あたしの友達バングラデシュ！

今日も可愛いね

それも含めてまじ可愛すぎる

あたしに内緒でそんなことしてるんだ

しかもあたし抜きで

へぇー

楽しそうじゃん

軽々しく喋りかけてきたあの子に

メールしとかなくっちゃね。

これでもう邪魔できないね

あたしだけのもの

他の子なんか要らないんだから

ここがバングラデシュの家

あのあと、けっきょく寂しくって近所をウロウロしてたらバングラを見かけた。

だからあとをつけて家までお見送りしてあげた

とりあえず写真とちょっと周囲の確認と…

あれ？

どうして窓からこっち見てるの？

私が来ること分かってたの？

やばい。

やばい

でも周囲はもう暗くなってるから私のことが誰かまでは、まだ分からないはず

どうにかしてバレないようにしないと…！

(窓が閉まる音が聞こえる)

こっち来る？！

どうしようどうしようどうしよう

と、とにかくここから離れなくちゃ

(玄関のドアが開く音がする)

なんでバレたの…?！

周りは暗かったはず

なのになんで…？

………。

いや、きっと見間違いだよ

適当にあたしの名前を出しただけ

バレたとは限らないんだから

……でも

あのとき名前を呼んでくれた

あたしの名前を呼んでくれた

嬉しい

あたしのことだけ考えて欲しい！

あたしだけを見て欲しい！

あぁ

ほんっとうに愛してる

あたしだけのバングラデシュ

もう絶対離さない

でもまずは

邪魔者から消してあげる。

安心していいからね

あたしが守ってあげるから

―あれから少したった頃の放課後―

(にゃぽんがポケットを探る)

(教室のドアが勢いよく開く)

癒しのバングラデシュ…うぅ、尊い………