飯と我々

某帝国、戦時中…

そう判断し、手持ちのアサルトライフルを持ち変える

今大戦の俺の所属は潜入、本拠地の指令部からの作戦を隠密的に実行する大戦の要。

今回の作戦は大戦の騒ぎに乗じて敵国から極秘資料を勝手に頂く事だ。

ロボロのオペレーションは細かくて助かる、さっさと終わらせて帰ろう

先程の指示から30分後、現在位置は地下2階位だった。

階段に腰を下ろし持ってきた荷物を漁る。何せ急に決まった作戦に不幸にも駆り出され、本拠地で美味しい食事を食いそびれてしまったのだ。

慌てて用意をしたものだから、荷物の中の食料はいつ配られたのかも分からないような代物だった。

配給される食料はコンパクトに、栄養が必要量取れ、かつ長期保存がきくものである事を重視されている為…

味を考えられていない、要するにクッソ不味いのである。

食感はパッサパサで口の中の水分を持っていかれる、渋いとも苦いともゲロ甘いともつかない食べ物に思えない味…

腹がかなり減り、多少味覚に補正があるから食せているだけだ。

あいつがこんなにもいい奴だったとは。いっつも身長いじってすまん、何か今度奢ってやろうと心に決める。

ん？

ん？？

こいつ、ラーメン食ってないか？

嘘つけ麺すする音したぞ

童貞ホビットが一人だけいい思いしやがって…

俺はロボロを許さない。配布食料とロボロへの怒りに包まれた俺は修羅の様な形相をしていると思う。

それから後のことはよく覚えていない。気付いたときには脇に目的の資料を抱えて本拠地の食堂の椅子に腰かけていた。

なぜか隣に縛られて気絶していたロボロがいたので殴っておいた。