もう一度君と

ｷﾞｭｯ

なおきりさんはすごいですよ

何だろう。

自分の身体全体にあった鎖がいっきになくなったようで

えとさんの言葉に今までの人生が見透かされてるようで

「すごいですよ」

こんなにも言葉で同情をあたえられる貴方はどれだけすごいんでしょうか。

きっと僕と同等の辛さをあじわっているのに

ほんとに貴方はすごいです。

ゆあんくんが望むとおもってますか？

泣いていいんですよ

僕は人生で初めて声を荒げて泣きわめきました

えとさんはずっと泣く僕の背中をさすってくれていました

ああ温かい

普通の家庭は母親からの愛情と温もりを受けて育つ。…

僕はそれができなかった

このことを友達に言った時に

「不幸な人生だね」

「可哀想…」

そんな言葉で片付けられそうで怖いんです

僕は可哀想じゃない

僕にとってゆあんとの時間は紛れもなくかけがえのない時間だった

不幸じゃない

今の僕ならそう言えるでしょうか

僕はそう言えるかっこいい兄、漢になりたい

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