かなる
はっはっはっは…
ども!僕はかなる、この物語の主人公
たつ
かなるー!
こいつは、たつ、僕の親友
僕とたつは、野球仲間だった
かなる
あ、たつ!
たつ
朝練頑張ってんな
かなる
いや、時間がもったいないし
たつ
もう夏休みだぜ?
かなる
だからこそだよ
たつ
どんだけ野球好きなんだよー
かなる
多分たつよりも上だね
たつ
んな!こっちも野球好きだわ!
かなる
じゃあ勝負ね。あの公園まで走って速く着けた人が勝ち
たつ
ok!
かなる
よーい、ドンッ
タッタッタッタ
こんな日々だけど、大好きだった
けどやっぱり離れる時もあったんだ
かなる
バイバイ…たつ…!
たつ
泣くなったら、俺も悲しくなるだろ?
かなる
ゔー、ヒック…
たつ
かなる、俺たちはいつも一緒ってわけじゃないんだ。離れる時だってある
かなる
ヒック…グス…
たつ
けど…
かなる
け、けど…?
たつ
また出会う時だってあるんだ
かなる
うん…
たつ
だから、その時までにたくさんの思い出を作って俺に聞かせてくれ
かなる
うん…
たつ
な?
かなる
うん…うん…
ひたすらうなづくことしかできなかった
けど、たつの腕の中は暖かかった
かなる
(たつ…いつ会えるかな…?)
たつは知らなかった
僕、いや私の秘密を
私、かなるが女だってことを