コメント
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ああぁぁぁぁ…なにこれ?え?……え?(混乱)ブリキバースは初めて知ったけど…桃くんは黒の事好きなのに触れると傷つけてしまうって…切ないすぎる。青くんもなんか…すごい(語彙力なくてごめん。)こんなに切ないのは久しぶりに読んだ( ;ᯅ; )心がキューってなるような作品(*´▽`人)アリガトウ♡あまちゃ
😇😇😇😇😇😇😇😇😇 (語彙力)
attention mrnk (桃黒) ブリキバース 水視ずみ様のアイコンを使用しております
「っ、い"…」ポロポロ
俺は生涯
好きな人を幸せに出来ない。
ある晴れた いつも通りの1日
その日は一段と ウエスの機嫌が悪かった
桃
青
普段は優しく接してくれる彼
ここまでの強さで言い返されると 不安を示さずを得ない
桃
桃
少し考えると ちょっとした節が思い当たる
この世界では ウエス,ミスト,ブリキの 3種類の人間がいる
ミストはブリキに触れると 痛みを与えてしまう
その逆でウエスはブリキに触れると 快感、心地良さを与えるそうだ
ミストは常にウエスの下にいる
命令を聞いて 行動して。 ウエスに全力を注ぐ
悪い気はしないのだ。 心から「ウエス」が好きだから。
桃
青
彼の愛人はブリキの悠佑ことあにき。
でも
青
桃
青
青
桃
ミストはブリキを嫌う
約立たずで 出来損ないで 体調をすぐに崩すブリキ
それでも悠佑が好きだ
コンコンコンッ
軽くたたくと
黒
少しやつれた彼が顔を出す
黒
俺の姿を見るなり 恐怖を顕にした
桃
黒
彼はブリキの中でも貧弱な方だ
常に点滴と隣り合わせ
桃
黒
本当はこんなことしたくないんだ
好きな人には幸せでいてほしい。
俺の手なんか ちぎってやりたいのに
桃
なわけないだろう。 いつもひ弱な体で必死に生きている
桃
それでも 大好きな「ウエス」の言う事は聞きたいんだ
グイッ
黒
掴んだ手首はすぐに赤く染まる
ビリビリ バチバチとした痛覚が 悠佑を啄むようだった
桃
黒
桃
嘲笑ってそう言い放つ
桃
黒
桃
桃
黒
強く握った手首
苦痛に歪める顔
零れる涙が 甘そうで
桃
黒
黒
痛い痛いと嘆く様が
醜いほどに美しい
桃
桃
乱雑に舌を引っ張る
黒
黒
止まらない涙と 体に残る赤
黒
黒
意識が飛びそうな程に痙攣する彼
真っ赤に染まった舌から 手を離す
黒
黒
黒
黒
苦痛故、滑舌が機能していない
溢れ出る涙が悔しそうに下を濡らす
桃
黒
桃
黒
合わさった目は充血している
あぁ、
まただ
桃
黒
桃
黒
桃
パチンッと額にデコピンをかます
普通の人間の感じる 数百倍で痛みが襲って
倒れるように蹲った
黒
苦痛は声にならない
桃
もう1押しかと彼に手を伸ばすと
青
桃
彼が
止めに来た
妙に頭が冷静になって
そっと下を見る
桃
激痛に苦しみ震える悠佑
荒々しく散った赤は 全て自分が触れた所だった
黒
弱々しい声で伸ばした手を さっと青髪の彼が掴む
黒
痛くない、安心する、 そんな事を言いたげに ほっと彼は一息ついた
青
桃
違う、俺が好きなのは悠佑なのに
本能は苦しくウエスを求めて
ブリキを嫌う
桃
こういう運命なんだ。
青
彼が出ていき訪れる静寂
俺の手を自分頬にあてて 静かに涙を零す悠佑
黒
俺の手が心地良いのか ずっと握りしめて離さない
可愛い。小動物みたいで。
俺がミストだったら 彼に触れないなんて考えられない
狂わせてまで彼に触れるだろう
青
黒
ふわりと前髪をあげると 赤くなった額が見える
相当痛かったのか そこの近くに手を持っていくことを 拒まれた
黒
たどたどしい口調で 頬を捉えられる
青
出来る限り普通を装って 君を見つめると
黒
恥ずかしいのか 優しい桃色が頬にさす
青
青
チュッ
なんて音を立てて唇が触れ合う
口元は緩みきっていて 簡単に舌を入れ込むことが出来た
黒
痛みとは違う「快感」へ 感情は傾き
幸せそうに目を瞑る
青
掻き回す口の中
自分の舌に感じる 甘い味
彼が 俺だけを求めるようにして欲しかった。
ないこの事を見ずに
俺がいないと何も出来ない か弱い悠佑でいて欲しかった
他のやつは要らない
青
黒
口を離して 痛みが和らいだ顔の彼を見つめ 優越感に浸る
青
黒
黒
可愛い。そう思う
無邪気だ。本当に
俺がないこを利用して 悠佑に好かれようとしているなんて
知ったらきっと呆れられるだろうな
青
黒
黒
青
黒
笑いあって彼の今日を締めくくる
布団に身を包んで眠る彼の額に 優しくキスを落とした
桃
リビングに戻ると 悔しそうに拳を握りしめたないこが 話しかけてくる
青
なんとなく 続く言葉がわかる気がして
少し素っ気ない言の葉を実らせた
桃
桃
青
桃
桃
桃
桃
クワッと声を荒らげるないこが 少し大きく目を開いて口を閉じる
それはきっと
俺が 怒っていたから
青
真っ直ぐ見つめて できるだけ普通な声を出す
こんな事なんかで怯えるようじゃ 悠佑を好いているもの同士恥ずかしい。
桃
桃
桃
ないこが
ないこが悠佑の事を好きだ、なんて知っていた
それも随分昔から
倒れた悠佑に触れる事が出来ず 焦って俺を呼びに来たあの瞬間から
「コイツ、あにきの事好きなんや」
って。
昔は仲が良かったんだ。俺ら3人。
お互い許しあって愛し合って
それでも
そう長くは続かなかった
ブリキの本能によるウエスへの依存と 傷付き傷つける関係のミストとブリキ
仲良くなんて 出来なかった
青
青
青
青
今の言葉を
いい意味ととるのか 悪い意味ととるのか
ないこは複雑な表情を見せる
寂しそうに揺れるピアス
行き場の無い彼の手は 爪痕が刻まれていた
青
俺はその日初めて
桃
"自分"に怒りを顕にして零れた宝石を
そっと瞳に写し込んだ。