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最強チーム
《桜燐》
の隊長の蒼真
副隊長の蓮
《FIXER LOW RED》
に両親を奪われた過去を持つ恋人同士。
《FIXER LOW RED》 フィクサーローレッド
周囲からは、ただ《RED》と呼ばれている。
人身売買、誘拐、違法取引―― 裏社会にその名を知らない者はいない、巨大犯罪組織だ。
そして、その名を聞いて震えない人間はいない。
誰からも恐れられている存在。
そして
俺たちの両親を奪った、最悪の化け物達だから。
俺たちは今もなお、《RED》を追い続けている。
はずだった
俺たちが所属しているチーム
《桜燐》
通称、《Flower》
表ではただの小さなチームだと思われているが、裏では《RED》を潰すためだけに動いている。
結構ちゃんとしたチームなんだ。
メンバーは全員、 何かを失った人間だった。
家族。
居場所。
普通の日常。
……あるいは、自分自身。
その中心にいるのが、隊長であり俺の彼氏の蒼真だ。
誰よりも強くて、
誰よりも無茶をする馬鹿だ。
けれど、仲間を見捨てたことは一度もない。
まぁ、そんな蒼真の隣にいるのが、 副隊長の俺――蓮だ。
蒼真
蓮
蒼真
蓮
蒼真
へら、と笑う蒼真に、思わず顔を逸らす。
こういう所が嫌いだ。
.......いや、嫌いじゃない。
むしろ、ダメなくらい好きだったんだ。
だからこそ。
あの日、交差点で俺を庇って飛び出した背中が、 今でも頭から離れない。
蒼真
血に濡れた声
震える指
最後に蒼真が残した言葉。
蒼真
そこで世界は途切れた。
そして、素直じゃなかった自分を憎んだ。
目を覚ました時、最初に聞こえたのは機械音だった。
一定のリズムで鳴り続ける電子音。
白い天井。
薬品の匂い。
重たい身体。
ぼやける視界の中、誰かが息を呑む音がした。
蓮
掠れた声
聞き慣れているはずなのに、 どうしてか胸がざわつく。
ゆっくり視線を向けると、 そこには一人の男が立っていた。
黒髪。
泣きそうな顔。
なのに、無理やり笑おうとしている。
その顔を見た瞬間、心臓が変に跳ねた。
――誰だ。
知らない。
分からないけれど、
どこか馴染みを感じ、
懐かしさを感じた。
蓮
名前を呼ばれる。
多分、俺の名前だ。
ベッドの隣のネームタグにも書いてある。
その声がやけに苦しくて、思わず眉を寄せた。
男は今にも泣き出しそうな顔で、俺の手を握った。
冷たい。
手が震えている。
ずっと、ここに居たみたいな手だった。
蓮
声も震えている。
ぽた、と手の甲に雫が落ちる。
どうして泣くんだ。
どうして、そんな顔をする?
俺はこの人を知らない。
......なのに
離れられると不安になる。
俺は口を開いた。
蒼真
その瞬間。
今俺の目の前にいる 男の表情が崩れた。
蓮
男――蓮の喉が、小さく震えた。
蓮さんって言うらしい。
馴染みはあるが、俺は多分、 違う呼び方をしていただろう。
握っていた手から、力が抜ける。
泣きそうだった顔が、一瞬で 真っ白になっていくのが分かった。
蓮
掠れた声
理解が追いついていないみたいに、 蓮は何度も瞬きを繰り返す。
その様子を見ているだけで、 胸の奥が妙にざわついた。
俺、なんか変なこと言ったか?
蒼真
呼びかけようとして止まる。
......なんで今、そんな名前が出た?
自分でも分からなかった。
そんな人思い出せないからだ。
蓮も驚いたように目を見開く。
蓮
蒼真
蓮
知らない。
知らないのに。
口が勝手に動いた。
頭の奥が、ズキッ、と痛む。
知らない景色が一瞬だけ脳裏を掠めた。
笑い声。
夕焼け。
絡めた指。
???
誰かが優しく名前を呼ぶ声。
蒼真
酷い頭痛に思わず額を抑える。
その瞬間、病室の扉が勢いよく開いた。
眞
飛び込んできたのは明るい茶色い髪の男だった。
その後ろには、無表情気味の黒髪の男。
阿夜
眞
騒がしい声が響く。
なのに。
二人の後ろで立ち尽くしたままの蓮から、 目が離せなかった。
泣くのを我慢するみたいに唇を噛んで、 それでも笑おうとしている。
……その顔を見てると、息が苦しい。
どうしてだ。
知らないはずなのに。
分からないはずなのに。
咲詠
咲詠
咲詠
阿夜
眞
咲詠
蒼真
蓮
眞
阿夜
咲詠
コメント
5件
おお…2話でこれか。蒼真が目覚めて記憶無くしてる時点で「あっ」ってなったけど、蓮に向かって「誰ですか」って言った瞬間の“崩れた表情”の描写がエグかったわ。しかも「はーちゃ」って無意識に出ちゃうの、身体が覚えてる感じがしてすげぇ切ない。やっぱこの作品、関係性の重みの描写がめちゃくちゃ好みだ🔥