ー変わってしまったイマー
まろとあにきが消えて早5年。
患者ナンバー18,19。
それがあの二人の、医師からの呼び方だった。
看護師さんが言っていた言葉。
きっと、まろとあにきの事。
彼らが消えてから、りうらはずっと寝たきりだし、ほとけっちはショックで記憶を失い、初兎ちゃんは体調の悪化で病室から出られない。
アイツらがここから消えた理由も、分からない。
とか言うのは建前で。
本当は俺もボロボロなのは分かってた。
最近あいつも暴れてきてるし
そろそろあいつに自由にさせてあげようかなとも思い始めているし。
もう1人の俺が暴走できるのに。
月の奴隷。
少し昔、周りに呼ばれていた俺の名前。
満月の日と夜のみ動けるから、なんて馬鹿馬鹿しい理由で俺の親たちがそう呼んでいた。
と、最近まで思っていた。
ザッ、
今日は満月。
明日も満月。
明後日も、1年後も満月。
アイツらを、捨てた。
本当は分かっていた。
気づいていた。
あの二人が居なくなったことも。
もうきっと、帰ってきてくれないことも。
桃色の彼が既に限界であることも。
それを、自分が受け入れられていないことも。
きっと、きっと桃色の彼はこのままじゃ死んじゃうから。
これからは、自分が、どうにかしなければいけない。
痛みも苦しみもつらさも全てをしまい込んで、ただの人形になってでも彼らを救うことが出来るのなら。
[END]
ごめん、くそ短かったw
コメント
12件
...( ˙꒳˙ )ファ←なんかもう素敵すぎて頭回らなくなった人の図
ん"っ…
ッッッッッッ…( :˙꒫˙: )ポロポロ