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コメント
2件
めっちゃ好き!! ていうかさなんかもっとフォロワーもいいねもコメントも多くていいと思うんだけど、絶対 こんなに神作しかないのに
rara🎼
rara🎼
生徒会長は笑って、黙らせる。
rara🎼
rara🎼
らん
こさめ
rara🎼
rara🎼
rara🎼
rara🎼
rara🎼
生徒会長は笑って、黙らせる。
こさめ
こさめ
声が裏返っていたのは、自覚してる。
でも、どうしたって信じられなかった。
だって──
らん
らん
らん
ゆるい笑顔でそう言った生徒会長は、手の甲についた赤い傷をポケットの中に隠すように、ひらりと制服の上着を翻した。
淡いピンクに染まった髪が、夕陽に照らされてやけに柔らかく見える。
その一瞬の光景が、なんだか夢みたいで、こさめはぽかんと見上げるしかなかった。
こさめ
こさめ
らん
らん
らん
こさめ
らん
らん
らん
悪びれもなく、らんは笑った。
その笑顔は、教室で見るどの表情とも違って見えた。
ちょっとだけ……怖くて、でも、すごく、綺麗だった。
こさめ
思わず口に出た言葉に、らんが一瞬、驚いたように目を瞬かせた。
でもすぐに、くしゃっと表情を崩して、少しだけ照れくさそうに笑った。
らん
らん
こさめ
らん
──でもその手は、ずっとポケットの中だった。
何も言わないけど、そこにある痛みを見せないようにしているのがわかった。
たぶん、この人は昔からずっとそうやって──誰にも頼らず、自分で全部なんとかしてきたんだ。
だからこそ、こさめは思った。
こさめ
らん
こさめ
こさめ
その先の言葉は、夕暮れのチャイムにかき消された。
でも──
らんは、何も聞こえてないふりをして、それでも優しい笑みで、ふわりとこさめの頭を撫でたのだった。
放課後の下駄箱前、誰もいないはずの時間に、こさめは困り果てていた。
もぶ(使い回し)
もぶ(使い回し)
こさめ
もぶ(使い回し)
もぶ(使い回し)
ニヤついた上級生たちの囲いの中で、こさめは汗をにじませながら、ぎゅっとカバンの肩紐を握る。
こさめ
顔見知り程度の上級生に話しかけられただけ──のはずが、気がつけば「生徒会長に関する情報提供」を強要されていた。
話を聞く限り、どうやら何か揉め事を起こしたようで、らん会長に目をつけられた腹いせ……といったところらしい。
こさめ
もぶ(使い回し)
もぶ(使い回し)
こさめ
思わず声を張った瞬間、ピタリと空気が止まった。
もぶ(使い回し)
しまった、と思った時には遅く、男が一歩、こちらににじり寄ってきた──そのとき。
らん
らん
軽やかな声が、背後から降ってきた。
目を向けると、制服のボタンを外し、ネクタイをラフに垂らした青年が、下駄箱の影に立っていた。
こさめ
もぶ(使い回し)
もぶ(使い回し)
もぶ(使い回し)
らん
らんはニコッと笑った。
目の奥が笑っていなかった。
もぶ(使い回し)
もぶ(使い回し)
らん
らん
もぶ(使い回し)
不良たちの顔色がみるみるうちに青ざめていく。
らんは手をポケットに入れたまま、ゆっくりと一歩ずつ近づいた。
らん
もぶ(使い回し)
らん
らん
らん
にこやかに、穏やかに。
それでいて、1ミリの逃げ道も与えないような気配。
不良たちは何も言えず、らんに頭を下げて走り去っていった。
こさめは、ただ茫然と見つめていた。
らん
らん
こさめ
こさめ
らん
らん
頭を撫でられ、こさめの顔が一気に熱を持つ。
こさめ
こさめ
その疑問を口にするより先に、らんが振り返った。
らん
らん
こさめ
らん
らん
それで済む相手じゃなかったはずなのに。
会長が言うと、本当にそれだけで解決してしまうから、不思議だ。
いや、違う。
“笑顔の奥”が、何よりもの威圧だった。
そのことに気づいたこさめの胸が、ドキドキと高鳴る。
こさめ
その日を境に、こさめのノートのすみに、「らん会長ファンクラブ(自称)」という走り書きが加わったのだった。
らん
こさめ
こさめ
今日も、生徒会室はゆるくて、静かで、どこか落ち着かない。
……というのも。
らん会長が、いるからだ。
書類の山に囲まれて、机に足を乗せてるその姿。
ピンク髪をぐしゃっとかきあげて、面倒くさそうにため息をつくその表情。
なのに、そのくせ、誰よりも仕事が速い。
らん
らん
こさめ
たまにこさめが間違えても、決して怒らない。
むしろ「やっちゃうよね〜、俺もよくやる〜」って軽く流してくれる。
こさめ
こさめは、そんならんの後ろ姿を、ずっと見ていた。
こさめ
会長のすごさは、噂でしか知らなかった。
「喧嘩が強い」「地元の有名人だった」そんな言葉は、信じきれなかった。
でも──
あの笑顔で、誰かを黙らせられる人なんて、他にいない。
こさめ
ふと、聞いてみた。
らん
らん
らん
こさめ
らん
らん
らん
飄々と笑うその目に、一瞬だけ、影が差した気がして。
こさめは思わず黙り込んだ。
らん
らん
こさめ
その言葉が、胸に響いた。
それって、誰のことだろう。
“ちゃんと向き合ってくれる人”──それって、今も、そばにいる?
それとも、もういない?
こさめは、急に自分がちっぽけに思えて、机の角でそっと手を握る。
こさめ
こさめ
らん
こさめ
その瞬間、らんが不意に振り向いた。
さっきまでの飄々とした顔じゃなくて、どこか真剣で、やさしい目。
らん
らん
こさめ
らん
まっすぐに向けられたその視線に、胸が一瞬で熱くなる。
頷くしか、できなかった。
その日から、こさめは“会長推し”じゃなくて、“会長の隣に立つ人”になりたいと、強く願うようになった。
──だが、彼の過去を知る者の噂が、こさめの耳に入るのは、そう遠くなかった。
もぶ(使い回し)
昼休み、教室に戻る途中。
階段の踊り場で声をかけられた。
こさめが顔を上げると、見覚えのない上級生が二人、壁にもたれていた。
不良というわけじゃないけど、空気が重い。
こさめ
こさめ
もぶ(使い回し)
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ドクン、と心臓が跳ねた。
言い返そうとしたけれど、相手の一人が軽く笑って続けた。
もぶ(使い回し)
こさめ
もぶ(使い回し)
もぶ(使い回し)
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言葉が、次々と突き刺さる。
こさめの中で、らんの“笑顔”が形を変えはじめる。
あの日、下駄箱で助けてくれた姿。
あれも……もしかして、本当は怖い人だっただけで……?
こさめ
気づいたら、口が勝手に動いていた。
こさめ
こさめ
笑い声が響く。
もぶ(使い回し)
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二人が去ったあと、こさめはその場にしばらく立ち尽くした。
胸が、重くて苦しい。
こさめ
信じたい気持ちと、噂のリアルな内容が、心の中でぶつかっていた。
でも、どうしても。
どうしても──信じたい気持ちの方が、勝っていた。
夕方、生徒会室。
静かな部屋で、らんは紙をめくりながらぼんやり空を見ていた。
こさめは、何度か言いかけては、言葉を飲み込んで。
でも。
こさめ
らんの手が止まった。
部屋の空気が、少しだけ動いた。
らん
らん
こさめ
こさめ
そう言うと、らんは苦笑するように目を伏せた。
らん
少しだけ冗談っぽく、でもどこか本気で、寂しげな声だった。
こさめ
こさめ
こさめ
らん
こさめ
こさめ
らんが、はっとしたようにこさめを見た。
少しだけ揺れた睫毛。
らん
こさめ
らん
らん
そう言って笑う顔は、いつもよりほんの少し、やわらかかった。
らん
らん
こさめ
まっすぐに向けられたその言葉に、らんはもう一度、静かに笑った。
その笑顔が、以前よりずっと近くに感じられた。
でも──
こさめは、まだ知らない。
その“信じる気持ち”を試されるような出来事が、すぐそこまで迫っていることを。
放課後、昇降口の前で、こさめは囲まれていた。
こさめ
自分でも思う。
でも、今回は前より空気が悪かった。
もぶ(使い回し)
もぶ(使い回し)
もぶ(使い回し)
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こさめの背後に、壁。
前には3人の不良たち。
足がすくんで、声も出ない。
こさめ
──ぐるぐると、頭の中で思考が渦巻く。
もぶ(使い回し)
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こさめ
震えた声だった。
けれど、こさめは言った。
こさめ
こさめ
一瞬、空気が凍りつく。
だが、次の瞬間。
らん
軽い声と、足音がした。
聞き慣れた、安心する声だった。
らん
らん
らんが、階段の影から現れた。
制服のボタンを外して、ネクタイをくるくる指に巻きながら、穏やかに、でも確かに迫ってくる。
もぶ(使い回し)
らん
らん
もぶ(使い回し)
バッと男が拳を振り上げた、瞬間。
ドサッ、と乾いた音がした。
らんは動いてすらいなかった。
相手の腕を軽く受け流し、肩でいなしただけ。
それでも、不良はバランスを崩して倒れ込んだ。
らん
静かな声が響く。
そして、ふわっと笑った。
らん
らん
その笑顔に、誰も逆らえなかった。
らん
らん
昇降口の外。
らんが、こさめの肩を優しく包む。
こさめ
らん
らん
らん
こさめ
こさめはこらえきれず、らんの胸に顔を埋めた。
こさめ
らん
らん
静かに、ゆっくり、らんがこさめの頭を撫でる。
そして、やわらかく笑って言った。
らん
らん
らん
らん
らん
こさめの顔が、涙に濡れたまま上がる。
その頬に、らんがそっと手を添える。
らん
らん
らん
らん
らん
言葉が、胸に真っ直ぐ届く。
あたたかくて、涙が止まらなかった。
こさめ
こさめ
その日から、「会長推しのこさめ」はいなくなった。
代わりに、「らんの彼氏のこさめ」が、誕生した。
──もちろん、生徒会室では誰にも秘密だけど。
放課後、人気のない昇降口でだけ、二人はそっと手をつなぐ。
らん
こさめ
らん
らん
rara🎼
rara🎼
rara🎼
rara🎼
rara🎼