ぽたぽたと血が滴り落ちる。
剣持刀也
…何で…?怖いよ…僕、何もしてないのに
陽キャ
うるせぇな黙れよッ!!
剣持刀也
やめッ
そうして暫くは殴られ続けていた。
そしてその最中、皆はずっと、笑い続けていた。
学校が終わり、アザだけが残った。
剣持刀也
……。
収録現場に向かう途中。僕は何も考えられなかった。
何故何もしていないのに傷を付けられるのか
その理不尽さに呆れていた。
不破湊
よ〜っすもちさんっ
剣持刀也
…
不破湊
…もちさん何かあったんすか?
剣持刀也
…あぁ、ごめん。なんかぼーっとしてたわ、っはは
不破湊
大丈夫っすかぁ〜?
不破湊
もちさn_?___、__…。
何故か声が遠のいていった。視界も暗くなり、脳が機能しない
剣持刀也
あれ…ちょ、聞こえな…
急に重力が強くなった様に感じた。
剣持刀也
あれ…?やばい、僕…
ドサッ
不破湊
_…____!?_____!?!
不破湊
__!?__!!!?
剣持刀也
ん…。
不破湊
あ!大丈夫っすか!?
剣持刀也
僕…何で病院…。
不破湊
もちさん急に倒れたんっすよ!本当に、大丈夫っすか…?
伏見ガク
とーやさん!
横を振り向くとガク君が泣きそうになっている
剣持刀也
ガク君…?
伏見ガク
めちゃめちゃ心配したんすよ!?
剣持刀也
何でここに…
伏見ガク
倒れた時に丁度近くを通りかかって…
伏見ガク
それで、不破君と一緒に運んできたんすよ!
剣持刀也
あぁ、そうなんだ…。ありがとう…。
不破湊
…俺とりあえず医者呼んできます
剣持刀也
…うん
そう言ってふわっちは部屋から出て行った。
剣持刀也
はぁ…もう散々だなぁ…。倒れるなんて…
伏見ガク
…とーやさん。
剣持刀也
ん?
伏見ガク
…それ、どうしたんすか?
ガク君は僕の手を指さして言った。
剣持刀也
!、あ、いや…ちが
伏見ガク
誰にやられたんすか?
剣持刀也
その…あの…。
伏見ガク
…。とーやさん。
伏見ガク
ぎゅっ
急にガク君は僕を抱き締めた。
剣持刀也
!
伏見ガク
俺には秘密作んないでいいっすよ
伏見ガク
彼氏だし、さ。
剣持刀也
ガク君……。
剣持刀也
…クラスメイト…に…やられた…。
剣持刀也
僕の活動がバレて…なんか変な噂流されて…っ
伏見ガク
うん…。
剣持刀也
僕何もやってないのに…殴られて、殴られて…。
涙が溢れそうだ。
剣持刀也
っ、ごめん。こんなの、僕強いのに…っ
伏見ガク
よしよし。
伏見ガク
とーやさんだって人間でしょ?傷つくよ。当たり前だよ、そんなの…。
伏見ガク
…傷つけられるのがおかしいんだよ、とーやさん
剣持刀也
ガク君…っ、ぼく、何で…何で傷つかなきゃいけないのかなぁ?
剣持刀也
嘲笑って、誰も、誰も助けてくれないんだよ、皆んな、僕を、僕を…
涙が眼から滴る。
伏見ガク
辛かったっすよね、とーやさん…大丈夫、俺がいますよ。
伏見ガク
まだ…まだ幼いのに…。
伏見ガク
もしまた辛くなったら俺呼んで、とーやさん
伏見ガク
その…、出来るだけ…いや、絶対来るから!一瞬で!
剣持刀也
…ふふっ、…うん。ありがとね…。
剣持刀也
ガク君、大好きだよ。
伏見ガク
!え〜?//俺もっすよ!とーやさんっ♪
一方その頃…。
医者
えっと…剣持さんですよね
不破湊
あはい、ここだったはず…
医者
じゃあ失礼しま
ガチャ(開く)
伏見ガク
俺には秘密作んないでいいっすよ、彼氏だし…さ。
不破湊
え(がっ君何言ってんだ…?か、彼氏…?)
剣持刀也
ガク君……。
不破湊
!?(え何も言わないの…?)
ガチャ…(閉める)
あそこデキてんのか…?まぁ、そうか…。ん?
不破湊
ッスー…うん…えっとぉ…一旦、待ちますか。
医者
…そうですね。あ、そういえば下に美味しいパン売ってる売店が…。
不破湊
じゃあそこ行きますかっ…ね…?
医者
そう…ですね
自分
どうでしたか?今回は咎人要素強めだったと思うんですが…
自分
新手の空気読み…この時の不破さんの心情が気になる…。
自分
ちなみに不破さんと医者はあの後LINE交換したそうです。
自分
では!また次回で!