藍
ふぅ、
藍
.....
轟焦凍
どうかしたか?
緑谷出久
それにしても、さっきは、ナンパなんて、災難だったね
麗日お茶子
やっぱり藍ちゃん可愛いからね...気をつけてね!
藍
あー、うん、一応気をつけとく
轟焦凍
なぁ、ちょっといいか?
藍
どうし...
グイッ
藍
!!
緑谷出久
!?
麗日お茶子
!?
爆豪勝己
!?
みんな
!?
轟焦凍
...これはなんだ
藍
っ...
藍
なんで...
轟焦凍
さっき掴まれた時痛がってただろ
藍
...流石。よく見てるね
藍
仕方ない。丁度いいからまとめて話すわ。
藍
場所を変えましょう
藍
...
轟焦凍
おい、ここって、
緑谷出久
こんなところまで、どんな話を...
藍
今から私の過去をみんなに打ち明けようと思うの
緑谷出久
!?
轟焦凍
!!
爆豪勝己
!?
みんな
!?
麗日お茶子
藍ちゃん!話したくないことなんじゃないの!?無理しないで、!
藍
いや、さっき言った通り、丁度いいから。
藍
まず...
バサッ (上着を脱いだ)
緑谷出久
っ!?
麗日お茶子
な、にこれ
爆豪勝己
(範囲が広い、酷い火傷の跡)
轟焦凍
こんなになるまで...我慢してたのか
藍
これはモブ子にやられた火傷よ。
轟焦凍
...は?
緑谷出久
モブ子って、あの時のヴィランの...
麗日お茶子
あの子が、
爆豪勝己
あいつの個性は弱いんじゃなかったのかよ
藍
おそらく個性増幅の薬を服用した。
藍
モブ子の個性は炎。凄く弱かった。
藍
けど私が会ったモブ子は焦凍と同じくらいの火力を持ってたの。
緑谷出久
なっ、!
麗日お茶子
轟くんと同じくらい!?
藍
一体いくつの薬を服用したのか分からない。けど、そうでもしない限りあんな火力は出せない。
轟焦凍
...それで?
藍
その時よ。殴るついでに火傷させられた
轟焦凍
殴られたのか?
藍
...一応ね。でも火傷に関しては自分で応急処置をしていたから心配ないわ。跡が残っても気にしないし。
轟焦凍
そんn...
藍
ここからが本題。
藍
...気になってた人もいるかもしれないけど、ここに来たのは理由がある。
緑谷出久
理由?
爆豪勝己
どんな理由だよ
藍
焦凍は知ってる。
轟焦凍
...
藍
ここは、私の幼い頃の家だ。
緑谷出久
!?
麗日お茶子
藍ちゃんの!?
爆豪勝己
ここが...?
藍
私は過去に、ここで1度死んだわ。
緑谷出久
死、え、
轟焦凍
聞いてないぞ、どういうことだ...
爆豪勝己
早く説明しろ!
藍
死んだ、と言うより、死に進んでいた、の方が正しいかしら。
緑谷出久
...?
藍
私はここで父親に虐待を受けていた。
緑谷出久
!?
轟焦凍
...
麗日お茶子
!?
爆豪勝己
!?
みんな
!?
父さん
藍!てめぇどこに行ってた!
藍
学校だよ、
父さん
学校に行くことを誰が許可したんだよ!ドカッバキッ
藍
痛い、痛いよお父さん...
母さん
私が、私が許可したんです、藍を殴らないで...
父さん
うるせぇ!口挟んでくるんじゃねぇ!
父さん
そもそもお前があんなのを産んだから悪いんだ!
母さん
ごめんなさい、でも藍は悪くないのよ...
藍
母さん、!
藍
(また、痣が増えてる...)
藍
私が、頑張らないと
藍
あの子もまだ小さいのに...母さんも、一人で頑張ってる...私が守らないと
毎日殴られた蹴られる日々。 時には瓶で殴られることもあった
藍
大丈夫...大丈夫...私は大丈夫...
そんな日々を送っていたある日、私に個性が発現した
母さん
あ、藍?
父さん
個性だと...こいつはもう小学校高学年だぞ!
その日から、個性がない父は個性持ちの私を恐れたのか、手懐けたかったのか、虐待は酷くなって行った
父さん
お前なんか、お前なんか!
鈍い音が部屋に響く
母さんは泣いている
藍
(痛くない、悲しくない、何も、感じない)
母さん
ごめんね、藍、ヒック、ごめんね...グスッ
そんな日々が一変したのは、私が中学2年生になった時。
母さん
お願い、ずっと見ているだけなんてもう嫌...藍を、私達を解放してください、、
母さん
離婚を希望します
父さん
...はぁ?
母さん
ビクッ
父さん
俺が、それに同意するとでも思ったのか
母さん
け、警察を呼びました!もうやめてください!
藍
(なんで?)
藍
(母さんはやっと傷が治ってきたのに。あいつにあんなことを言っても意味が無いのに。私が我慢すればいいだけだったのに)
藍
(母さんは、体が弱いのに)
父さん
お前...!いつからそんな反抗的になったんだ!お前、お前も同じなんだ...お前も!
ドゴッバキッ
母さん
う、
ゴッ
藍
...?
それは私が今まで聞いたことがないような鈍い音。
藍
かあ、さん?
母さん
あ、、い、ご、め、、こ、んな、か、あ、さん、で...
母は息を途絶えた。
藍
母さ、
父さん
次はお前だ!!
父さん
死ねぇ!化け物!
警察
いたぞ!取り抑えろ!
警察
ジジッ、女性1人が重症、子供もいます
藍
(警察呼んだって嘘じゃなかったんだ)
父さん
クソ、あの女狐め!本当に警察を呼んだのか!
警察
署まで連行する!
警察
〜〜〜!
藍
(何か言ってる...でも、聞こえない)
藍
...その後私は理解が出来ぬまま親戚へ引き取られたわ。
緑谷出久
そんな、ことが、
麗日お茶子
藍ちゃん、、
爆豪勝己
...
藍
親戚の家でも、良い生活が出来たとは言えなかった。
親戚のおばさん
はぁ、なんでうちがあんな子押し付けられなきゃ行けないのよ
おばさんの子供
顔はいいみたいですねぇ、ぐふふ
藍
...(気持ち悪い)
藍
(あの後母さんは、死んだことが確認され、父は刑務所に入れられた。重い刑罰が与えられるだろうな)
藍
...おばさんの子供、ブス太は、私の部屋に勝手に入ってきたり、風呂を覗いてきたり、散々だったわ。
藍
中学を卒業すると同時に、貯めていたお金を使って逃げるように引っ越してきたの。
藍
昔母さんを傷つけかけたことがあって、自分への恐怖心から個性を使えなかったけど、
藍
虐待で恐怖さえ感じなくなってから、いつの間にか使えるようになってた。
藍
雄英にもスカウトされたから来ただけ。意味なんてなかった。
藍
でも、みんなに会えたから、ある意味よかったかもね笑
藍
ちなみに焦凍とは小学校の時から一緒にいた。虐待を打ち明けたのは中学に上がってからだけど
藍
こんなもん。つまらない話でしょ。
藍
でも、ブス太に襲われかけた日から、私は男が嫌いになった。
藍
父親のこともあったから、怖かったんだと思う
藍
普段から怯えていたせいか、その恐怖心すら感じることが出来なかったけどね。
麗日お茶子
藍、ちゃ、
藍
え、なんでお茶子ちゃんが泣いてるの?
麗日お茶子
な、名前、呼んでくれた、、
麗日お茶子
って、そうじゃなくて!あの、あまりにも、悲しかったから、
緑谷出久
夜月さん、辛いことがあったら吐き出していいからね!
爆豪勝己
...無理、すんじゃねぇぞ
轟焦凍
俺もみんなと同じ気持ちだ。無理はして欲しくない。俺が気づかなかったら、火傷も隠すつもりだったんだろ?
藍
...ごめん
藍
ありがとう´`*