窓際の席のあなた。
ゆるやかな風に最近注意されて黒髪にした 少し長めの髪が揺れる。
授業中はずっと寝ている増田くん。
休み時間には男友達とじゃれあって笑って いる。
あ。えくぼあるんだ。可愛いなぁ。
いつの間にか増田くんに思いをよせていた私。
3週間前くらいだろうか。
寝ている増田くんの机に置かれたプリント。
ひらりと床に落ちてしまった。
えぇどうしよう! 増田くん気づいてないし拾った方がいいよね?
そっと机の端に置いたプリント。
増田くんは寝たきり。
よかった〜バレてないよね
チラッと向けた視線。
その先にはこちらを見る増田くん。
でも、すぐに窓の外へ視線を戻してしまった。
一瞬だったけどめっちゃ目合った!
その日、私の中で特別な気持ちが芽生えた。
でも話したことないんだよな……
増田くんは明るくクラスメイトからも人気。
私はみんなの会話に入れずいつも1人でいる。
コロン___
あ!消しゴム……増田くんの?
でも増田くんは寝たきり。
そっと拾って机に置いた。
また気づかれなかった……笑
隣を見てみると こっちをじっと見ている増田くん。
でもあの時とは違う。
声を出さずにわかりやすく口を動かしていた。
“あ ・ り ・ が ・ と ・ う。”
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