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ナツ
正直だるい。
短距離で選手に選ばれ毎朝練習に励んでる。
残念ながら、同じ部活の子は選ばれてなくこんな気持ちわかってくれる子はいなかったんだ。
ナツ
今日も陸上か。
ナツ
部活の人は今頃寝てるのかな。
ナツ
部活で疲れたとか言ってる奴らこっちの方が疲れてるわ。いつも思うんだけど。ほんとそういうのうざい…
陸上終了
ナツ
やっと終わった。
ナツ
今日は帰り1人か、
1人の時は大体大通りで帰る。
でも何でだろ、今日は人気の少ない中道で帰った。
気分が暗いから、中道を通ったんだなってすぐわかったよ。
ナツ
ほんとに、人気少ないな。
ナツ
やめれば良かった
とか、独り言を言いながら帰った。
角道、男の子が泣いていた。
ナツ
あれっどーしたんだろ、
ナツ
僕どーしたの？
知らない男の子
お母さんとはぐれちゃったの。
ナツ
お名前は？
ナツ
私と一緒に探そ？
コタロウ
僕、コタロウ
コタロウ
お姉ちゃん一緒に探してくれるの？
ナツ
うん！
ナツ
ほら！自転車の後ろ乗ってしっかり掴まっててね−
コタロウ
ありがとっ
ナツ
どこらへんではぐれちゃったのー？
コタロウ
そこ右行って次は左
何だ、この結構道わかるじゃん。
ナツ
オッケイ
コタロウ
あっここではぐれちゃったの！
ナツ
えっここって…お墓…？
コタロウ
うん！そーだよ！
コタロウ
お姉ちゃん来て！僕のお母さんの所連れてってあげる！お姉ちゃんにお礼したいもん！
ナツ
やっやだ！コタロウくん貴方は、誰なの？
コタロウ
僕、コタロウ！
ナツ
……
ナツ
とりあえずお母さんの所行って来な！私は、…帰る！
ナツ
やばいよ。あの子絶対おかしいよ。
コタロウ
待ってよお姉ちゃん！
ナツ
やっやめて！離して！
コタロウ
やだよ。そんな事言ったらお姉ちゃん殺されちゃウヨ？
ナツ
え…？
コタロウ
ほら、行こ
ナツ
わ、わかったよ。
ここは、随分汚い墓だ…
コタロウ
ここ、僕のお母さんのお部屋だよ！
コタロウ
僕いつもお母さんの側にいるんだー！
ナツ
ねぇ、コタロウ君って親戚、…とかいないの？
コタロウ
うん、僕のおばあちゃん達はもう死んじゃったし、親戚はいないんだ…僕と、母さんだけ。
コタロウ
ある日ね、お母さんが言ったんだ。ドライブに行こうってその時、交通事故にあって僕とお母さんは死んだ。
ナツ
し、死んだ…？
コタロウ
うん！
コタロウ
このお墓綺麗にしてくれる人いないんだだ。
ナツ
ねぇ、君は幽霊なの？
コタロウ
僕は、事故にあう前の魂さ。
コタロウ
この先このお墓を綺麗に掃除してくれる人は誰もいないってわかってたからね。
ナツ
じゃあ、私に掃除して欲しいからここまで連れて来たの？
コタロウ
うん。そうだよ
コタロウ
綺麗にしないとお母さん僕と会えないもん。
ナツ
コタロウ君？
ナツ
泣かないで、私貴方が例え幽霊でも貴方も助けたい。
ナツ
今から綺麗にするよ！コ、タロウ君？
一瞬の間にコタロウ君が姿を消してしまった。
ナツ
あれっコタロウ君どこ行ったんだろ？きっと私に全て言えたから消えたのかな。
ミウ
ナツ！
ナツ
え？ミウ？！
ミウ
なんか、最近ナツがおかしいから来た。やっぱりそうだったのね。
ミウ
噂だけど、男の子が迷ったとか言ってお墓にその人を連れ込んでこの墓を綺麗にして欲しいって頼むの。それでそこを綺麗にしちゃった人は、全員死ぬ。
ナツ
えっ何で
ミウ
このお墓の人には、息子とそのお母さんが入ってるの。その息子はお母さんと、一緒に毎日過ごしてたけどある日交通事故で亡くなった。息子はもうお母さんと遊べないんだって腹を立てていたの。
ミウ
それで、毎日楽しそうにしている子供を騙しては、殺していた。
ミウ
自分の気持ちを味わって欲しいが為にね。
ナツ
嘘でしょ。
ナツ
やばい！ミウ！勝手に手が動く！
ナツ
止めて止めて！やだよ死にたくないよ！
ミウ
私はどうにもできない。ナツはもう呪われてるの！貴方を触ったら私が貴方と一緒に呪われるのよ！
ミウ
私は死にたくない！
ナツ
ダメだよ。貴方も呪われなきゃ一緒に死のうよ。ね？親友でしょ
ミウ
やだ！ごめん…ナツ。
そういうと、ミウは去った
ナツ
綺麗になーれ
ナツ
綺麗になーれ
それから何分後だろ、
私は、死んだ。
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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