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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

湊さんと明日香が柊くんの就職祝いパーティーの話をしていた頃

シンは何をしていたかというと

sideシン

シンがアルバイトしている塾にて

シン

……はぁ。

柊くん

最近ため息ついてること多いけど

柊くん

何かあったの?

シン

……湊さんと喧嘩してしまって。

シン

……俺が悪いんです。

シン

……佐久間先生に嫉妬するなんて。

柊くん

……孝之に?

シン

湊さんは自分の気持ちに向き合って

シン

そのうえで俺を選んでくれて

シン

恋人だって紹介してくれたのに。

シン

……いつまでも過去に囚われてるのは

シン

……俺のほうで。

シン

……あんな顔、させたくなんてなかったのに。

柊くん

……。

柊くん

……慎太郎はずっとこのままでもいいの?

シン

……嫌です。

シン

……本当は湊さんのこと抱きしめたいし

シン

……キスだってしたい。

シン

……仲直りしたいです。

柊くん

じゃあ、そのきっかけ作ってあげよっか?

シン

えっ?

柊くん

俺、就職が決まったんだ。

シン

それはおめでとうございます。

柊くん

ありがとう。

柊くん

それで

♪line着信音

シン

すみません。

シン

……湊さんから?

シン

……柊さんの就職祝いパーティー?

柊くん

明日香がやるって張り切ってて。

柊くん

慎太郎にも来て欲しいんだけど

柊くん

……どうかな?

シン

もちろん。行きます。

シン

柊さんにはいつもお世話になっているので。

柊くん

ありがとう。明日香も喜ぶよ。

柊くん

もちろん、晃さんにも声かけてるから。

シン

……ありがとうございます、柊さん。

柊くん

俺は何もしてないよ。

柊くん

仲直りできるかは慎太郎次第だから。

柊くん

じゃあ、帰ろっか。

シン

はい。

ーlineー

シン

分かりました。

シン

俺も柊さんに誘われたので行きます。

そしてむかえた

パーティー当日

side湊さん

明日香

料理作るの手伝ってくれてありがとね、晃さん。

湊さん

役に立てたんならよかったよ。

明日香

で、シンとは仲直りできたの?

湊さん

いや、相変わらず避けられまくって

湊さん

……できなかったよ。

明日香

シンって結構意地っ張りなところあるからな

明日香

まぁ、こうなるんじゃないかって思って

明日香

ちゃんと準備しておいたよ。

明日香

ジャーン!

湊さん

くじ?

明日香

これ使って王様ゲームしようと思って。

湊さん

はぁ!?王様ゲーム?

明日香

そう。王様の命令は絶対なんだよ?

明日香

だから、俺と柊くんで2人が仲直りできるような

明日香

命令したらいいじゃんって。

明日香

ね、名案でしょう?

湊さん

いやいや、仮にお前か柊くんが王様になれたとして

湊さん

俺とシンの番号が分からなきゃ意味ねぇだろ。

明日香

番号なら分かるよ。

湊さん

えっ?

明日香

俺と柊くんが協力するんだから

明日香

あとは晃さんの番号さえわかれば

明日香

シンのは分からなくても消去法で分かるんだよ。

湊さん

でもどうやってシンに気づかれずに伝えるんだ。

明日香

……うーん、そうだね(顎に手を当てて考える)

明日香

俺か柊くんが王様になれたら

明日香

引いた番号の数だけ

明日香

俺たちにウィンクするっていうのはどうかな?

湊さん

はぁ!?う、ウィンク!?

湊さん

さすがにバレるんじゃねぇか。

湊さん

そんなこといつもしてねぇんだから。

明日香

うーん、どうだろう?

明日香

いつものシンならすぐに気づいて怒り出すと思うけど

明日香

今のシンは晃さんといるのが気まずくて

明日香

いつもみたいにまじまじ見たりしないんじゃないかな。

湊さん

……そうだよな、気づかないよな。

湊さん

(……気づかれちゃいけねぇのに)

湊さん

(……どうして寂しいって思ってんのかな、俺)

明日香

大丈夫だよ、晃さん。

明日香

絶対、シンと仲直りできるよ。

湊さん

……ありがとな、明日香。

明日香

お礼は晃さんが王様になった時

明日香

俺と柊くんがイチャイチャできる命令でいいからさ。

明日香

忘れないでよね。

湊さん

……分かったよ。

それから

柊くんとシンがそろったところで

パァーン🎉

明日香

柊くん、就職おめでとう!

湊さん

おめでとう、柊くん。

シン

おめでとうございます、柊さん。

柊くん

ありがとう。明日香、慎太郎。

柊くん

晃さんもありがとうございます。

明日香

今日は晃さんにも手伝ってもらって

明日香

柊くんの好物たくさん作ったから

明日香

冷めないうちに早く食べよう。

明日香

はい、あーん?

柊くん

(もぐもぐ)……おいしい。

明日香

よかったー。たくさんあるからいっぱい食べてね。

柊くん

うん。

湊さん

……シン。お前も好きだろ
(シンの好物を取り分け、その皿をシンの目の前に置く)

シン

……ありがとうございます。

湊さん

飲み物は何がいい?

湊さん

湊さんがついでやるよ。

シン

……じゃあ、オレンジジュースで。

湊さん

オレンジな、はい。

シン

……ありがとうございます。

湊さん

お、俺もオレンジジュースにしようかな!

湊さん

な、乾杯しようぜ!

湊さん

乾杯!

シン

……乾杯。

シン

……。

湊さん

……。

湊さん

(……全然話が続かない。……気まずい。)

シンとの会話は弾まないまま……。

そんな中、気まずい雰囲気を打ち破ったのは

明日香

パーティーといえばやっぱ王様ゲームだよね。

明日香

はい、みんな引いて引いて!

明日香

ほら、シンも。

シン

何で俺がこんなこと付き合わねぇといけねぇんだよ。

明日香

晃さんと仲直りしたくねえの?(シンの耳元で)

シン

……分かったよ、やればいいんだろ。

明日香

みんな引いたね。

明日香

王様だーれだ!

柊くん

俺。

湊さん

(柊くんが王様!)

湊さん

(……俺が引いたのは)

湊さん

(柊くんにウィンクする)

明日香

じゃあ王様、命令をどうぞ。

柊くん

……じゃあ、1番と3番がお互いに好きなところを言う。

湊さん

柊くん!?

明日香

1番は晃さんか。

明日香

2番が俺だから。3番は……。(シンの方を見る)

シン

……俺だけど。

明日香

柊くん、シンに晃さんの好きなところを言わせるなんて

明日香

時間がいくらあっても足りないって。

湊さん

明日香、お前まで何言いだしてんだ!

明日香

何って事実でしょ。

湊さん

////(目を泳がせる)

柊くん

じゃあ、お互いに3つずつ

柊くん

順番は番号が早かった晃さんからで。

湊さん

俺から!?

湊さん

……。

明日香

晃さん、王様の命令は絶対だよ。

湊さん

……分かってるよ。

湊さん

……いつも俺のこと

湊さん

……気にかけてくれるところ。

シン

……俺のこと意識しすぎて、

シン

ときどき目そらすところ。

湊さん

そ、そんなことしてねぇだろ。

シン

してんだろ、今まさに。
(湊さんの顔を自分の方に向ける)

湊さん

///(目を泳がせる)

シン

……湊さんの番ですよ。

湊さん

……一緒にいて自然体でいられるところ。

シン

口は素直じゃないくせに体は素直なところ。
(湊さんの胸元をなでる)

湊さん

へ、変なこと言うな!

シン

本当のことじゃないですか(耳元で囁く)

湊さん

///(囁かれた方の耳を押さえる)

シン

(ニヤリ)

湊さん

(何なんだよ。さっきまでずっと俺のこと避けてたくせに)

明日香

晃さん、最後の1つは?

明日香

固まってないで早く言ってよ。

湊さん

……そう急かすなよ。

湊さん

……。

湊さん

……し、しつけぇくらい

湊さん

……俺を好きなところ。

ギュッ

湊さん

お、おい!

シン

……俺も好きです。

シン

……俺のこと

シン

……好きでいてくれるところ。

明日香

はいはい、しゅーりょー。次いくよー。

シン

……。(ムスッ)

明日香

王様だーれだ。

明日香

あ、俺だ。

湊さん

(今度は明日香か)

湊さん

(明日香にウィンクする)

シン

……。

明日香

じゃあ、3番が2番にキスする。

湊さん

明日香!?

明日香

3番は晃さんかぁ。(ニヤリ)

湊さん

(……白々しいぞ、明日香)

明日香

じゃあ、2番は?

シン

……俺。

明日香

よかったなー、シン。

明日香

晃さんがキスしてくれるぞ。

湊さん

そんなことできな

明日香

王様の命令は絶対だよ?晃さん。

湊さん

……分かったよ。やればいいんだろ、やれば。

チュッ

明日香

ちぇっ、ほっぺか~。

湊さん

そんなほいほい、人前でき、キスなんてできるか!

明日香

前に海でキスしてたくせに。

湊さん

あ、あれは……///

明日香

まぁ、いいや。

明日香

次、次行こう。

明日香

王様だーれだ。

湊さん

……俺だ。

明日香

晃さんかぁー。(ニヤリ)

明日香

(晃さんにウィンクする)

湊さん

(明日香とは約束があるからな。)

湊さん

(柊くんの方に目を向ける)

シン

……。

湊さん

……じゃあ、3番が1番にハグする。

明日香

柊くん、早くー。(腕を広げる)

ギュッ

柊くん

……明日香、くるしい。

明日香

……もう少しだけ、このままでいたい。

シン

王様ゲームはもう終わりでいいのか?

明日香

……まだやる。

しぶしぶといった感じで明日香は

柊くんから離れると

再度くじをみんなの目の前に差し出す

明日香

王様だーれだ。

柊くん

……俺。

明日香

今日の主役はツイてるね!さすが柊くん!

明日香

王様、命令をどうぞ。

柊くん

……3番が1番に相手が知らない真実を打ち明ける。

シン

柊さん?それってどういう

湊さん

シン、この間はごめん。

湊さん

あの日飲み過ぎたのは

湊さん

佐久間先生に勧められたからってより

湊さん

お前の話をしてたからなんだ。

シン

……俺の話?

湊さん

お前が大学受験に集中するために

湊さん

俺に会いに来なくなった半年と少しの間

湊さん

学校でどう過ごしてたのか

湊さん

佐久間先生は話してくれたんだ。

湊さん

その時の様子が目に浮かぶようで

湊さん

微笑ましくて、つい飲み過ぎた。

湊さん

……俺はもう、とっくに

湊さん

佐久間先生への想いは吹っ切れてるんだ。

湊さん

……お前のおかげでな。(シンの頭をなでる)

湊さん

俺が今好きなのは香月慎太郎、お前だよ。

ギュッ

シン

いつまでも過去のことを気にして

シン

あんなこと言ってすみませんでした。

シン

俺は湊さんのことが好きすぎるので

シン

あんたのことになると冷静ではいられないんです。

湊さん

知ってるよ、そんなこと。

湊さん

そういうところも含めて

湊さん

そういうところも知ったうえで

湊さん

俺はお前の隣にいることを選んだんだ。

俺を抱きしめるシンの腕の力が強くなる

シン

……帰ったらあんたのこと抱きますから

シン

……逃げないでくださいね。(湊さんの耳元で囁く)

湊さん

……逃げてたのはお前の方だろうが。

湊さん

……ばか。

こうして俺たちは

仲直りに成功したのだった。

明日香

はいはい王様ゲーム終了!

明日香

それ以上イチャイチャしたいんだったら

明日香

2人とも帰ってよね。

明日香

俺だって、柊くんともっとイチイチャしたいの

明日香

我慢してるんだからさ。

シン

……英、ありがとな。

明日香

……俺は別にパーティーを盛り上げたかっただけだから。

シン

柊さんもありがとうございました。

柊くん

俺は何もしてないよ。

柊くん

ただきっかけを作っただけ。

シン

俺たち、今日はもう帰りますから。

シン

また明日、塾で。

柊くん

うん。またね、慎太郎。

湊さん

ちょっと待ってて、シン。

湊さん

明日香、柊くん今日はありがとう。

湊さん

またな。

明日香

またね、晃さん。

柊くんの家を後にした俺たちは

ほとんど言葉を交わすこともなく

ただただ家路を急ぐのだった。

kumazuki

家に帰ってからの2人のお話は

kumazuki

afterとして公開予定です。

kumazuki

リクエスト、攻める湊さんにお応えするお話にしたいと思っています。

kumazuki

楽しみにしていただけると嬉しいです。

kumazuki

長い長いお話を

kumazuki

ここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。

kumazuki

コメント&リクエストをいただけると、とても嬉しいです。

kumazuki

それでは次回のお話でお会いしましょう。

みなしょー夢小説 小話

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コメント

1

ユーザー

最高でした! 次のお話を楽しみにしてます😊

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