勉強会から数日がたった
俺はずっと猫神に言われたことを考えている
橙が好きになった相手は誰なのか
何となく俺ならいいのに
なんて淡い期待をする自分がいる
橙
それでさぁ、昨日見てた番組の人がすげぇおもしろくて
紫
へぇ〜、そうなんだ
紫
あ!桃くんおはよう
橙
おはよう
桃
はよ、2人とも
何の話してたん?
何の話してたん?
橙
実はな昨日…
先生
お、紫
ちょっと職員室にいいか?
ちょっと職員室にいいか?
紫
あ、はーい
紫
ごめん。ちょっと行ってくるね
橙
うん
桃
(もしかして橙の好きな人が誰なのか)
桃
(聞くなら今がチャンスなんじゃ)
桃
あのさ!
橙
なぁ桃くん。
ちょっとええ? (コソッ
ちょっとええ? (コソッ
桃
え、うん?
橙
俺さ実は、今紫くんのことが気になってて (コソッ
桃
!
橙
今日他の3人にも言おうと思ってるんやけど
橙
俺が上手く行くように手伝ってくれへん?
別にこうなることを考えなかった訳じゃない
記憶のない相手に前と同じ距離感で接するのはやっぱり限界がある
だから様子を見ながら距離を縮めようと思っていたのに
桃
なぁ橙、俺実は!
紫
ただいまぁー
紫
あれ?
2人ともなんの話ししてたの?
2人ともなんの話ししてたの?
橙
あぁ、いやさっきの話してただけやねん
橙
な!
桃
あ、あぁ
紫
そうなんだ
橙
そういや、呼び出しなんやったん?
紫
それがさぁ...
桃
ッ…
桃
(つくづく自分の運の無さに嫌になる)
放課後
黄
すみません。
遅れました
遅れました
青
あの担任話長すぎでしょ
赤
あれどうにかして欲しいよね
赤
て、あれ?
紫くんは?
紫くんは?
橙
紫くんなら今日は委員会でおらんで
赤
そうなんだ
橙
それでな、俺ちょっとみんなに話があってん
赤
え、なになに?
桃
……(目を逸らす
青
チラッ (桃くんを見る
橙
俺、紫くんのこと好きになってん
橙
せやから付き合えるように協力して欲しいねん
橙
お願いします
赤
え、ほんと!?
いいじゃん
いいじゃん
青
え、告白するの?
橙
できるならしたいなとは
黄
それなら僕らに任せてください!(๑•̀ㅂ•́)و✧
橙
ありがとうみんな
桃
……
黄
じゃあ、告白するならあの日がいいと思いますよ
橙
あの日?
黄
今度近くで花火大会があるじゃないですか
赤
あるね
黄
その日に告白するのはどうですか?
黄
告白しやすい雰囲気ありますし
橙
で、できるかな
黄
大丈夫です
黄
僕らも影からフォローするので
橙
そ、それなら
青
橙くん頑張ってね
赤
なんか面白くなってきた
赤
そうと決まれば今から作戦会議だー!
黄・橙
おー!
桃
……
青
ジー(心配そうに桃を見る
数時間後
黄
じゃあ、そういう計画で行きましょう
橙
なんかもうすでに緊張してきたんやけど
赤
大丈夫だよ俺らも協力するし
青
そうそう
橙
みんなホンマにありがとな
黄
じゃあ、今日はもう遅いですし解散しましょうか
青
僕もうお腹すいた~
赤
俺も~
黄
上手くいくといいですね
赤
だね〜
橙
ほんまみんないいヤツらよな
桃
そうだな
桃
……
桃
なぁ、橙
橙
ん?どうしたん?
桃
ちょっと帰る前に話あるんだけど
橙
?
桃
……正直今言うのは遅いって分かってる
桃
でも、どうしても今じゃないと後悔する気がして
橙
え、何?
急に改まって
急に改まって
桃
俺実は橙が好きなんだ
桃
橙が記憶なくす前からずっと
橙
え、
橙
そうなん!?
桃
(もしダメだったとしても)
桃
(これで少しでも橙の気持ちが変わってくれれば)
橙
……気持ち、伝えてくれてありがとう
橙
でも、今の俺は桃くんの記憶ないわけやし
橙
付き合ってもきっと迷惑かけるだけやと思うから
橙
せやからごめん
桃
……そっか
桃
(そうだよな)
桃
(正直こうなることは分かってた)
桃
(でも、今気持ちを伝えておかないと今後言うチャンスなかっただろうし)
桃
(きっとこれでよかったんだ)
桃
そうだよな
桃
ごめんな、急に
桃
気持ち、伝えれて良かった
橙
ホンマにごめん
桃
いいって謝んなよ
桃
橙はなんも悪くないから
橙
そうやけど…
桃
さ、もう帰ろうぜ
みんな待ってるかもだし
みんな待ってるかもだし
橙
うん
桃
……あのさ
橙
ん?
桃
明日からもまた
桃
友達としてこのまま傍にいていいかな?
橙
え、そんなんいいに決まってるやん
橙
これからも友達としてよろしくな
桃
うん
2人の話を扉越しにこっそり聞いていた
青
桃くん。
やっぱりそうだったんだ…
やっぱりそうだったんだ…
主
はーい
今回はここまで
今回はここまで
主
少しでもいいと思ったらいいねとフォローよろしくお願いします
主
次回もよろしくお願いします。それではまた