君は特別だ。
そう言った彼は 星になってしまった。
交通事故だった。
私にとって彼は高校で隣の席。
それだけの関係だと思ってた。
基本、 自分の席に座り本を読むだけの私
桜
クラスのムードメーカーである彼
私はこの人が苦手だった
修斗
修斗
突然話しかけてくるし…
無視をしてもずっと喋り続ける。
桜
急に真面目な顔をして、 彼は言った。
修斗
意味がわからなかった…
でも彼の話は面白い。
優しい性格も
人懐っこい笑顔も
人が彼の周りに集まる理由が なぜかわかる気がして
彼に惹かれていった。
連絡先を交換して
彼と話すのが楽しくて、 朝まで電話したこともあった。
自分がすっかり 変わってしまったようだった。
そして、
彼が家庭環境で悩んでいることも
病気であるということも…
私だけに教えてくれた。
誰も知らない彼を私は知っている。
桜
そう聞いたことがある。
修斗
けれど彼は その理由を教えてくれない。
それから1年
クラスで過ごす最後の日
修斗
その日はいつもと違って 彼は始終無言だった。
それでも、
私たちは会話がなくても、 隣にいるだけで 安心できる存在になった。
分かれ道で止まる。
彼は右。
私は左。
彼がやっと口を開いた
修斗
修斗
頬を染めて私を真っ直ぐ見つめる彼
私はその言葉が 少し分かってしまった。
桜
桜
私も頬を染めながら そう言った。
修斗
そう言って彼は、 ''手を離した''
だけどその約束は果たされなかった
彼はその帰り道
事故にあった。
本で読んだことがある
人は消えると お星様になるんだと。
でも私信じたくない。
桜
星が見えてしまう
桜
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