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お母さん

もう行くの?

奏達

うん

奏達の妹

私も行きたかったな

お母さん

仕方ないでしょ

お母さん

さくらは入学準備があるんだから

奏達の妹

そうだけど〜

奏達

そうだ

奏達

さくら、これ見て

奏達の妹

動画?

歌織

さくらちゃん

歌織

いきなりでびっくりしたかな?

歌織

まずは

歌織

受験お疲れさま

歌織

よく頑張ったね

歌織

中学生はどうだった?

歌織

楽しかった?

歌織

さくらちゃんが中学で学んだことは

歌織

きっとどこかで役に立つ日が来るからね

歌織

だから高校生も

歌織

たくさん挑戦して

歌織

たくさん失敗して

歌織

時には休んで

歌織

さくらちゃんなりに

歌織

さくらちゃんの人生を歩んでいってね

歌織

中学卒業おめでとう

歌織

そして

歌織

高校合格おめでとう

奏達の妹

歌織ちゃん……

奏達

さくらが合格したって言ったら

奏達

お祝いメッセージ送りたいって言ったんだよ

奏達の妹

……っ

奏達の妹

歌織ちゃん……

奏達

合格おめでとう

奏達

あとで歌織にお礼を言いに行こうな

奏達の妹

うん……っ

奏達

じゃ

奏達

行ってきます

家を出て、一人で病院へ向かう

きっと今日が最後の日

奏達

そうだ

奏達

ちゃんと手紙を渡さないと

昨日、さくらが歌織宛に書いた手紙

泣きながら書いたのか、ところどころ字が滲んでいる

奏達

さくらにとって

奏達

歌織は姉のような存在だったから

奏達

泣いてしまうのも無理もないか

病院に着き、病室に入ると

歌織の身の回りが綺麗になっていた

歌織

おはよう、そうた

奏達

おはよう歌織

奏達

昨日はよく眠れたか?

歌織

ううん

奏達

そっか

歌織

歌織

屋上に行きたいから手伝ってくれない?

奏達

あぁ

奏達

行くか

歌織が歩きたいと言ったので屋上にはゆっくり移動した

歌織

ふぅ

奏達

大丈夫?

奏達

無理してないか?

歌織

だいじょうぶ

歌織

ねぇ、そうた

歌織

寝転がっていい?

奏達

いいよ

歌織は頭を俺の方向に向けて寝転んだ

ブランケットを畳んで枕がわりにする

寒くないように上からもう一つのブランケットをかける

歌織

ありがとう

奏達

うん

会話はぽつぽつ

ただゆっくりと時間が流れる

歌織

ねぇ

いきなり歌織が話しかけてきた

奏達

どうした?

歌織

高校生になって

歌織

いろんなことがあったよね

奏達

そうだな

奏達

歌織の赤点とか

奏達

俺とさくらの喧嘩とか

歌織

ふふ

歌織

些細なことなのに

歌織

覚えているんだ

奏達

まぁな

歌織

あのね

歌織

伝えたいことがあるの

奏達

歌織

私ね、この一年間

歌織

すごく楽しかったんだ

歌織

奏達と一緒に

歌織

買い物に行って

歌織

ゲームセンターに行って

歌織

遊園地に行って

歌織

ライブにも来てくれて

歌織

水族館にプール

歌織

ご飯も食べて

歌織

花火もして

歌織

ほんと、楽しかった

奏達

そうだな

数えきれないほどたくさんの思い出がある

歌織

だからね

歌織

少し怖かったんだ

歌織

こんなに楽しくていいのかなって

歌織

もしかしたら最期は一人なんじゃないかなって

歌織は一息置いてまた話し出した

歌織

けど、ちゃんと来てくれた

歌織

それがとても嬉しくて

歌織

だから、

歌織

ありがとう、奏達

歌織

きてくれて

奏達

歌織……

奏達

(そんなこと言うなよ)

歌織

ふぅ

奏達

(なんでそんなに笑顔なんだよ)

歌織

あ〜あ、ダメだなぁ

歌織

もう顔がはっきり見えないや

奏達

歌織……っ

最後くらいは泣かないでおこうと決めたのに

涙が溢れてくる

歌織

そうた……

歌織

泣かないでよ

奏達

ごめん……

奏達

……っ

泣くな

そう思えば思うほど涙は溢れてくる

歌織

ふふ

歌織

……そうたは、

歌織

泣き虫だなぁ

奏達

……行かないでくれよ

奏達

……ずっとそばにいてくれよ

歌織

それは、むりじゃないかな

奏達

なんで……っ

歌織

(泣かないでよ)

歌織

(私まで泣いちゃうじゃん)

歌織

ねぇ、そうた

歌織

わらって?

奏達

歌織

……

歌織

空が、あおいなぁ

歌織

きれいだね

歌織

あ……

歌織は何かを見つけたらしく手を伸ばした

歌織

そうた、はい、これ

そして一本のスズランを渡してきた

奏達

……スズラン?

意味がわからずにいると歌織は小指を差し出してきた

歌織

あのね、約束してほしいの

歌織

生まれ変わっても、

歌織

また一緒にいてくれるって

奏達

(スズランの花言葉……)

奏達

(そっか)

奏達

(そういうことか)

止まった涙が再び溢れてきた

歌織

おねがい、

小指を絡ませた

その瞬間、歌織は嬉しそうに微笑んだ

歌織

よかったぁ

歌織

これなら、

歌織

つぎも一緒だね

歌織

最後のお願いごと

歌織

秘密の野原に行くことはまた会えた時に叶えてね

奏達

歌織……

泣くことしかできず、俯いていた俺の頭を歌織は優しくなでた

歌織

なんだか

歌織

昔の奏達みたい

奏達

歌織

さいごに

歌織

言いたいことがあるんだ

歌織

聞いてくれる?

奏達

うん……

歌織

奏達

歌織

今までありがとう

歌織

大好き

歌織

奏達

歌織、歌織っ!

奏達

……っ

奏達

くっ……

奏達

わぁぁぁ!

涙は止まることを知らず、声を上げて泣き続けた

奏達

……俺の方こそ

奏達

ありがとう、

奏達

これからもずっと好きだよ……っ

3月21日

雲一つない快晴の下

穏やかな顔で

歌織は17年の人生に幕を閉じた

あれから60年後

さくら

お兄ちゃん大丈夫?

さくら

身体悪いんだから

さくら

無理しないでよ?

奏達

大丈夫、大丈夫

俺は歌織を失った悲しみから立ち直り今、旅立とうとしている

奏達

(あの時は)

奏達

(これからどうすればいいのかわからなかったが)

奏達

(周りの人たちのおかげで)

奏達

(今日まで来れた)

奏達

(やっと歌織に会えるのか)

奏達

なぁさくら

さくら

なに?

奏達

人と人は突然離れるかもしれないし

奏達

離れる日がわかるかもしれない

奏達

そんな時に、後悔しないように

奏達

大切な人には想いを伝えておくんだぞ

さくら

うん

さくら

お兄ちゃん

奏達

ん?

さくら

お兄ちゃんは私の唯一のお兄ちゃんだからね

奏達

はは

奏達

そうか

奏達

ありがとう

奏達

(そういえば)

奏達

(歌織の最後のお願いごと)

奏達

(叶えてやれなかったな)

奏達

(会ったら謝らないと)

さくら

歌織ちゃんによろしく言っといてね

奏達

あぁ

奏達

少し、疲れたな

奏達

少し眠るよ

奏達

おやすみ、さくら

さくら

おやすみ

さくら

お兄ちゃん

??年後

想眞(そうま)

お母さん、おはよう

想眞の母

おはよう、想眞

想眞の母

これからお仕事行ってくるね

想眞(そうま)

行ってらっしゃい

部屋に1人

お腹が空いたので僕は朝ごはんを用意することにした

さき

お兄ちゃんおはよう

朝ごはんを食べていると妹のさきが起きてきた

想眞(そうま)

おはよう、さき

さき

お兄ちゃんどこか出かけるの?

想眞(そうま)

うん

想眞(そうま)

華菜と遊びに行く

さき

私も行くー!

想眞(そうま)

さきは友達と遊ぶ日でしょ?

さき

そうだった!今何時?

想眞(そうま)

9時半だよ

さき

あと30分で行かなきゃ!

想眞(そうま)

さき、転ばないようにーー

さき

きゃあ!

ドタっ!

さきは廊下で盛大に転んだ

想眞(そうま)

(遅かった)

想眞(そうま)

さき

想眞(そうま)

大丈夫?

さき

早く準備しなきゃ!

想眞(そうま)

(元気ならいいか)

想眞(そうま)

僕も早く食べないと

パンをパクパク食べていると玄関のチャイムが鳴った

想眞(そうま)

誰だろう?

華菜(かな)

そうま!

華菜(かな)

あーそーぼ!

玄関の扉を開けると幼なじみの華菜がいた

想眞(そうま)

華菜?

想眞(そうま)

まだ時間じゃないよ?

華菜(かな)

早く遊びたくて早くきちゃった!

想眞(そうま)

待ってて

部屋に戻って急いで準備を始めた

5分後

想眞(そうま)

お、お待たせ

華菜(かな)

行こう!

華菜は僕の手を引いて走っていった

想眞(そうま)

どこ行くの?

華菜(かな)

うーんとねぇ

華菜(かな)

ここだよ!

華菜はいきなり立ち止まった

想眞(そうま)

わぁ……すごい

想眞(そうま)

華菜が見つけたの?

華菜(かな)

うん!

華菜(かな)

私のお気に入りなんだよ

華菜(かな)

みんなにはヒミツなの

想眞(そうま)

僕はいいの?

華菜(かな)

そうまは幼なじみだからいいの

一面の花畑

色とりどりの花が咲く丘で女の子は世界一幸せそうな笑顔を見せた

想眞(そうま)

(あれ……)

想眞(そうま)

(なんでだろう)

想眞(そうま)

(今、懐かしい気分になった)

華菜(かな)

そうま!きて!

想眞(そうま)

なに?

華菜(かな)

はい!これ!

華菜はそう言いながら一本の花を渡してきた

想眞(そうま)

これ、スズラン?

華菜(かな)

そうだよ!

華菜(かな)

私の一番好きな花なの

華菜(かな)

あのね、

華菜(かな)

これからもずっと一緒にいてくれる?

想眞(そうま)

(あ……)

想眞(そうま)

(なんで懐かしいって思うんだろう)

想眞(そうま)

(なんで、涙が出そうになるんだろう)

想眞(そうま)

(嬉しいはずなのに)

想眞(そうま)

(なんだか)

想眞(そうま)

(前にもあったような気がする)

想眞(そうま)

(初めて来たはずなのに)

僕は花を受け取りながら言った

想眞(そうま)

ずっとそばにいるよ

白いスズランを手に

いつかの約束を守るように僕は誓った

望月風香

お久しぶりです

望月風香

「白い約束」の作者

望月風香

望月風香です!

望月風香

まずは

望月風香

ここまで読んでくださり

望月風香

ありがとうございます

望月風香

正直、途中からは

望月風香

何を書いているのか分からなくなっていましたが

望月風香

無事に?最後まで来れたのは

望月風香

読んでくださったみなさんのおかげです

望月風香

趣味程度に書いているし

望月風香

語彙力も文章力もない私ですが

望月風香

読んでくれた方々がいるだけで本当に嬉しいです

望月風香

終わり方が永遠に迷ってて

望月風香

なんか変な終わり方だなと思った方もいるかもしれませんが

望月風香

いつかパワーアップした時にでも

望月風香

また書き直したいと思っていますので

望月風香

期待せずに待っていてください

望月風香

本当にここまで読んでくださり

望月風香

ありがとうございました!

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