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最高すぎました! 桃さんメインの兄弟パロとかってできますかね、…
もう、好きすぎました!! 読んでる途中なんか涙出てましたw
長編最高すぎる...😭😭 ストーリー性が天才すぎてもう、やばい(?
赤
赤
赤
赤
......、ポロ
人が裏切られた時の顔って 本当におもしろくてさ。
いつも裏切って楽しんでるの。
最低だって思ったでしょ?
知ってるよ。
俺が最低で最悪なクズって ことくらい。
今回のターゲットは...
ああ、あいつにしよ。
入学初日から女子にまとわりつかれて
バレンタインには50個だか チョコを貰ったとかいう
一年の時同じクラスだった...
...あ、桃だ。
苗字は忘れたけど。
誰とも付き合ってないって聞くし
まあ余裕かな。
呼び出すことには成功した。
意外とチョロいのか?
まあなんでもいいけどね。
桃
赤
桃
赤
赤
赤
普段はこんなにいきなり 告白なんてしない。
だけど桃は一年のとき 同じクラスだったしいけるかなって。
桃
桃
赤
桃
赤
桃
赤
桃
桃
桃
赤
赤
何を言ってんだこいつは。
好きじゃないけど好きって言って 告白してんだから 好きに決まってんだろ。
桃
桃
桃
赤
赤
桃
桃
桃
桃
赤
桃はヘラヘラしながら消えていった。
ふざけやがって。
絶対好きになんてならねえ...
俺はそう思いながら 桃とは逆方向に歩き出した。
偽の恋人となって一ヶ月。
お互い好きになってなんかないし
デートなんてものはするわけもない。
いつ別れ話しようかなあ...
桃
赤
桃
赤
桃
俺を引っ張って物陰に隠れるや否や 休む間もなく桃は話し出した。
桃
桃
赤
何言ってんだこいつ。
好きでもない相手と同棲...?
ありえない。
赤
俺はすぐに断った。
桃
それでもこいつはしつこく俺を誘う。
赤
桃
桃
赤
...なんでそんなこと知ってんだ。
誰にも言ったことはないはず。
赤
桃
赤
桃
桃
赤
桃
桃
赤
桃
桃
赤
桃
相変わらず自由でヘラヘラしてて 何考えてんだかわからない。
なんであいつがモテるのかも謎だ。
赤
俺は深くため息をつき教室へ戻った。
赤
桃
二週間後、本当にこいつは うちにやってきた。
あんなに広かった家が一瞬にして 狭くなった気分。
赤
桃
桃
赤
俺の中ではもはや暴言ですらない 言葉を吐き捨て、自分の部屋へ戻る。
赤
ベッドに倒れ込み、少し視線を 上げると一枚の写真と目が合う。
赤
こちらを見て微笑む三人の親子。
幸せな家庭の日常を切り取ったような その写真を睨む。
俺の両親はどちらも病院勤めだった。
父親は医者。
母親は看護師。
俺が保育園に入るまでは母親が 育休を取っていたらしい。
ただ、そんなことを 俺が知るわけもなく、
親と過ごした記憶はほとんどない。
大半を祖父母の家で過ごし、 実家にいた時間の方が 少ないのではないかと 思ってしまうほどだ。
それでも、俺は両親が大好きだった。
あの日も、俺は祖父母の家にいた。
小学校に入学してまもなくのこと。
俺はいつも通り授業を受けていた。
そのうち、周囲がざわつき始めて
何事かと思っていると、担任が こちらに向かって、言った。
「すぐにご両親のもとにいきなさい」
なんのことだかわからなかったけど、 外に出てみると 祖父が迎えにきていた。
祖父の車に乗り込み、両親の 勤める病院まで来ると
そこはすでに
火の海と化していた。
俺は車が止まるのを確認して、 すぐに飛び出した。
祖父の声も届かないくらい、 必死に走った。
「お母さん!お父さん!」
泣きながらそう叫び、迷うことなく 俺は燃え上がる火の中に 入ろうとした。
当然警察やら消防隊やらに 止められるわけで、
体も小さかった俺は すぐに遠ざけられてしまった。
中がどうなっているのかもわからず、 ただ崩れ落ちていくその建物を 見続けたあの気持ち。
悔しさと、悲しさと、不安と。
色んな感情が混ざり合い、 絶望しか感じられなかった。
“いちご病院放火事件”。
建物は全焼。
死亡者数150人。
怪我人を含めれば200人以上が 被害を受けた、誰もが知る事件。
俺の両親も、この事件で 帰らぬ人になった。
事件以降、俺は自分の感情が わからなくなった。
祖父母からはもちろん 愛されていたけど
なんとなくそれでは足りないような そんな気がして
親からの愛でないと 埋められない心の穴が、 ずっと空いたままだった。
5年生の頃、軽いいじめを受けた。
暴力とかがあったわけ じゃなかったから
そこまで苦痛は感じなかった。
でも、親友と思っていたやつが 俺をいじめてくるようになった時
無性に腹が立って
そいつとお揃いでつけていた キーホルダーを、そいつの目の前で 引きちぎってみた。
「絶対ちぎれないようにしようね」
「約束」
その言葉を覚えていて、 わざと約束を破った。
裏切った。
その時のそいつの 絶望しているような表情。
たまらなかった。
同時に、いつのまにか空いた たくさんの心の穴が、少しだけ 埋まったような気がした。
そこから俺は、クズになった。
いや、クズとして 生きることを選んだ。
心の穴を埋めたいがために。
桃
桃
赤
桃
赤
赤
桃
赤
桃
桃
赤
てかこいつと飯食うのかよ。
桃
赤
桃
赤
本当だるい。
早く別れたい。
桃
赤
本当は普通に美味くてウザい。
桃
桃
赤
明日にでも別れ話しようかな。
桃
桃
赤
桃
桃
赤
桃
桃
赤
赤
桃
赤
マジで何言ってんだ。
こんな気持ち悪い性格してるから モテてるくせして 彼女いないんだこいつ。
桃
赤
桃
赤
桃
桃
赤
桃
赤
今すぐにでも別れてぇ...。
桃
洗濯やら食器洗いやらしようと思って 戻ったら全部できてたんだけど。
今ぐうすか寝てるお前がやったんか?
赤
仕事はできんのかよ...。
...っていうか
寝顔は可愛いんだな、こいつ。
赤
...何言ってんだ俺。
まあいいや。
なんて言って別れよっかなぁ。
赤
俺は桃に背を向けて眠りについた。
赤
なんか騒がしいな...
あいつか...?
赤
俺は重い体を起こし、 リビングへと向かった。
桃
桃
赤
桃
赤
なんでこんなこいつ元気なんだ...
桃
桃
赤
桃
赤
桃
急に態度変わるし...
怖すぎだろこいつ...
赤
桃
赤
...地味に飯が美味いんだよな。
腹立つなあ...
桃
赤
桃
桃
赤
赤
桃
赤
桃
桃
赤
桃
桃
行くのは嫌だが質問内容による。
こいつとどっか行くよりは... 良いかな...
赤
桃
桃
赤
桃
赤
だる...
それ系の質問かよ...
赤
桃
赤
赤
赤
赤
赤
桃
赤
桃
赤
マジで腹立つ...
赤
桃
桃
赤
桃
赤
桃
桃
話さないといけない時が 来ちゃったか...
思い出したくなくて... 誰にも言うことなく 黙ってきたんだけどな。
赤
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桃
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桃
桃
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桃
桃
桃
桃
桃
赤
桃
赤
赤
桃
赤
桃
桃
赤
こいつになら...言ってもいいのかな。
赤
赤
赤
赤
赤
赤
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赤
赤
赤
赤
赤
赤
桃
桃
赤
桃
桃
桃
桃
桃
桃
桃
赤
赤
桃
嫌いになりきれないやつめ、笑
桃
赤
桃
赤
桃
赤
桃
俺たちは
クズになりたかったわけではなく
自らクズとして生きることを選んだ
いや、選ばざるを得なかった
ちょっとだけ寂しくて
冷たくて
悲しい人間。
でも
そんな二人が一緒にいれば
きっと幸せでしょ?
これは
少し訳ありの人間たちの
告白した相手が 似たもの同士だった話。