赤side
途端に静まり返る部屋
互いに目を合わせて、各自デスクに向かった
黄
カチ、と時計の針が12時45分を指した時、ドアが静かに開かれた
ニコッと笑みを浮かべる紫
まるで作り物の笑顔のようだ
『安心感を与える笑顔の手本』そのままって感じ
黄
仕事モードに入った会長の瞳が真っ直ぐ目の前の紫に向けられる
黄
紫
「嬉しいよ」と本当に思っているのかも分からない言葉を出しながら、紫は俺に指定されたソファーに腰掛けた
紫
青
笑い混じりに答えるころんに紫は笑う
紫
黄
そう言うと紫は足を組んだ
紫
紫
何故かこちらに視線が向けられた
赤
合わさった視線に目を逸らす
黄
紫
黄
「何故わざわざ」と呆れた様に肩をすくめるるぅとくんに紫は笑うだけだった
紫に早く帰って貰おうと思ったのか姿勢を正すとゆっくりと唇を動かした
黄
青
赤
するとパァっと紫は顔を明るくさせた
紫
紫
そう言って立ち上がるとそそくさと姿を消した
赤
黄
青
紫side
コツコツと誰もいない廊下に2つの靴音が響く
青
紫
呼び止められて振り向けば険しい顔をした青柳
青
紫
「とぼけんな!」と大きな声が響く
青
ごめんね青柳
俺はまだ何も言えないよ
青
そう言うと踵を返して元来た道を帰って行った
紫
橙
橙
彼は儚げに青柳が去った後を眺めていた
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続きが気になる!ぶくしつです!