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皆さんは知っていますか？
「万月の世界」を
月にあるこの世界
ある一匹の兎から
この物語は始まります
人と織り成す怪綺談を
ユリィ
ニーカ？
ユリィ
ニーカってば！
ユリィ
起きてよー！
ニーカ
もう少し寝かせてよ……
ニーカ
丑の刻になったら…
ユリィ
一日終わっちゃうじゃない！
ユリィ
今日は折角の月夜見様のおワタリなのに、見ないって言うの？
ニーカ
面倒じゃん……
ユリィ
ばかニーカ！
ユリィ
もー、約束したでしょー？早く起きてよーもー！
リート
まだ寝てんの、ニーカの奴
アズビ
早く行こうぜ
ニーカ
あんた達も行くの？
リート
ユリィに誘われたからさ
リート
暇だったし
ニーカ
へー、どうせ月夜見の美貌に惹かれたんでしょ……
リート
そ、そんなんじゃねーよ！
アズビ
おいおいリート嘘はいけねぇよ
ユリィ
リート……あんたそういう兎だったんだ
リート
誤解だー！
リート
とりあえず行こうぜ！
ユリィ
ニーカ！観念して一緒に行くのよ
ニーカ
えぇえぇ
アズビ
団子売ってるってよ
ニーカ
え、行く
ユリィ
何よそれぇ
リート
走ろうぜ！時間だ！
「万月の世界」とは
兎が人として住まう世界
人よりもズット進んだ技術で
人よりもズット遅れた思想で
進化していったまさに異世界
住人も最早兎とは言えず
人間と変わりない姿をしており
兎達は「万月の世界」しか
知らなかった
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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