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鈴木
鈴木
鈴木
鈴木
鈴木
芬
後頭部がずきずきと痛む。 曖昧になった記憶を辿り、此処に来るまでの事を思い出す。
露
俺に優しく語り掛ける目の前の恋人。 その表情はいつも通りだった。 けれど、何か違う。いつものロシアじゃない。
芬
露
恍惚とした表情を浮かべながら俺の頬に指を這わせるロシア。
芬
ばらばらになった無数の記憶の欠片。 その中の1つを目にした刹那、 彼の手を自分の頬から離さざるを得なかった。
暗い路地裏へ追い詰められる。
芬
段々と首が絞まっていく感覚になる。 俺の首を絞めているのは紛れもない彼の歪みきった愛で。 ただ、今はそれから逃げなければ。
露
背後から響くその声に、絶望の奈落に落とされた様な気持ちにさせられる。 冷淡なその声は俺に呆れている様にも、怒りを表している様にも思えた。 屹度、俺がどれだけ謝っても許してもらえないだろう。
芬
露
芬
俺が謝るとロシアは拳を固め、その右腕を引いて俺に殴り掛かる。 ロシアの冷たく暗い目。 気絶する直前に見たものはそれだった。