ラト
ラト
ラト
ラト
ラトは、玄関で歌いながらイルミネーションの準備をしていた。
その光は、LEDライトではなく、紫色に輝く小さな炎だった。
この炎はどうやって作ったのか──
ラト
母親
パンケーキを見てふわふわと叫ぶ少女。
彼女は不乱ラト。
これはラトが4歳の頃である。
ラト
今度は綿菓子をみてふわふわと叫ぶラト。
母親
ラト
この時、ラトはとても幸せだった。
ただ、この幸せは徐々に崩壊していった。
バシッ
ラト
ラトは殴られた。
母親によって。
母親
ラト
ラトが10歳の頃の話だった。
ラトにストレスを抱え続けた母親が、ついにキレたのだ。
ただし、キレたのは母親だけではなかった。
ラト
ラトの中で何かが切れた。
ドゴッ
母親
ザクッ
母親
ドゴッ
母親
ザシュッ
母親
ゴンッ
母親
ザク、ザク、ザクッ
母親
バキッ──
気付けばラトは、血塗れた部屋に1人で立っていた。
この部屋に命は1つしかなく、かつて命があったものは頭部がぐちゃぐちゃに破壊された母親だった。
ラト
ラトは、しばらく考えた。
彼女に最期に掛けてあげるべき言葉を。
そしてラトは、口を開いた。
ラト
不気味な笑顔で、そう言い放った。
ラト
ラト
そう、この明かりは…
母親だったものを燃やして得た炎である──
コメント
2件
ラトさん怖いっす… グリムではみんなラトさんのこと受け入れてて良かった…←