次の日
瑠愛
おはよー!
蜂楽廻
おはよ瑠愛っち!
潔世一
おはよう瑠愛
瑠愛
昨日放課後に友の家に寄ったのよ
蜂楽廻
なんか気難しそうな顔してたもんね
潔世一
そういや、今日朝練で千切がそんなこと言ってた気がする
瑠愛
そうそう、千切くんと行ったんだけどさ
瑠愛
明らかに様子がおかしかったと
潔世一
どういう?
瑠愛
あの子って割と私と同じタイプなのわかる?
蜂楽廻
なんとなく!
瑠愛
だから家に来たら余程体調悪くない限りは出てくるはずなのよ
瑠愛
インターホン越しとかにね
瑠愛
なのに来なかった。なんならお母さんが説得してたのにそれを拒絶した
潔世一
となると、事件性がありそうってことか
瑠愛
そういうことでございます
蜂楽廻
なんか楽しくなってきたじゃん!
潔世一
楽しいのかこの状況……
瑠愛
個人的にもちょっと楽しい
潔世一
俺が変なのかなあ……
大丈夫、皆十分変だから
蜂楽廻
事件性があるってことは、犯人がいるってこと?
瑠愛
詳しくは知らんけど、なんかおかしいじゃん
瑠愛
不登校の理由って大抵は人間関係が多そうだし
潔世一
とりあえず、今んとこは瑠愛の偏見な部分が多そうだな
瑠愛
まああくまで予想だからね
解決できることなら解決はしたい
二人が居なかったら私はぼっちたし
女の友達居ると安心するし
だからここは待つ
そうすればきっと何か掴めるはずだから
そうは思っていたものの、
私が思う方とは違う方に 未来は展開していっていた
昼休み
クラスメイト
ねえねえ逢坂
瑠愛
はい?
クラスメイト
なんか呼ばれてるよ?
瑠愛
おお、ありがとう
瑠愛
(連続で来るんかい)
瑠愛
(なんだろう、また凪かな)
瑠愛
(……ん?)
氷織羊
こんにちは
氷織羊
君、瑠愛ちゃんでええ?
瑠愛
(なんか知らない人きたー!)
瑠愛
(見覚えはあるけど誰だっけこの人)
瑠愛
(同じ学年だったのは覚えてるけど、中学もクラスも違ったよね……)
とりあえずここは笑顔が大切だ
瑠愛
はい!私が瑠愛です
瑠愛
どのようなご要件でしょうか?
氷織羊
そんなかしこまらんでええよ
氷織羊
僕たち同じ学年なんやから
瑠愛
(なんか優しい人だな)
瑠愛
そ、そうだよね
瑠愛
えっと、私になんの用があって?
氷織羊
僕、サッカー部なんやけど
氷織羊
部長が君を勧誘してて
彼はそう言って私にとある紙を渡す
瑠愛
(サッカー部、マネージャー募集?)
氷織羊
前から募集してるんやけど、上手く行ってへんのよ
彼は苦笑いを浮かべた
うちのサッカー部は全国トップクラス
だから人なんて怖いくらい見つかりそうだけどな
女子がよく騒いでるのを見る限り、整ってる人が多そうだし
瑠愛
部長さんが私を選んでるってこと?
氷織羊
端的に言うとそうやね
瑠愛
(三年生に知ってる人なんていたっけ……)
瑠愛
(他学年に関わりを基本持とうとしないから、全然知らないけど)
瑠愛
その……なんでかは聞いた?
氷織羊
それが僕も聞いたんやけど……
瑠愛
聞いたんだけど……?
氷織羊
具体的な理由っちゅうのはわからへんかったんや
瑠愛
(理由がわからないって、部長さんどんな人なんだよ)
私は基本的に他部活に対して騒ぐタイプではなかった
だから見かけることもなかったと思うんだけど
瑠愛
実はさ、私その部長さん知らないんだよね……
氷織羊
え、そうなんや
氷織羊
てっきり友達がなんかやと思ってたわ
瑠愛
かなり変わった人なんだね……
私は別に有名人というわけでもない
学校ではいわゆるモブ同然だろう
氷織羊
君も部活入ってるやろうし、すぐにとは言わへんで
瑠愛
そ、そっか
氷織羊
少し考えといてな
氷織羊
おおきに
瑠愛
こちらこそありがとう
そう言って彼は去っていく
部長さんが一体誰なのか
なぜ勧誘するのが私なのか
そんなの何も分からなかった
瑠愛
……あ
ただ一つ
あの彼の名前を聞くのを忘れたことが悔やまれた






