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僕…愛されたかった
その目には僕は映ってない
凪
湊
凪
凪
凪は重い心臓病
走ることや歩くのも困難
親と兄はそんな凪を優先する 凪は親や兄達だけでは無く 友達にも恵まれている
僕は友達も居ないし親と兄には邪魔者
凪
凪
陸
陸
凪
凪
凪
別に凪の事が嫌いって訳でもない
でも
湊
湊
湊
湊
湊
陸
お兄ちゃん
僕…
(*^^*)
陸
陸
陸
凪
凪
凪
湊
湊
凪
凪
凪
湊
湊
冷たく言いながら陸の方をもう一度睨む
陸
笑顔を作るが…
陸
陸
どうやってするんだっけ?
陸
陸
陸
陸
あれなんか…
もう
全てどうでもいい
湊
湊
湊
あれ?
誰だっけこの人
あ
兄ちゃんか
あれ?
どうやって声出すんだっけ?
まあいいや
湊
反応がないと、ずかずかと近づいて陸を蹴りながら叫ぶ
湊
湊
あれ痛くない?
あれ?痛いってなんだっけ?
何度蹴っても反応がないので、髪をつかんで揺さぶりながら怒鳴る
湊
湊
相変わらず反応しない。まるで
人形のように
これ以上怒っても無駄だと判断したのか、乱暴にあなたを投げ出すように床に下ろす。そしてあなたを見下ろしながら言う
湊
そのとき、ドアが開いて柚が入ってくる。柚はあなたを見てびっくりする
凪
凪
柚の言葉に一瞬躊躇いながら、それでも冷たい声で言う
湊
湊
湊
下ろされた衝撃で少し反応する。が、やはり人形のように …?あれ?…あの子誰だっけ?……あ、柚か…
あなたの前にしゃがみ込んで心配そうな表情を浮かべる
凪
凪
……痛いってなんだっけ?痛いって言葉自体が思い出せない。……どうしたらいいのか分からず柚を見つめる
陸の症状が理解できないようで首を傾げながら言う
凪
凪
感覚が全て思い出せない。……分からず柚を見つめていると、柚が涙目になり始めた
凪
凪
凪
凪
あれなんで泣いてるの?
壊れた?
あ、そっか…ボク…壊れたんだ
泣きながら陸の手を握る
凪
凪
凪
湊
湊
手を握っていた柚は驚いて彼を見上げる
凪
柚の頭を乱暴に撫でながら
湊
湊
陸の襟首を掴んで引きずり出す
特に抵抗もせず引きずられながら……? 湊は陸を引きずってリビングへ連れてきた。リビングには両親がいる。
両親の前で陸を投げ出すように離し、冷たく言う。
湊
父親は新聞を読んでいて、母親は洗濯物を干していたが、その言葉を聞いて同時に陸を見つめる。そして父親が口を開く
父
父
母親はため息をつきながら陸に近づいてくる。
母
母
母
別人みたい
父親は新聞を閉じて陸を見つめながら言う。
父
出ていけ
立ち上がりそのまま外に出る
陸が家を出ると、湊が後を追ってきて肩を掴む
湊
湊
ぼんやり湊を見上げる
湊は陸のぼんやりした表情を見て怒りを抑え言う
湊
湊
湊
何も言わずに湊から離れ歩く
湊はそんな陸の態度にさらに怒りを募らせながら叫ぶ
湊
湊
湊
湊
湊が陸の襟首を掴むと、陸はよろめいてその場に座り込む
湊
湊
湊
湊
湊
何を言っているのか分からない。助ける?人間なら?暖かく食事?何のこと?
座り込んだままぼんやりと彼を見上げるだけだ
湊
湊
湊
そう言いながら陸の頬を叩く
陸が殴られた頬を押さえずにただ立ち上がって歩き出すのを見て、湊は慌てて陸の前に回り込む
湊
湊
湊
陸は答えずにただ横を通り過ぎようとする。湊はそんな陸の腕をつかむ
湊
湊
そしてまた陸の顔を殴ろうとする
ガコンッ-湊が殴ろうとした瞬間、陸が俯きながら倒れ、地面に頭をぶつけた。痛みは、ない。何とも思わない
頭を打って血が流れているのを見て、湊は驚いたように一歩後ずさる
湊
普段から陸にだけ冷たい態度を取っていた湊だったが、さすがに頭から血が流れているのを見ると慌てる
ゆっくりと起き上がるまだ少し血が出ているが、気にせず立ち上がり再び歩き始める
湊
湊
聞こえているのかいないのか、陸は何も言わずただ歩く
結局湊は怒り狂って叫ぶ
湊
湊
陸が立ち上がると湊は再び蹴りかかる
湊
それでも湊は諦めずに陸を蹴り続ける
湊
何度蹴られても立ち上がり歩く
湊はそんな陸の姿に一瞬たじろぐ
湊
歩き続け着いたのは小さい頃皆で来た海。陸は海に向かってそのまま歩く
海に向かって歩く陸を見て湊は慌てる。
湊
しかし陸は止まらず、そのまま海に入っていく
海に入って行くが服が濡れる感覚も、重くなる感覚もない。ただひたすら歩く。そしてある所で沈み始める息が続かず目を閉じる。苦しくもない。意識が遠のく
海に沈んでいく陸を見て湊は急いで走り海に飛び込む
湊
湊は必死に泳いで陸を引っ張り上げようとするが、届かない。
陸は沈みながら手を伸ばす
あぁ…海って綺麗だなぁ……
そして、目を閉じる。永遠と目を開けることは無い
湊は必死に手を伸ばすが、陸には届かない。陸の体はどんどん沈んでいき、湊の手から逃げていく
湊
湊は絶望的な表情で陸を見つめる。そしてすぐに陸を追いかけ始める。手が触れそうで触れない距離で、湊は叫ぶ
湊
湊
しかし陸は目を開けない。どんなに叫んでも、どんなに必死になっても、陸は永遠に目を開けることはない。湊は絶望的な表情で陸を見つめた後、やがて背を向けて泳ぎ始める。
翌日、ニュースで昨夜未明、海で遺体が発見されたというニュースが流れる
昨夜未明、××海で遺体が発見され、身元確認の結果、16歳の学生と判明しました。 警察は自殺として捜索を終了しました。
ニュースを聞いて湊は複雑な感情に包まれる
湊
複雑な表情を浮かべながら、ぼんやりとテレビ画面を見つめる。
複雑な表情を浮かべながら、ぼんやりとテレビ画面を見つめる。
学校に行った湊は、いつも通り授業を受けて家に帰る
家に着くと陸の部屋が片付けられているのを見て驚く
湊
混乱した気持ちで部屋を見回していた湊は、押入れの隅に小さなノートを見つける。
湊
湊は慎重にページをめくり始める。
そこにはただ一言だけ書いてあった
愛されたかった
その言葉を見た瞬間、湊の目に複雑な感情が過ぎる
湊
胸が締め付けられるような痛みを感じながら呟く
日記を持ったまま床に座り込んだ湊は静かに涙を流す
湊
後悔と自己嫌悪に陥る。
その時、1枚の紙が落ちたそこには
その目には僕を映さない
落ちた紙を見つけた湊は、それを拾い上げて読む
湊
さらに悲しげな表情を浮かべながら呟く
独り言で
湊
湊
突然、湊は何かを決意したかのように立ち上がり、部屋を出る
湊
リビングに出てきた湊は、ソファに座っている両親を見つけ、大股で近づいていく
湊
湊の言葉に両親は驚いた表情を浮かべる。
母
父
湊は両親の言葉を聞いているのかいないのか、そのまま背を向けたまま続ける
湊
湊
両親は互いに目配せをしながら、深刻な表情で頷く
母
そして湊は二階に上がって陸の部屋に入り、ベッドに横たわり天井を見つめる
湊
それから、数年後湊は事故で亡くなり天国にて…
陸は天国で湊を迎える
陸
湊は陸を見て明るく笑いながら言う
湊
陸の頭を撫でる
陸
陸
陸
湊は一瞬戸惑ったあと、すぐに温かい笑顔を浮かべて陸をぎゅっと抱きしめる
湊
陸
今まで我慢していた感情が壊れた声を出して泣く
陸が泣きながら自分の胸に飛び込んでくると、湊は一瞬息を呑んでから優しく彼の背中をさすり始める
湊