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累にアドバイスを貰い、「みんなを明るく、そして数々の人を魅了させる!トップアイドル!」というユニット目標を立てた真結達

♪Hey!LITEフィールド!

曲が終わると、真結達Liteフィールドは決めポーズをする

晴奈

皆大分成長したんじゃない?

月晴

うんうん!

月晴

皆いい感じ〜

晴奈と月晴がみんなを褒める

莉桜

目標をしっかり立てたことで、動きが良くなった感じはあるよね

莉桜

『青春少年』の累先輩、いいこと教えてくれたよね

まり

ほ、ホントだね……

真結

よーし!ノッてきた!

真結

もう一回通そう!

月晴

え〜またやるの〜?

莉桜

ま、休憩にはまだ早いかもね

莉桜

私は賛成だよ

晴奈

私も!

晴奈

まだまだ行けるよ!

まり

み、みんなが踊るなら…私も…

月晴

え〜…じゃあ私もやるかぁ〜

そして5人はもう一度最初から踊り始める

──それから数週間後

Liteフィールドのライブの日がやってきた

真結

っ……

真結はマイクを握りしめ、小刻みに震える

月晴

何なに〜?

月晴

真結ちゃん緊張してるの〜?

まり

わ、わかるよ真結ちゃん…

まり

私も、失敗したらと思うと怖くて…

真結

そうだよね…

莉桜

全く、このくらいで緊張とか…情けない

晴奈

そんなこと言わないの〜莉桜ちゃん

晴奈

ほらほらみんな、練習通りやればいいんだよ!

莉桜

…ま、みんなやればできるんだから、緊張する必要ないでしょ?

晴奈

うんうん!

5人が話していると、舞台裏にスタッフの声が控えめに響く

スタッフ

まもなく開場です

晴奈

じゃあ、みんな行こう

まり

う、うん…

月晴

そうだね〜

莉桜

じゃあ真結、いつものよろしく

真結

うん……!

真結

Let's!Liteフィールド!

5人は空に拳を突き上げる──

──ライブが始まり、会場中を包むように曲が流れる

それぞれのメンバーカラーを灯したペンライトが客席を埋め、アイドルらしい可愛い歌声と黄色い歓声が会場に響く

そんな世界でただ一人、累は客席から舞台を見上げていた

真結

♪〜〜っ!

累は楽しそうに歌い踊る真結に釘付けになっていた

(確かに、『目標』を定めることでユニットの方針が纏まるとはアドバイスした…)

(だけど……)

真結

♪〜〜っ!!

真結は累のいる方角に向けてパチンッとウィンクをする

ファン

きゃぁぁぁぁ!

ファン

真結ちゃんがウィンクした〜!!

累の背後では、緑色のペンライトを振る女性が歓声を上げていた

(真結ちゃん…立派になったんだな…)

感心するとともに、累は心にモヤッとしたものを感じる

……

(この感情は一体…)

累は真結を見つめたまま考える

(真結ちゃんは最初、歌もダンスも正直上手いとは言えないレベルだった)

(それなのに、推しを追いかけるという目標と、俺のアドバイスを糧にして…)

真結

♪〜〜っっ!

(こんなにキラキラと輝く、アイドルになった…)

累はただただ、真結の瞳を吸い込まれるように見つめていた

(……人を惹きつけるアイドルって、こんな感じなんだろうな)

胸がズキンと痛む

同時に、累の脳裏には一つの言葉が思い浮かぶ

それは『才能』だった

(俺は…アイドルとして人を惹きつけることなんてできただろうか…?)

累の脳裏にアイドルとして活動してきた日々が浮かぶ

いつもメンバーの引き立て役で

ファンは少なくて

ライブで自分の言葉に対する歓声はひときわ小さくて…

……

(俺は、なんのためにアイドルをやっているんだろうか…)

もともと彼は、テレビに出ているアイドルのように輝きたくてこの道を走っていた

だが、現実は理想ほど甘くはない

アイドルとしての才能がなかった累は、歌やダンスはそれなりに上手くなっても、人を惹きつけることはできなかった

周りが輝きすぎている、と言ったらそれまでだったかもしれない

でも、才能のなかった彼は同じ土俵に立つことすら出来なかったのだ

(…俺、アイドルやめようかな)

心の中でポツリと呟き、累はその場を後にした

真結

真結

(……累?)

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