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ドンッ

咲也

ってぇ…

咲也

どこ見て歩いてんだよ

紗和

わ、すいません…。

紗和

(入学初日から怖い人にぶつかっちゃったよ…)

咲也

もしかして総合高校の新入生?

紗和

…はい。そうです

咲也

ふぅん

紗和

(なんだろう…しかもよく見たら同じ制服?)

紗和

(怖いなぁ)

咲也

…よろしくな

紗和

(え?)

紗和

(キャラ変?かな?)

紗和

は、はい。

咲也

名前は?

紗和

野々村紗和…です

紗和

えっと、

咲也

那珂川咲也

紗和

那珂川くん…よろしく。

咲也

在り来りな苗字だから咲也って呼んで

紗和

え、

紗和

(そんな急に、)

こうして私に新しい友達ができた

それも

よりによって

隣の席だなんて、

咲也

まさかこんな偶然あるんだな

紗和

…だね。

紗和

(これしばらく気まづい感じ!?)

紗和

(そんなのやだよ~!!)

朱里

あれ?紗和??

紗和

あ、朱里ちゃん…?

朱里

わ~!!紗和じゃん!!

朱里

同じクラスとか最高!!ヤッター!

この子は加藤朱里

小学校からの付き合いで なんとなく仲良くしてたんだけど

なんだかんだずっと一緒にいる

朱里

私と紗和って本当に離れないよね~

朱里

同クラ何回目!?って感じ

紗和

言われてみればそうかも

朱里ちゃんは俗に言う陽キャ

私とは天と地の差って感じで 私は少し距離を感じてる

紗和

(私も朱里ちゃんみたいに話せたらな…)

朱里

1年間よろしくね!!なんなら3年間!

紗和

…うん。

朱里ちゃんは私の性格を 理解してくれて

私が話せなくても気にしてない感じで

すごく優しい

咲也

今の友達?

紗和

あ、小学校からの付き合いなの

咲也

へー。

紗和

すごく明るくてフレンドリーなの。

紗和

咲也くんもきっと仲良くなれるよ。

咲也

んー、考えとく

紗和

(それ絶対友達になりたくないやつじゃん!?)

紗和

(まあ、私には関係ないか)

朱里

紗和~!!よかったら一緒に帰ろう!

紗和

あ、うん!もちろん。

紗和

私からも言おうと思ってたの。

朱里

ヤダ~!!なにそれ!相思相愛?

咲也

あっ…

咲也

じゃあな紗和

紗和

うん。またね咲也くん。

朱里

え、ちょっと待ってちょっと待って!

朱里

紗和彼氏できたの!?

紗和

なわけないよ

紗和

なんか偶然が重なって仲良くなった(?)って感じ

朱里

へぇ~…

朱里

まあ私は紗和に彼氏が出来たら嬉しいよ

朱里ちゃんの言葉には圧がある

これは 好きなら早く行動に出なよ って意味

紗和

う~ん…でも咲也くんは違うかな

朱里

えぇ!イケメンじゃん!

紗和

もう本当に朱里ちゃんは面食いなんだから。

朱里

悪いことじゃないでしょ~

紗和

まあね

私が勝手に距離を感じているだけ

ただそれだけなのに

紗和

(朱里ちゃんと居ると苦しいな)

次の日

朱里

わぁ~!!カッコイイ!

朱里

私やっぱバスケ続けよっかなぁ~

今日は部活動見学

紗和

朱里ちゃんはバスケ上手だから

朱里

え~、紗和も入るでしょ?

私は中学生の頃同じように誘われて

バスケ部に入部した

でも、いい思い出はない。

ー3年前

モブA

はぁ~だっっりぃ…

モブB

だっりぃとか言わない。ちゃんと仕事する。

モブA

Bだって本当は思ってるでしょ?

モブB

なにが?

モブA

試合に勝てなくて毎日バレー部の雑用してるのは

モブA

野々村紗和がスタメンに入ってるからって

モブB

いや~、それ言っちゃう?笑

私のいない所で私の悪口

紗和

(だけど本当のことだから)

紗和

(キャプテンの朱里ちゃんが私と試合したくて)

紗和

(大して上手くない私をスタメンに入れてから)

紗和

(どんどん負けてるのは)

モブB

まじでアイツやる気あんのかな~?

モブA

どうせ朱里の仕業だよ

モブA

野々村紗和は朱里に媚び売りまくってるじゃん?

モブA

スタメン。断りきれなかったんじゃない?

モブB

それだったらアタシらももっと朱里に媚び売らなきゃね~笑

モブA

それな笑

朱里ちゃんは気づいてない

親友を名乗るけど 私が影でこんなに言われてることを

朱里

ねぇ。バスケ部!入ろ!

朱里

いいじゃん!ほら、紗和バスケ上手いじゃん!

朱里

そしたらまた私がキャプテンになってスタメン誘うよ!

紗和

紗和

(嬉しいけど、少しだけ)

紗和

(見下されてる気分)

朱里

ねぇ~…入ろう~、

紗和

、ごめん。

紗和

私、バスケは続けないよ。

朱里

紗和…

雅紀

なぁ~咲也~バレー部入ろうぜ~

咲也

はぁ…?

咲也

無理に決まってんだろ

雅紀

なんでだよう~

紗和

あっ…

咲也

よぉ

朱里

あっ昨日の?

朱里

同クラの朱里!紗和をよろしくね!

咲也

はぁ…

雅紀

なになに~?咲也のお友達?

紗和

あっ、

紗和

(自己紹介するべきなのかな…)

咲也

この子は紗和。同クラの人

雅紀

へぇ~咲也が女の子と話すなんて珍しい~

紗和

そうなの…?

紗和

(てっきりチャラ男なのかと)

雅紀

俺雅紀!咲也と同じように下の名前で呼んでね♡

紗和

よ、よろしく

咲也

そっちも部活動見学?

朱里

そうなの~!

朱里

紗和ってこんなにおしとやかに見えて実は元バスケ部のスタメンなの!

紗和

ちょ、ちょっと朱里ちゃん…!

咲也

すげーな

朱里

だからまたバスケ部誘ってるんだけどぉ

朱里

紗和ほんとうに続けないの?

紗和

う…

この空気が苦手

この圧が苦手

紗和ならできるって!

スタメンすご~い!

ねぇ紗和…

本当に退部するの…?

紗和

ん…

あれ?

ここ…どこ?

朱里

紗和ぁ~…大丈夫?

紗和

あかり…ちゃん?

雅紀

ちょっと急に倒れるからビックリしちゃったよ~

紗和

雅紀くん…?

咲也

大丈夫か?部活動見学中に倒れたんだよ

咲也

覚えてねえか?

紗和

あ…

そうだ。私

朱里ちゃんの言葉が 昔の朱里ちゃんの言葉と重なって

倒れちゃったんだ

紗和

迷惑かけてごめんなさい

朱里

い~のい~の!

朱里

気にしない気にしない

雅紀

朱里ちゃんの誘い方が強引すぎたんだよう

咲也

俺もそう思う

朱里

ちょっとお!私を悪者にしないでぇ~

朱里

さ、紗和もなんか言ってよぉ~

紗和

朱里ちゃんのせいじゃないよ。

紗和

私のせい…だから、

ポンッ

紗和

…え?

咲也くんの手が私の頭に乗っている

咲也

まぁ…色々あるよな

紗和

…そうだね

朱里

えっ!?なになにっ!?
色々?

雅紀

朱里ちゃんは少し静かにした方がいいと思うよ~

紗和

(久々に疲労を感じたなぁ)

紗和

(でも、なんかあーやって皆とキャッキャするのも悪くないかも)

咲也

よっ

紗和

わ!咲也くん

咲也

なんかいる?

紗和

ん~…いまは特に…

紗和

なんか喉に通らなさそうなの

咲也

これは?いちごみるく。飲めそ?

咲也

飲み物なら通るんじゃね

紗和

確かに…

紗和

(咲也くんって意外と優しいんだ)

紗和

(あと、いちごみるくってチョイス可愛い)

紗和

あっ…お金、

咲也

いーいー。

咲也くんはぶっきらぼうだけど 本当に優しい

甘えすぎたらダメだってわかる

咲也

…朱里って奴さ、前からあーなの?

紗和

ん、朱里ちゃんは…

紗和

(ここでペラペラ喋るのも違うよね)

紗和

(だからって嘘もつけない)

紗和

(でも…)

咲也

紗和って思ったこと言わないよな

紗和

…気づいてたの?

咲也

言葉を選んでるっつーか、気を使ってるっつーか…

紗和

(そっか…わたし、)

紗和

(話すより考えることの方が多いのかも)

咲也

今もだろ?

紗和

え?

咲也

今も、なんか考えてる

咲也

俺の前だったら気ぃ使うなよ

紗和

いつから…わたしが、そうって気づいてたの?

咲也

ぶつかった時から

咲也

俺、最初怖いやつだと思ったろ?
表情で気づいたから

咲也

できるだけ、優しくしてた…

紗和

(そうだったんだ。優しいんだな)

咲也

優しいと思った?

紗和

え…?

紗和

えっと、、あれなの?

紗和

気持ちが読めるやつ…

咲也

はぁ?ちげーよ紗和の顔に全部書いてんだよ

咲也

だから分かるんだよ

咲也くんにはさらけだせるかな

紗和

咲也くん、私ね

紗和

小学校まではこんなじゃなかったよ

紗和

変わっちゃったのは中学から

中学時代ー

朱里

紗和~!同クラ!!

紗和

朱里!!やったぁ!

紗和

1年間絶対楽しいね♪♪

朱里

うんうん!でさ、私ね部活入ろうと思うの!

朱里

紗和はどう?

紗和

んー…見学していいのあったら入ろうかな

朱里

出来れば一緒のはいりたい!

紗和

え!いーじゃん!いいじゃん!

朱里

よしっ!私はバスケに決めた!

紗和

バスケ?

朱里

うん!絶対バスケ部!

紗和

ん~、じゃあ私は辞めとこうかな

朱里

え?でも紗和5年の時のクラブバスケじゃなかった?

紗和

でももうできないかも

朱里

いいじゃん~入ろうよ~

部活ー

朱里

おぉ!紗和ナイッシュ!

朱里

最近シュート百発百中じゃない?!

紗和

それは言い過ぎだよ~

朱里

次のスタメン候補だねっ!
よろしく!

紗和

(スタメン…)

紗和

試合にでるのはまだ早いかな~

朱里

そんなこと言ったら一生できない。
ほらっ!がんばるぞぉー!

モブA

紗和ちゃん。ちょっといい?

紗和

うん!まってて

ドンッ

紗和

っ、

紗和

痛い、どうして、?

モブA

調子乗りすぎ。ふざけんな

モブB

アンタの実力でスタメンとかふざけてる?

モブA

どうせ朱里に媚び売りまくってんだろ?

モブA

あ?違う?

モブB

なんか言えよ

紗和

…ちがう、朱里は、

紗和

友達…なの。

モブA

思ってねーだろ朱里騙すんじゃねーよ

モブB

どうせ朱里と一緒にいたらスタメン入れると思ったんだろ?

紗和

(違う…違うのに声が出ない)

紗和

(助けて…朱里、)

朱里

3人ともここで何してるの?

モブA

あ、朱里~!

モブA

紗和ちゃんが先輩に失礼な態度とってたから少し注意してたの

朱里

そうなの?紗和

紗和

(ちがう、ちがうよ)

紗和

…ちがう。

紗和

(お願い、信じて…)

朱里

どういう態度かは見てないからわかんないけど、ダメだからね。

朱里

先輩は敬わなくちゃ

紗和

ほんとに、ちがうの!

朱里

はいはい。自分では気づいてなくても周りから注意されたなら受け止めなくちゃ

朱里

スタメンなんだからしっかりしな

朱里

そういう甘えた態度がプレーに影響するの。

紗和

(あぁ、…もうだめだ)

モブB

紗和ちゃん気をつけてねぇ♡

その日から自分の意見を言うのが怖くて

朱里ちゃんが怖くて

紗和

あ、朱里!

モブA

気安く呼び捨てで呼ぶなよ

紗和

…え?

朱里

どうした~?紗和

ほんとは朱里ちゃんに 相談したかった

紗和

ううん、ごめんなんでもない。

紗和

朱里ちゃん

朱里

なに急に笑
今まで通りでいいよなんか変だし

紗和

私…

紗和

(声が出ない)

紗和

(何も言えない)

紗和

(怖い)

朱里

うん。わかった。

朱里

練習できそ?

紗和

…うん!

朱里ちゃんは優しい

でも優しすぎると見えないものがある

朱里ちゃんはそれからずっと気づかなかった

私が意地悪されていることも

紗和

っていう感じで私はこうなっちゃったの

咲也

よく分かんねぇけど

咲也

本当に色々あったんだな

紗和

…うん。

咲也

これからは、俺に相談すればいいから

咲也

俺を利用すればいいから

咲也

わかった?

紗和

う…はい。

咲也

なんだそれ笑嫌なのか?笑笑

紗和

ち、違うよぉ~!!笑

咲也

ほら、紗和はそうやって笑った方が可愛い

咲也くん

私はハッキリ気づいた

私、あなたの事が好き。

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