アイカ
一番最初に声を上げたのは アイカだった。
アイカ
コガネ
ミツル
一緒にするってのかよ!?
よって儂が責任を持つ。
アイカ
アイカ
突っ込んどきゃいいものを!!
アイカ
儂の子となった。
ミツル
アイカ
「はぁ!?」
ミツル
ミツルはアイカと二人になると、 壁にもたれ掛かって苛立ちを 抑えようとしていた。
ミツル
下についたってのに……
ミツル
家族にしただぁ?
アイカ
ミツル
ミツル
取れなかった
“隣にいる権利”を……
ミツル
アイカ
そうでしょうね。
アイカ
差し伸べてくれた手に
導かれてきた女なのよ。
アイカ
ミツル
ミツル
絶対殺してやる……。
アイカ
アイカ
喜ばない。
アイカ
あの人ももうすぐ孫ができる。
アイカ
捨てられる。
ミツル
ミツル
少女は一人、 この広い、誰も使わなかった図書室で、 誰にも読まれなかった本を嗜んでいた。
アイカ
彼女も同じ拾われ方であった。
しかし、
長き自分の人生よりも 大事にされるコガネが、
誰よりも気に入らなかった。
コガネ
アイカ
コガネ
海外文学を多少。
アイカ
アイカ
何が目的なの?
コガネ
アイカ
アイカ
アイカ
コガネ
人生の全てを奪うだけ。
その日アイカは、
人間とは思えぬスピードで刺され、
痛みすら、感じる余裕もなかった。
コガネ
この広い、誰も使わなかった図書室で、
初めて、血が流れた。
ミツル
図書室に窓ガラスが割れていた。
ミツル
ミツル
油断するやつじゃねえ……。
ずっと一緒に戦ってきた ミツルだからこそ、 分かることだ。
唯の仲間だ。
コガネ
その少女には、 いつも光がなかった。
家族ができたのに、 ずっとどこか、遠くを見ている目。
ミツルはそれが大っ嫌いだった。
ミツル
一人きりになったコガネに、 ミツルは接近した。
手首を掴んで、 真実を言うまで話さない目をしている。
ミツル
コガネ
コガネ
言っている。
ミツル
ミツル
図書室に行く様な本好きじゃ
ねえんだ!!
ミツル
ミツル
話すことがあったからだ。
ミツル
コガネ
動揺も、笑顔も、怒りも、 涙も見せないコガネ。
ミツルはそんな人間が、 誰よりも許せなかった。
ミツル
埃臭い本を持ってるお前以外に
図書室へ出向く真面目はいねえんだ。
ミツル
何なんだよ!!
ミツル
家族にしてもらえなかったんだぞ!
コガネ
コガネ
コガネ
ミツルですら気付かぬスピードで ナイフが刺される。
コガネ
コガネ
恋焦がれていた。
ミツル
コガネ
答えはたった一つ。
コガネ
ミツル
朦朧な意識の中で、 ミツルはそれを聞いた。
コガネ
貴方達の“能力”と“愛”で
構成されていた。
コガネ
爺は貴方達を家族にはしなかった。
コガネ
コガネ
コガネ
爺に言われたことがない。
コガネ
ってね。
イオリ
コガネ
コガネ
コガネ
絶対に踏み込ませなかった。
コガネ
コガネ
壊すと誓った。
イオリ
コガネを家族にした……。
イオリ
誓ったの?
コガネ
コガネ
イオリ






