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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで

夢幻教の件から二日、 私の怪我は瞼が少し傷ついただけで、大した事はなかった

私と新八君は洗濯物を畳み、 銀さんは相変わらずソファで寝そべっており、

神楽ちゃんは酢昆布を食べながら テレビを見ていた

坂田銀時

あー、新八ー
なんかおもしれぇ事話してみろ

志村新八

え?!
き、急に言われても

神楽

メガネなんだから、
面白い話題の一つや二つあるネ

志村新八

メガネは関係ねぇよ!

志村新八

んー、じゃあここ最近あった事でも

その時、一つの電話が鳴った

志村新八

あ!はーい

新八君は受話器を取り、 何か話しているようだった

坂田銀時

にしても、最近は依頼が全然来ねぇな、

葛葉

あれ、?二日前のやつは、?

神楽

姉御から、あれは依頼じねぇよって言われたアル

坂田銀時

だから、とんだタダ働きだったぜ

葛葉

そ、そうなんですか、

私はあの後、お妙さんに これでもかと言う程に バーゲンダッシュをもらった

、後でみんなに分けよう、

志村新八

3人共!
依頼が来ましたよ

神楽

おー!!

坂田銀時

まじか!
どんな内容だ?!

志村新八

三日後に開催される
冬祭りの準備を手伝って欲しいんですって

葛葉

冬祭り、?

志村新八

うん、何でも来年の幸を願って、巫女さんが舞を踊るらしいよ

神楽

面白そうアル!

坂田銀時

んじゃま、行きますか

私達は、そのまま万事屋を 後にした

着いたのは、一つの小さな神社 だった

神主

あぁ、万事屋さんですか?

志村新八

もしかして、依頼主さんですか?

神社から出て来たのは 一人の若い神主さんだった

神主

えぇいかにも、

神主

私はここの神主、
暮田蓮之介と申します

神主

本日から、よろしくお願いします

神主さんはそう言い、 頭を下げた

坂田銀時

んで?詳しい依頼内容は?

神主

あぁ、それは本社の
方でお話しさせていただきます

神主さんに着いて行き、 本社の方へ入って行った

私達は中へ案内された

神主

早速ですが、本題に移らせて頂きます

神主さんはおもむろに口を開いた

神主

貴方方には、祭りの準備を手伝っていただきます

神主

報酬は、この祭りの利益を山分けで
貴方方に差し上げます

志村新八

え?!

葛葉

?!

ここのお祭りって確か、 毎年かなりの人が来てる、

利益も数百万をくだるだろう

葛葉

て、手伝いって、具体的にどんな事を、?

神主

屋台の設置を手伝ってもらったり、やぐらを組み立ててもらったり、

神主

あと、これは
私個人のお願いですが、

そう言うと、神主さんは 私に頭を下げた

神主

お願いします、
巫女の代わりに、貴女が舞を踊っていただけないでしょうか、

葛葉

わ、私がですか、?!

坂田銀時

おいおい
何で葛葉なんだ?

神楽

私は?

神主

もうこの神社に、
巫女はいないのです、

神楽

おいこら、無視してんじゃねぇヨ

神主

前は、巫女がある程度いたんですが、

神主

原因不明で、そのまま辞めていってしまい、

神主

それに、最後の一人になった巫女さんも、

神主

私は無実なのに、セクハラをされたと言われて、

葛葉

、、、

な、何という壮絶な、

神主

だからもう、頼りになるのは、貴女しかいないのです!

神主さんは涙目で 私に縋りついた

葛葉

わ、わかりました、
私なんかでよければ、

神主

あ、ありがとうございます!!

神楽

なぁ、だから私は?

坂田銀時

オメェは酢昆布でも食ってろ

その後、俺たちは早速準備に取り掛かった

坂田銀時

あぁー、重てぇ

志村新八

我慢してください、
仕事なんですから

志村新八

ほら、神楽ちゃんを見てください

神楽

モグモグ、全く銀ちゃんは情けないネ

志村新八

片腕一本で鉄パイプ5本、さらに酢昆布も食べてるんですよ?

坂田銀時

あんなんと比べたら
こっちがもたねぇよ!

はぁ、とため息を吐きながら、 俺は賽銭の前に座った

坂田銀時

そういや、葛葉はどうしてかなー

俺は本社の方を覗く

神主

そこ!!右手を上に!

葛葉

は、はい!

私は必死に舞を覚えていた

手に持っている巫女鈴は 思ったより重く、手が攣りそうだった

神主

違う!!そこで右回り!

葛葉

は、はい!

やるって決めたからには、 やらないと、

でも、

葛葉

わっ、

私はその場でコケてしまった

神主

早く立ってください!まだ95の動きがあるんですからね!

き、厳しい、!

葛葉

は、はい!!
すみません!

私は立ち上がり、また舞を舞った

坂田銀時

、、、

こ、こぇぇぇ!!

巫女さん達これが原因で逃げたんじゃないの!?

志村新八

全く、銀さん!
サボってないで手伝ってくださいよ!

神楽

何やってるアルカ?銀ちゃん

坂田銀時

新八、神楽、

志村新八

神楽

俺は手招きし、 本社の中を二人に覗かせた

志村新八

、、、

神楽

、、、

坂田銀時

、準備やるか

志村新八

そうですね、

神楽

後で葛葉をいっぱい甘やかすアル

俺たちはまた仕事に戻った

シャン、シャンと鈴が 鳴る

神主

はいそこ!!

葛葉

はい!!

右回りをし、私は鈴を持っているほうの手を揺らして鈴を鳴らし 下げていった

神主

ふぅ、ここいらで
休憩しましょうか

葛葉

は、はい、

私は壁にもたれ掛かり、 一息ついた

神主

どうぞ

葛葉

あ、ありがとうございます、

私はお茶を受け取り、 飲み込んでいく

神主

、舞、神楽は
この神社に古くから伝わるまじないなんです

葛葉

まじない、?

神主

えぇ、平安から伝わる、由緒正しき神楽

神主さんは立ち上がり、

神主

少しついて来てください、良いものを見せますよ

葛葉

、?わかりました、

私は神主さんの後をついていった

葛葉

!わぁ、

そこには、紅く、煌びやかな 着物が立てかけられていた

神主

この衣装は、平安時代、この神社の守りの象徴の巫女が身につけていたものです

神主

その巫女から受け継がれ、代々大事に守られて来ました

葛葉

守り、?

神主

えぇ、毎年のように
村の豊作を願って舞った

神主

そして、邪気を祓っていた

葛葉

邪気、?

神主

この神楽には、もう一つの意味があるんです

神主

それは、人々の邪気を祓い、祝福を送る事です

神主

巫女の祝福を、ね

葛葉

巫女の祝福、

神主

この神楽を舞え切れば、巫女の祝福は完了されます

葛葉

、、神主さん

神主

、?

私は神主さんに頭を下げた

葛葉

、私、すごくとろくて、鈍臭いですが、

葛葉

ご指導、よろしくお願いします、!

何百年と続く歴史を、 私が汚しちゃいけない

神主

!、私は厳しいですよ?

葛葉

覚悟の上ですよ

このお祭り、絶対成功させてみせる

あれから二日経ち、 ようやく明日が本番だが、

葛葉

はぁ、はぁ、

だめ、どうしても最後の動きが できない、!

私がへたり込んでいると

坂田銀時

おーやってんな

葛葉

!銀さん、

坂田銀時

おつかれさん
調子はどうだ?

葛葉

、、最後の動きがどうしても出来なくて、

最後は、鈴を東西南北の順番に向けて、高く跳ねながら 鈴を北に向けるというものだ

坂田銀時

ふーん、
まっ、良いんじゃねぇの?

葛葉

坂田銀時

最後が出来なくたって、他ができてりゃあ

葛葉

、、それじゃ、だめなんです、

坂田銀時

この神楽を守り続けて来た巫女さんは、きっとこんな思いをしてきたんだろう

逃げたい、

でも、巫女さん達はそれに負けないで、舞い続けた

なら、私だけが甘えるなんて、 そんなのできない

葛葉

完璧じゃなくても、

葛葉

私は、最後まで舞い続けたい

巫女さん達の思いを背負って 私は最後まで舞う

坂田銀時

銀さんは目を見開くと、 私の頭を乱暴に撫で

葛葉

坂田銀時

そうかよ
んじゃ、明日楽しみにしてるわ

坂田銀時

期待してるぜ
巫女さんよ

そう言い、銀さんは去っていった

葛葉

、ふふっ、銀さんらしいや

私はまた立ち上がり、 練習を再開した

そして、祭りの日がやってきた

坂田銀時

おー、すげぇ人だな

ガヤガヤと賑わう人並みに 俺たちは揉まれていた

志村新八

?あれ、真選組の人達じゃないですか?

新八はとある方角を指差すと

沖田総悟

あれ、旦那達じゃないですかィ

土方十四郎

何でお前らが、

坂田銀時

そりゃあこっちのセリフだ

土方十四郎

俺たちは仕事だよ、
こんだけ人がいるから、警備を頼まれたんだよ

沖田総悟

旦那達は?

坂田銀時

巫女舞を踊るのが葛葉だから、それを見にきたんだよ

土方十四郎

巫女舞って、何でまた

志村新八

依頼で祭りの手伝いをしてくれって言われて、その流れで葛葉ちゃんが頼まれたんです

沖田総悟

そういうことですかィ

その時、

神主

さぁみなさん、お待たせしました

神主

この神社に代々伝わる、巫女舞披露です!

坂田銀時

おっ始まったな

俺たちは本社の前に移動した

坂田銀時

、、何でお前らまで

土方十四郎

良いじゃねぇか

沖田総悟

俺たちも興味があるんでさァ

坂田銀時

ったく、

志村新八

あっ!葛葉ちゃんですよ!

葛葉が姿を現すと

坂田銀時

!!

神楽

葛葉、めっちゃ綺麗アル!

月明かりに照らされた漆黒の長い髪、紅い着物がよく映える白肌

葛葉

、、、

俺はつい、見惚れてしまった

葛葉

、、、

シャランと鈴の音が鳴る

右、左、

私だけの世界で、 何の音も聞こえぬように

葛葉

、、、

ただ、舞い続ける

その時だった

キャァァァァァ!!!

葛葉

、?!

天人

巫女を寄越せェェェェ!!

大勢の天人達が祭りを襲来してきた

志村新八

、銀さん!!

坂田銀時

!、葛葉!
隠れてろ!!

葛葉

神楽

ほわちょー!!

土方十四郎

チッ、総悟!
応援急請!!

沖田総悟

わかってらさァ!!

みんなが天人達の相手にてこづっていると、

天人

巫女、見つけたぞォ?

葛葉

ッ、!

私は後ろにいた天人に気づかず 手首を拘束された

だが、その瞬間

高杉晋助

おいおい、
姫は丁寧に扱うモンだろ?

葛葉

?!

謎の人物は、私を拘束していた 天人の腕を切り落とし 私を抱き寄せた

葛葉

あ、貴方は、

高杉晋助

ふっ、俺は
かぐや姫を拐う
月だ

そう言い、その人は私の額に 口付けを落とした

波乱の予感がする 夜だった

私を愛してくれたのは、銀髪の侍でした

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