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それでも。

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それでも。

1 - それでも。

♥

12

2022年04月29日

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『  』

あ。

__

おはよ!

そう笑顔で言ってくれた時、はっきり自覚した。 私はこの人が好きなんだと。

人生で初めて、異性を好きになった。

『  』

授業中、ちらちらあの人の方を見てしまう。

『  』

………

__

むずかしー…

ふと、目が合ってしまう。

『  』

…!?

__

その時の微笑みもまた、忘れられない。

__

でさ〜w

『  』

……

君は誰にでも好かれる人気者。

『  』

 

…?『  』?

『  』

あっ。

 

もしかしてさ、__が好きなの?

『  』

ち、違うよ!!

友達に冷やかされて。 それでも視線は君に向いてしまう。

『  』

どうしよう、傘忘れた…

一人で帰る時、傘を忘れてしまって。

__

…ん?あれ、『  』?

『  』

!?

__

傘忘れたの?

『  』

い、いや?

__

絶対そうじゃん。

__

傘貸すよ。明日返してくれれば平気だから!

『  』

えっ、ちょっと!

傘を渡して、大雨の中颯爽と走っていった。 優しすぎて。

『  』! 明るい声でそう呼んでくれた。 その声も、

可愛げのある、顔も、

皆の人気者で、愛されているほどの性格の良さも。

全部全部大好きだった。 君がいてくれたから、この学校に来れた。 だから。

だからこそ…

 

……__さんが昨日…持病で…亡くなられました。

『  』

え。

そう言われた時は、頭が真っ白になった。

『  』

……

衝撃が大きすぎた。 彼は持病があったの? 何の病気で苦しんでたの? どうして? ずっとその気持ちで苦しかった。

『  』

何で泣けないんだっけ。

 

『  』!!『  』!!!

『  』

『  』

何?

 

こ、これ…

渡されたのは、一枚の封筒。

 

家に帰って読んで…みて。

『  』

………………うん。

ベッドに座って、その封筒の中身を取り出した。

…それは、手紙だった。

悲しい思いをさせてごめんね。 俺は生まれつき心臓が悪かったんだ。

いつも俺と仲良くしてくれて、 たくさん笑ってくれて、 ありがとう。

すごく真面目で、 決まり事はきちんと守ってる。 でも、たくさん頑張ってる。 しっかり俺は見てたよ。 大変だったよね。

俺はいなくなっちゃうけど、いつだってそばにいるよ。 だから悲しまないでね! じゃあね!

__

『  』

……!

私は気付けば、大粒の涙を流していた。

辛かっただろうし、苦しかっただろう。 それでも一生懸命書いてくれた。

『  』

う…うわぁぁ…っ……

布団に顔を埋めて泣いた。 めちゃくちゃ泣きまくった。

『  』

………

『  』

でも…__は…こんな悲しむことを望んでないよね…

少しずつでも良いから、再起してみよう。 そう思えた。それに…

『  』

…!!これって…

『  』

…そっか。ありがとう。

今は、元気に生きている。 友達と一緒にどこか行ったり、楽しい生活を送っている。

勿論__は忘れてない。 たまに思い出して、泣いてしまう事もある。

でも。 確かにこれだけは分かる。

悲しくて苦しくても、 それでも大切な初恋だったと。

【完】

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コメント

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すご…(語彙力)

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