優杏
藤野 翠
そう答えた瞬間
ズシャッ、ボトボトッ!!
野菜が地面に転がった
藤野 翠
振り返ると、おじいさんが しゃがみこんでいた
すぐそばには地面に落ちた空の袋
藤野 翠
私は慌てて駆け寄った
それからすぐに後ろから走ってくる優杏の 気配を感じる
おじいさん
おじいさん
藤野 翠
慣れない方言に感心しながら、 私たちは転がったきゅうりやトマトを拾って 袋に入れ直した
土が付いているものもあり、スーパーで 袋やパックに詰められている野菜しか 見たことがない私たちにとっては新鮮だった
怪我はしてないみたい
おじいさん
藤野 翠
おじいさん
おじいさん
おじいさん
おじいさんは大荷物を背負った私たちと テントを交互に見て首をかしげた
優杏と私は顔を見合わせて 答えに困っていると、 おじいさんがなんとなく察したように ふっと笑った
おじいさん
おじいさん
藤野 翠
広瀬 優杏
おじいさん
藤野 翠
広瀬 優杏
おじいさんの柔らかい笑顔に、 私たちはつい頷くしかなかった
その頃、広瀬家では
優杏の母
夕飯を食卓に並べながら聞いた
優杏の父
夫が時計を見る
優杏の妹
優杏の母
どっちにしろ、連絡がないのはおかしい
優杏の母
プルルルルルル……
先生
優杏の母
優杏の母
先生
優杏の母
息が止まる
優杏??
先生
ゴトッ!
先生
スマホが床に落ちた
誰も、すぐには拾えなかった
結局、私と優杏は一袋ずつ 野菜の入った袋を持って、 おじいさんの家へ訪れた
藤野 翠
そう、自分で自分を説得した
ソラ
広瀬 優杏
庭から大型犬がこちらに向かって吠えて 走ってきて、優杏はよほど驚いたのか 珍しく大きな声を上げた
藤野 翠
おじいさん
藤野 翠
広瀬 優杏
藤野 翠
藤野 翠
藤野 翠
広瀬 優杏
藤野 翠
広瀬 優杏
広瀬 優杏
藤野 翠
おじいさん
藤野 翠
そっとソラの頭を撫でると、 毛並みはサラサラしてて気持ち良くて
動物好きの私にとってはとても嬉しかった
でも…………
藤野 翠
広瀬 優杏
首をブンブン振って全力拒否する優杏
そこまで嫌がらなくても
おじいさん
そう言っておじいさんは背中を押して 優杏をソラに近づける
広瀬 優杏
おじいさん
広瀬 優杏
ソラは優しい顔をしていて、 とても人を噛むような犬には見えない
それでも怖いのか震えている優杏の手を、 ソラはフンフンと嗅いだのちペロッと 舐めて、優杏の手のひらに顔を押し当てた
優杏はしばらく固まって強く目を 瞑っていたが、 少しずつ薄目を開けていく
広瀬 優杏
藤野 翠
広瀬 優杏
藤野 翠
克服するまでは、まだ時間がかかりそう
おじいさん
おじいさんはソラをなだめ、 そのままドアを開けた
……ん? え、あれ? 鍵は?
おじいさん
古いけど大きな家
足音が近づいてきて、奥からおばあさんが 出てきた
おばあさん
おじいさん
おばあさん
藤野 翠
広瀬 優杏
おじいさん
……まぁ、名前くらいならいいか
藤野 翠
広瀬 優杏
おじいさん
おじいさんがニコニコしながら言う
藤野 翠
おじいさんとついさっきたまたま会っただけ だし、見知らぬ家に上がるのは……
おばあさん
おばあさんまで
台所があると思われる方向からは、 美味しそうなカレーの匂いがした
グ〜、キュルルルル
藤野 翠
広瀬 優杏
二人同時にお腹が鳴って、お互い赤面で 見つめ合う
そういや夕飯まだだった
おばあさん
もう断れない
おばあさんは優しく笑って、リビングへ 手招きしてくれた
警察官
警察官は書類をめくりながら顔を上げた
警察官
捜索に応じた二人の警察官と、 翠と優杏の母と担任
藤野の母
優杏の母
なんで、なんでこんなことに
警察官
藤野の母
藤野の母
電源が入っていないか、電波の届かない場所に あります……
藤野の母
時計の針が進む音が部屋に響く
警察官
先生
警察官
警察官
藤野の母
警察官
警察官
親の頭の中はぐちゃぐちゃだった
胸が締め付けられ、手は震える
藤野の母
警察官
警察は静かにそう言った