龍一の背中で揺れながら医務室へと向かう。
立花葵
班長!
玄田龍一
なんだ
立花葵
質問していいですか!
玄田龍一
ああ
立花葵
なんで班長は自衛隊に入ったんですか!?
玄田龍一
お前はいつも唐突だな
立花葵
えへへ、それだけが取り柄なもんで笑
玄田龍一
褒めてねぇよ
立花葵
で、なんでですか?
玄田龍一
んー、なんでだと思う?
立花葵
なんですかそれ笑
立花葵
国のために働きたいから?
玄田龍一
違うなー
立花葵
筋トレ大好きだから!
玄田龍一
ちげぇよ笑
立花葵
じゃあ、なんでですか!
玄田龍一
ひみつ
立花葵
なんですかそれ!!酷いですよ!
玄田龍一
じゃあなんで立花は自衛官になったんだ
立花葵
私ですか…?
立花葵
私はこの国を守りたかったからです!!
玄田龍一
かっこいいこと言うな
立花葵
えーそうですかー?照
玄田龍一
で、その夢は叶ったのか?
立花葵
…わかりません
玄田龍一
どうしてだ
立花葵
私、体力ないし、訓練でもみんなの足引っ張って、私がいない方が絶対効率いいし。。。
玄田龍一
それで?
立花葵
私…国のために働きたい!なんて調子乗って言ってましたけど、ひとつも役になんかたててません。。
立花葵
(やばい、泣きそう。。)
ポンポンッ(龍一が葵の頭をつつく)
玄田龍一
じゃあ、伸びしろがあるってことじゃねぇか
立花葵
え?
玄田龍一
俺だって最初は体力ないし、なんも出来なかったよ
玄田龍一
いまでも、無力な自分を毎日感じてるよ
立花葵
班長がですか??
玄田龍一
おー
立花葵
でも班長はみんなから憧れられてて、私が見ても完璧な自衛官じゃないですかぁ!
玄田龍一
何言ってんだ笑
俺なんてまだ毛が生えたぐらいだよ
俺なんてまだ毛が生えたぐらいだよ
玄田龍一
俺だってお前と同じこと思ってんだ
みんなきっとそうだ。だから諦めんな!
みんなきっとそうだ。だから諦めんな!
玄田龍一
お前の良さは後ろを振り返らないところだろ!
立花葵
ううっ班長ぉ!!😭😭
玄田龍一
おい!ぜってぇ鼻水垂らすなよ!
立花葵
それってぇ鼻水かんでいいってことですかぁ
玄田龍一
ちげぇよ!!
立花葵
ふふっ!
立花葵
私、決めました!!
玄田龍一
今度はなんだ
立花葵
班長みたいな立派な自衛官になります!
玄田龍一
(さっき立派じゃねぇって散々言っただろうが)
玄田龍一
そーか