ザワザワ………
(どっこかなー?)
………………
あー!見っけ!おーい!
………遅い
ごめんね!会場が広いから〜!
会場のせいじゃない、お前が方向音痴なんだ
えっ!?嘘!?
あはは〜………………
ちょっ、目をそらさないで!?
もう!皆酷い!
事実だけど
ひどーい!
まぁまぁ落ち着いて………
ほら、あっちに美味しいご飯があるよ?
ご飯!食べるー!
…………餓鬼かよ、お前
なんでー?美味しいご飯だよ?
綺麗なドレス選んだんだから
馬子にも衣装、だったか
え!?dis!?
そうよ、dis
むぅ………
はいはい、あんたは拗ねてても可愛いんだから
急に褒めるの!?
見てて飽きないよね、一生遊べる
私、遊ばれてる………?
ほら!美味しそうなの取ってきたから!
やったぁ!
チョッロ…………
それにしても??が出るのはいがーい!
人嫌いなのに………
………………から
ふぇ?
あんたが出るって言うから
??
あんただけじゃ心配だし、彼奴らは手出さないか心配だし
おい、失礼だぞ
合意無しはしないよ………
まっ、2人ともヘタレだからいいけど
………………お前
ステイ!ステイ!
周りの賑やかな喧騒の中に
消えていく会話は
今も記憶に残っていて
どれも、ただの一度きりで
だから、忘れられない
…………………
いいの?ダンスパーティー
うん!ちょっと疲れちゃった
あんたなら楽しそう!とか言ってやりそうだけど
そう言って私の隣に立つ
視線は空に注がれたまま
あ……………
え?なになに!?
流れ星
え!?私見てない!
ぼーっとしてるからでしょ?
えー!お願いごとしたかったのにー!
何願うつもりだったの?
え?うーん………
今考えるのね………
………………4人で
ずっと幸せにいられたらなって
…………………これ
彼女は自分の首から
ネックレスを外すと
私に手渡した
え?
………鍵
かぎ?
私達が幸せになるための鍵は
…………あんただから
私達を繋いだのも
訳わかんないことに巻き込むのも
全部あんたなんだから
責任、取ってもらうから
あんたが鍵なの
私達を繋ぐ、ね
…………………
きっと彼女は本心を言ってくれた
こんな私でも
皆を繋げてるのかな
輝く星を見上げても
答えは帰って来なくて
_____のことも
私のことも
知らないのに……まだ
言えないのに………
うん………
幸せの鍵………
それはなんかやめて
えっ?
なんで!?
………そんな重いものじゃないからよ
………ふふ
でも!
嬉しいよ!
私は彼女に駆け寄って抱きついた
ちょっ、急に何すんのよ!
そうは言いつつも
両手で私を抱き締め返している
変わらない優しさが
変わらない愛しさが
どうか、彼女を
壊してしまわぬように
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