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ブクマ失礼しますm(_ _)m
最高すぎます(>_<)ぶぐま失礼します.ᐟ
桃赤大好きだから すごく嬉しいです︎🫶🏻💕 甘々な2人最高でした!!
桃赤
桃
レコーディングが終わり、立ち上がる
少し遠くから聞こえる「お疲れ様でした」というスタッフの声を聞いて部屋から出た
スマホを取り出して通知を確認した後、Twitterを開いて先程撮った写真と共にそれなりの言葉を並べて投稿し、鞄を取りに向かう
その途中でるぅととすれ違って俺の鞄を突き出された
桃
黄
伸ばしていた手を更に俺に近づけてくるるぅとに俺も動揺しながらも鞄を受け取る
桃
黄
いやだって、見た感じるぅとも今帰る感じだし
俺の鞄持ってるし
黄
見せられたLINEのトーク画面にはころんが潰れたという内容とベロベロに酔ったころんの満面の笑みを浮かべた写真が送られて来ている
黄
桃
黄
「いいから行きますよ」と腕を掴まれ、エレベーターへと連行された
それから雑談混じりに外へ出て、1つ気がついた
桃
ザーっと音を立てて降り注ぐ雨に俺は天を仰ぐ
黄
桃
黄
るぅとがそう言うと同時に目の前にタクシーが止まる
桃
るぅとに続いて俺もタクシーへ乗り込み、行き先を伝える
黄
桃
桃
そういえばるぅとは笑い混じりに「そうですね」と言って窓の外を見つめた
俺は俺でスマホをジッと見つめた
そこからは会話もなくコンビニに着いて、ある程度の物を買ってまたタクシーに乗って目的地へと向かう
雨の音だけが聞こえる車内で、1つ声が聞こえた
黄
スマホを見ていた視線をるぅとに向けると、るぅとは頬杖をついて窓の外を見つめたままで、顔は見えなかった
桃
なんとなく
ただ、なんとなく
黄
また、沈黙が走る
運手
運転手がそう言って車が止まるまで俺たちは話すことなく、車を降りた
パスワードを解いてエントランスを潜り、エレベーターに乗る
増えていく数字を見つめながらるぅとに話しかける
桃
するとるぅとは少し驚いた後、微笑んで
黄
と、言った
ポーンと音が鳴り、止まったエレベーター
開いたのを確認して歩き進め、あいつの部屋へと向かう
部屋の前に止まり、ずっと前から持っている合鍵を鍵穴に差し込む
それを撚ればガチャリと音が鳴って呆気なく開かれる扉に足を踏み入れた
靴を脱いで廊下に上がり、近づいてくる3匹の可愛い小さなペットの頭を撫でてリビングへと向かう
リビングに着くと、床に座って机に突っ伏して眠るころんがいて
隣にいたるぅとが深くため息をついてころんに近づいて行く
黄
隣にしゃがみ込み軽く肩を揺するが全く起きる気配を感じさせないころんにるぅとは更に深くため息をついてころんを自分の背中に乗っけた
黄
笑顔で別れを告げるるぅとに俺も返して 2人の姿が見えなくなったのを確認してこの家の主を探す
買って来た物をテーブルに置いて、軽く探すが姿が見当たらない
桃
片手で頭を掻き、ソファーへと腰掛ける
スマホを取り出してパスワードを打つとトーク画面が映し出されて、また再びジッと見つめる
桃
『なんとなく、来てほしい』
『なんとなく、会いたい』
その分を見て俺も
なんとなく、行きたくなって
なんとなく、会いたくなった
桃
寝室へ行こうと立ち上がったその時
ガシッ、と後ろから抱きしめられた
桃
驚いて、喉が鳴った
赤
桃
ドッドッドッドッ
マジでビビり過ぎて、心臓が悲鳴を上げている
赤
ぐりぐりと、背中に頭を擦り付けてくる莉犬
桃
赤
名前を呼んでも喋らなくなった莉犬に
どうしたもんか、と考えていると
赤
久しぶりの呼び名で呼ばれて目を見開く
赤
赤
握りしめる力が抜けていく手を握って振り返る
下を向く莉犬の熱い頬に優しく手を添えて顔を上げさせると
見えた瞳からはポロポロと涙が零れていた
桃
優しく
桃
優しく、包み込むように莉犬を見つめる
次々に零れてくる涙を優しく拭き取り、目を合わせる
莉犬は小さく頷いた
赤
赤
瞼にキスをして、額にキスをして
口にキスをした
熱い体を抱きしめて、持ち上げる
そのままソファーに座ると今度は莉犬からキスをして来て、そのまま受け入れる
赤
莉犬が唇を離すと、1つ咳をして俺の肩に手を回した
桃
俺の問いに莉犬は頷き、俺はリビングを後にして寝室へと向かった
寝室に着く頃には莉犬は静かに眠っていて、そっとベッドへ降ろして布団を掛けて水等を取りに寝室を出た
買って来たものでお粥を作り、水の入ったペットボトルを取り出そうと冷蔵庫の中身を見ると、案の定碌なもんが入っていなくて
買って来たものを冷蔵庫に入れて、幸いにも入っていた水のペットボトル一本を手に寝室へ戻るともう莉犬は起きていて
赤
俺に気づいた莉犬はジッと俺を見つめた
赤
ジーッと体に穴が開くのかと思うぐらい見つめられた後、プイッと顔を背けて布団に包まった
桃
そんな可愛らしい姿に頬を緩ませながらベッドに腰掛ける
桃
赤
桃
赤
桃
赤
枕に顔を埋める莉犬の耳は熱とは別で心なしか赤く見えた
桃
莉犬は数秒黙った後、「うん」と小さく頷いた
伸ばした手で莉犬の頭を撫でる
桃
俺の声に目だけが俺を見捉えた
桃
莉犬は暫く俺を見つめた後、目を逸らして
赤
と、呟いた
ピピピ…ピピピ ピピピ ピピ…
赤
ちゅんちゅんと声がする
体を起こすと、ギシ、とベッドが鳴った
少し廻る視界に、まだ熱があるのだと自覚をする
赤
喉の違和感に慣れないまま、ふとある事を思い出した
そして辺りを見渡す
赤
無意識に舌を打った
無性にイライラしてきて、頭痛が増す
がんがんと内側から込み上げるような痛みに枕へと意識を放り投げる
そのまま隣に置かれてある猫のクッションをグーでぶん殴った
赤
痛さからか目に涙が溜まる
1つ涙が零れた
いつもこうだ
いつも熱が出る度に、赤ちゃんの様に泣き虫になってしまう
ズズと鼻を啜る
桃
伸びて来た手が俺の頭を撫でる
驚いて振り向いてみるとそこには帰ったと思い込んでいた奴がいて
赤
勢いよく起き上がり過ぎてズキンッと痛みが走る
桃
赤
桃
動揺して上手く喋れない俺にさとみくんは微笑む
彼の手が俺の頬に触れてポロポロと零れてくる涙を拭いていく
赤
桃
居なかったじゃん
そう、言ってしまえばきっと困らせてしまうだろう
そんなのは、俺が困らせてしまうのは嫌だから
そう、心の中で思った
桃
いつの間にか両方の手が俺の頬に添えられて、涙を拭かれる
赤
彼の手首を掴んで抗っていたのを、スッとやめる
桃
さとみくんは少しキョトンとした表情を見せながらも少しすれば、クスっと笑った
優しい眼差しで、暖かい手が俺の頭を撫でる
桃
赤
コクッと頷くとさとみくんはそっと俺を抱きしめてベッドへと入ってきた
赤
桃
ウトウトとし始めた彼は甘える様に俺の胸に顔を擦り付けてくる
赤
桃
昼間なのに薄暗い部屋
雨の音が心地よくて俺は、さとみくんとそのまま意識を手放した
~ end ~