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ラト

イルミネーション♪

ラト

ふ・わ・ふ・わ♪

ラト

イルミネーション♪

ラト

ふ・わ・ふ・わ♪

ラトは、玄関で歌いながらイルミネーションの準備をしていた。

その光は、LEDライトではなく、紫色に輝く小さな炎だった。

この炎はどうやって作ったのか──

ラト

ママ〜!みて〜!
ふわふわ!ふわふわ〜!

母親

そうね。ふわふわね。

パンケーキを見てふわふわと叫ぶ少女。

彼女は不乱ラト。

これはラトが4歳の頃である。

ラト

あ!あれもふわふわ!

今度は綿菓子をみてふわふわと叫ぶラト。

母親

そうね。
食べたい?

ラト

食べたい!ふわふわ〜!

この時、ラトはとても幸せだった。

ただ、この幸せは徐々に崩壊していった。

バシッ

ラト

……??

ラトは殴られた。

母親によって。

母親

昔からうるさいのよアンタ!
ふわふわ ふわふわって!!
アタシの気持ちも考えなさいよ!
アンタがふわふわって言う度にアタシが周りから変な目で見られるのよ!!

ラト

……

ラトが10歳の頃の話だった。

ラトにストレスを抱え続けた母親が、ついにキレたのだ。

ただし、キレたのは母親だけではなかった。

ラト

プツッ

ラトの中で何かが切れた。

ドゴッ

母親

ちょっと……何してんのよアンタ……!
危ないじゃない!

ザクッ

母親

いやぁぁぁぁぁ!!

ドゴッ

母親

やめて!やめなさい!ラト!!

ザシュッ

母親

いやぁぁぁぁぁ!!!!

ゴンッ

母親

痛い…痛い…!!

ザク、ザク、ザクッ

母親

ああああああー!!!

バキッ──

気付けばラトは、血塗れた部屋に1人で立っていた。

この部屋に命は1つしかなく、かつて命があったものは頭部がぐちゃぐちゃに破壊された母親だった。

ラト

お母さん…死んでる…

ラトは、しばらく考えた。

彼女に最期に掛けてあげるべき言葉を。

そしてラトは、口を開いた。

ラト

お母さん、ふわふわだねぇ〜……

不気味な笑顔で、そう言い放った。

ラト

イルミネーション♪

ラト

ふ・わ・ふ・わ♪

そう、この明かりは…

母親だったものを燃やして得た炎である──

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5

コメント

2

ユーザー

ラトさん怖いっす… グリムではみんなラトさんのこと受け入れてて良かった…←

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