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私の名前は姫山瀬戸華。 私立高校に通う2年生。
咲
瀬戸華
咲
瀬戸華
この子は同じクラスの高宮咲。 私の1番の親友。
咲
そう言って、咲は二つ折りにした 小さな紙を差し出してきた。
咲
瀬戸華
紙を開くとそこには、 暗号らしき文章が書かれていた。
咲
瀬戸華
私は頑張って解読しようとするが、 全く分からなかった。
瀬戸華
咲
私は、言われた通りに読んでみる。
瀬戸華
咲
そんなことを話しながら、 今日もいつもの道を歩いた。
ある日、私は咲と一緒に帰ろうと 彼女のクラスに向かった。
瀬戸華
っと彼女の名前を言いかけて 呼ぶのを辞めた。
奈緒
瀬戸華
瀬戸華
この学年の中心グループの女子……。 と、その取り巻き。
咲
瀬戸華
その時、私はふと咲と 目が合ったような気がした。
咲
確かにそう聞こえた気がした。 だけど……。
——ガタンッ!
私は教室の中に集中しすぎていてバランスを崩し、物音を立ててしまった。
奈緒
瀬戸華
私はとっさにその場から 逃げ出してしまった。
瀬戸華
その日から、咲は荒川グループに 目をつけられ始めた。
誰が見ても分かる。 ... ——イジメ。
私は「やめなよ」とは言えなかった。 —だって、そんなことしたら私だって イジメられるかもしれないのに。
瀬戸華
でも、やっぱりイジメられるのは嫌だ
咲へのイジメは どんどん酷くなっていく。
——そして、とうとう——
お母さん
瀬戸華
今更後悔したって、 咲はもう戻ってこない。
その日、 私は学校に行く気になれなかった。
窓の外を見てみると、 辺りはすっかり暗くなっていた。
瀬戸華
と、ベットから体を起こす。
そして、私は一瞬自分の目を疑った。
——目の前には、 死んだはずの咲がいたからだ。
咲
そう言って、咲は私に二つ折りの紙 を差し出した。
咲
瀬戸華
私はあの時のことを思い出した。
瀬戸華
咲
瀬戸華
私はあの時と同じように、 『せ』と『か』を消して読んでみる。
“私、ここにはいない”
瀬戸華
そう思うと涙が込み上げてきた。
瀬戸華
咲
そう一言だけ呟くと、 咲の体はどんどん透き通っていく。
——やがてその姿は見えなくなった。
私が最後に見たのは、 嬉しそうに笑う咲の顔だった。
——これからもずっと一緒だよ——
確かにはっきりと、 そう聞こえた気がした。
瀬戸華
〈ずっと一緒だよ〉 END