最終話になります
エレン
それで、気付いたら包丁を手に取ってました……
俺は、さっきの事をリヴァイさんに話していた。
リヴァイさんにカレーを作ってあげようとした事。
包丁を見ると、何故か手の方に持っていこうとして、自分では止められなくなってしまった事。
エレン
そういえば
エレン
包丁を手に取った時、俺、ふと呟いた言葉があったんです
エレン
えっと、何だったかな
エレン
駆…逐?
リヴァイ
!!
エレン
そうだ、駆逐するんだって、何かを駆逐してやるって
エレン
心の奥の方で、何かが激しく燃える様な、
体を焼け尽くしてしまいそうで、そんな感覚
体を焼け尽くしてしまいそうで、そんな感覚
エレン
それが自分を蝕んで、言う事を聞かなくなって、俺、おれ、怖くて……っ
リヴァイがそっとエレンの方に触れ
そして優しく抱きしめた。
エレン
っ…
エレン
リヴァイ、さん…
エレン
……俺、貴方に言わなきゃいけない事がある
リヴァイ
…何だ?
エレン
リヴァイさんが電話してくれて、俺、嬉しかった
エレン
リヴァイさんの声が聞けて、心から安心したんです
エレン
今、抱きしめられていても、落ち着いて、暖かくて、それで、
エレン
少し、恥ずかしい…
エレン
俺
エレン
貴方が、好きだ……っ
リヴァイ
…!!
エレン
俺、貴方が、好きだ……っ
リヴァイ
!!
それは、ずっと欲しくて、それでも欲しいなんて言い出せなくて、言い出すつもりもないと自分に言い聞かせ、心の奥にしまい込んでいた言葉。
エレン
恋をしている……貴方に
リヴァイ
っ…!
リヴァイ
エ、レン
リヴァイ
エレン
リヴァイ
好きだ
リヴァイ
俺も、好きだった、ずっと
エレン
…え?
エレン
つまり、両、思い
リヴァイ
ああ
エレン
!
エレン
嬉しい…
リヴァイ
好きだ、エレン
リヴァイ
前世から、ずっと…
エレン
、、?
俺はゆっくりとエレンの頬を撫でる。
俺を見つめる瞳は、前世と何1つ変わらず、 この世の中で1番美しかった。
俺は、そっとエレンに口付け__
エレン
………
リヴァイ
……エレン
リヴァイ
……嫌、だったか?
エレン
……
リヴァイ
…エレン?
エレン
……兵長
エレン
リヴァイ兵長…
リヴァイ
…!?
エレン
やっと、会えた
リヴァイ
エレン!記憶が……
エレン
全部、思い出した、
エレン
全部、ぜんぶ……
エレン
っう
エレン
う゛ああぁぁあっ!!
エレン
っ…俺が!
エレン
俺が、俺の選択は
エレン
間違ってたのか?
エレン
俺は、俺は…!
リヴァイ
エレン!!
リヴァイ
エレン、ここは壁の中じゃない
リヴァイ
あの頃とは違うんだ
リヴァイ
お前の選択は間違っていない
リヴァイ
お前は人殺しじゃない
エレン
…兵長
エレン
思い出した、貴方の事も全部
エレン
貴方が好きだった
エレン
ずっとずっと、出会った時から、
エレン
いや、出会う前から
エレン
俺は兵長を好きになる
リヴァイ
エレン
リヴァイ
俺も、ずっと好きだった
リヴァイ
だが、叶うはずは無いと思っていた
リヴァイ
それどころか、お前を助けてやれなかった
リヴァイ
お前を、失ってしまった
リヴァイ
俺は、選択を間違えた
リヴァイ
今度は、間違えない
リヴァイ
お前を絶対に離さない
リヴァイ
好きだ、エレン
エレン
兵長…、いや、リヴァイさん
エレン
俺も、好き、好きです
エレン
もう、離れない
それは、ずっと願っていた、心からの誓い
時を超え、生まれ変わり叶った、美しい恋
2人はまた深い口付けを交わす___