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水族館を堪能した二人は海岸へ行き、缶コーヒー片手に砂浜の手前のコンクリの縁に腰かけた。 ずっとくっつき何度もキスをしては海を眺めた。
もう11月なのに歩くと暑いぐらいだった。
入水したら苦しいだろうな
なぜかわからない、そんなとんでもないことが、愛夜子の頭の中に浮かんだ。 今、幸せ過ぎておかしくなっちゃったんだろうか?
里志
愛夜子が変なことを考えた直後に、まるで見透かしたかのように里志が言う。
愛夜子
里志
里志は、いつかのあの日、口にしたことをまた言った。
愛夜子
里志
時々愛夜子は、誰かにしゃべらされているような感覚を憶える。なぜ今のような言葉を吐いたのかも自分でよくわからない。
里志
グイ! 強く自分のほうへ愛夜子を向かせ口づける里志。
愛夜子
そして愛夜子は持参していたデジカメを取り出し
愛夜子
とカメラのモニターを見せて行く。
里志
愛夜子
ロマンチックな海月の世界……の後、二人は焼き肉へ行った。
里志
愛夜子
里志
愛夜子
パクパクパク。
愛夜子は子どもの頃から焼き肉が大好きだ。
愛夜子
里志
愛夜子
悪戯っぽく笑っている愛夜子。
里志
と里志。
愛夜子
おなかも満たされ、楽しいドライブ。
助手席から愛夜子が人差し指で里志の太ももをなぞる。
里志
愛夜子
里志
里志も同じことを考えていたらしい。
***
愛夜子
パネルを指さす愛夜子。まるでお姫様の部屋のような雰囲気。愛夜子の部屋もそんな感じだが。
早速部屋に入ると、興奮気味の里志が熱く愛夜子の手を握った。少し痛い程に。
里志の耳元に
愛夜子
と囁く愛夜子。
里志は欲望を抑えるのが大変だけど、愛夜子が心を開いてくれることが嬉しい。
里志
と言って愛夜子の隣に座り、細い腰を抱いている。
愛夜子
里志
愛夜子
里志は、なんとなく感じていた、そういうことを。
里志
愛夜子
里志
愛夜子
里志は、切なくなって来た。性虐待以外にも山ほど、この華奢な体で一心に苦労を受け止めて来たのだろうと、愛夜子を健気に感じ辛くなった。
愛夜子
里志
愛夜子
里志
愛夜子
愛夜子はとても複雑だ。人として、彼女の心身がとても心配だ。そして嫉妬心は否めない。
里志
愛夜子
里志
愛夜子を自分のほうに向かせ強く抱く里志。
愛夜子
里志
見つめ合う二人。
里志は時々、愛夜子が幻影に感じる瞬間がある。なぜなのかわからない。消えてしまいそうで怖くなる。
愛夜子
里志
愛夜子
里志
愛夜子
里志は改めて思った。島根から上京し、たった一人で立っている愛夜子のことを。東京に実家のある里志には理解出来ない孤独感もあるかも知れないなと。
愛夜子
里志
愛夜子
*
――――愛夜子は思い出そうとしている。父親に抱かれている幼い頃の自分を。優しく朧気な記憶の中で、自分が嬉しそうにしているところを。
*
ホテルで4時間求め合い、大切にし合った二人。 愛夜子と里志は一日を愛で塗り尽くした。 やがて宵の口から夜へと。 愛夜子を送り届ける里志。
とても、離れがたい。淋しい。
はやく、里志と生活を共にしたい
強く願う愛夜子。それは里志も同じだ。
***
愛夜子
里志
愛夜子
愛夜子を部屋まで送り届ける里志。もちろんキス。二人の重ねた唇は暫く離れない。
里志
愛夜子
里志
そっと、ゆっくり扉が閉まった。
幸せの羽衣をずっと纏っている愛夜子。 シャワーを浴び、ネグリジェに着替えると、今日の想い出をさっそく見返す。カメラの画像をパソコンへ移した。 うっとりする程の海の生き物たちのしなやかさ。
愛夜子
愛夜子は喜びで胸がいっぱいだ。
里志は朝が早い。今の現場は東京のはずれだ。
里志
ガレージに人影が見える。 里志は、古い建物だが駐車場付きの一戸建てを借り住んでいるのだ。
望子?
もう夜の9時も過ぎていた。望子も明日仕事のはずだ。 車が近づくと望子はガレージからどけた。 里志は車を停め、降りた。
里志
望子
里志
望子
身重な望子を晩秋の夜、外に立たせておくわけには行かない。
里志
望子と里志は家に入った。
望子
望子がまた言い始めた。
里志
望子
里志
望子
里志
望子
里志
望子
里志は興奮し、自分が偽善者のようにも思えて来る。
でも
いや違う。望子を悪く言いたくないが、父親がいないだけじゃなく、こんな望子のもとへ生まれ、子どもは果たして幸せなのだろうか?
と考え込む。
里志
むくれている望子。 望子の家まで車で20分もかからない。
車内では重苦しい沈黙が続いた。 そして望子のマンションに着いた。
里志
望子
望子はそれだけ言うと、サッと車を降りマンションへ入って行った。
***
色街で幅を利かすルーリラは今日も繁盛している。
ルーリラ店長
佐竹輝夫(さたけてるお)恰幅の良い61才の男性。全国に手広く『焼き肉店MARI』を展開している大手企業の大社長だ。
恋海がお気に入り。
佐竹
ルーリラ店長
少しすると、スタッフが佐竹を廊下へ案内した。
愛夜子
丁寧にお辞儀をする恋海。水色の胸元が大きく開いたドレスを着ている。
佐竹
愛夜子
スッと佐竹と腕を組みエスコートする恋海。 佐竹は恋海の腰を抱き、歩く。
部屋に到着だ。
愛夜子
佐竹
愛夜子
佐竹
ソファへ隣同士に座る二人。ピタッと体を寄せて来る佐竹。 佐竹の取り出したタバコに火をつける恋海。
煙を吐いた後佐竹が話し始めた。
佐竹
愛夜子
佐竹
愛夜子
佐竹
と言って、佐竹はタバコをもみ消した。
そしてすかさず恋海の腰をさらに抱き寄せ、向かい合わせで膝に乗せた。
佐竹
愛夜子
恋海とともに快楽の渦へ踏み込みながら佐竹が言った。
佐竹