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大変な事をしたのは
分かってる
糸
乾
目の前の奴が苦しんだ痛みも
知っている
乾
不良なくせに常識を持っているから
糸
乾
私を責めるの?
糸
乾
糸
糸
乾
背を向けた私の腕を青宗が掴んだ
糸
乾
糸
乾
逃げていいって、逃げようって言ったのは
逃げ方を教えてくれたのは
青宗なのに?
糸
糸
乾
糸
乾
緩んでいた腕を振り払い私は逃げた
昔から愛想がなかった
糸
乾
出会ったのは武蔵神社で
乾
声をかけてくれたのは青宗だった
人肌が恋しくて馬鹿なことをしたとき
乾
そう言って叱ってくれたのは青宗だった
糸
乾
ふらりと出た夜の海で死のうとしたのを止めたのも
乾
糸
乾
不器用ながらも愛した方を、愛され方を教えてくれたのも
全部青宗
久しぶりに出た夜の街は前よりも一層空気が濁っていた
糸
青宗の優しさに甘えたことも、優しさを都合の良い時だけ利用してたのも
最低なのは私
事の発端は小さな喧嘩だった
謝るつもりだった
でも
乾
乾
耐えられなかった
まるで私なんかいつでも捨てられると遠回しに言われている気がした
糸
糸
糸
糸
パシッ
乾いた音がした
肌に通る痛みは殴られたからだろうか
糸
糸