甘いもの(乱太)

此処はヨコハマの何処かにある路地裏、昼間は平凡で平和だが、 夜には昼間のような活気さはなくなり、静まり返る。 と、一般市民は思っていることだろう、 ” ｽﾄﾚｲﾄﾞｯｸﾞｽ” 夜こそ我々 迷い犬達 の本領発揮というものだ。 そして、私はこの街が好きだ。 ふと、時々2日程休みを取ってこのヨコハマの街を歩き回る それが私にとっての落ち着く時間。 しかし、何だか今日は酒が恋しくなり居酒屋にふらりと立ち寄ってしまった。 つい飲み過ぎてしまい、最初云った路地裏に戻るという訳さ。

ズボンのポケットに手を入れ財布を出し、中を見るも

近くにあったゴミ袋が目に入り、ポス、と倒れてみる、

強烈な吐き気が太宰を襲う

「苦しいなら吐いちゃえばいいのに。」

その聞き覚えのある声を聞いては口を抑えながら声の元へ振り返って

太宰の元に歩み寄る乱歩、

そう優しく太宰の背中に手を当てては摩り

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顔を耳まで林檎の様に赤く染め、口をパクパクと動かす太宰

一方の乱歩はそんな太宰にお構いなしに近寄り、 その可愛らしい唇を奪った

顔を未だに赤く染めながらも小さく答える太宰

その様子を確認しては乱歩は太宰の手を引き捕まえたタクシィに乗せて 自身の寮へ太宰と共に入っていった、

その部屋からは何とも耳が蕩けてしまいそうな甘い声が聞こえたという、

𝐹𝑖𝑛.